保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

京のおばんざい。

2005-02-10 23:35:02 | 船頭
京都を訪れる観光客に人気の食べ物といえば、
「おばんざい」を思い浮かべる人も
多いのではないでしょうか?

このたび京都府では、府内のデパートやコンビニで
売っている弁当の中で、健康や栄養のバランスの
とれた物には「京のおばんざい弁当」として
名乗ること認め、販売促進に役立ててもらおうと
いう計画まで立っているほどの人気料理なのです。

そもそも「おばんざい」とは京都の人達が
日頃食べていたご飯のおかずのことをそう呼びます。

京都の家庭では炊きもののことを「炊いたん」
煮物のことを「煮たん」などという独特の京言葉で
呼んであたり前に食べている料理ですけど・・・

核家族化と即席惣菜物の増加ともない、昔からの手間ひまかけた
和の家庭料理を食べる機会が少なくなった事情と
ヘルシー志向が相まっての流行だそうです。

京都以外でも昔はおばあさんやお母さんがつくって
食べさせてくれた物ではあるのでしょうが、
戦後の西洋料理の流行におされ、最近では
食卓に上ることもめっきり少なくなりました。

「おばんざい」は地元京都の野菜など素材の
旨味を生かし、丁寧に仕込んだダシでしっかり
味付けします。だしは京風の薄味なので健康的で
ナチュラルなのです。

はっちんなんかは子供の頃、いわゆる「おばんざい」
というおかずばかりを母に食べさせられました。
子供にはその料理の良さはまったく理解できずただ
「身体にいいから残さんと食べとき!」と
母に叱られいやいや食べていたものです。

でも、ふと、おふくろの味が恋しくなり実家に
帰って食べたくなるのも「おばんざい」で
あることは確かです。

「おばんざい」を求め京都に来られる方の
気持ちもこれに似ているのかも知れませんね。

毎年多くの方々が、古きよき日本を求めて京都に
お越しくださいます。寺院や風習などと同じく
食の歴史にも癒しの精神が残るのも京都の魅力ですね。

でも、やっぱり西洋料理の方が好きなはっちんです。