散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

20181006最近読んだ本

2018年10月06日 23時18分29秒 | 読書
■「星界の戦旗VI」森岡浩之

■「レシピ買います」柏井壽
特に優れた唯一無二の料理レシピを描いとる店の物語。京都ってやっぱりややこしいね。

■「居酒屋ぼったくり10」秋川滝美

■「杏奈は春待岬に」梶尾真治

■「実歴阿房列車先生」平山三郎
内田百閒の旅行記に登場するヒマラヤ山系氏が書いた本。なるほどのネーミングであった。

■「めしばな刑事タチバナ31」坂戸佐兵衛、旅井とり
冷やしラーメンがメインだが、総じて小ネタの巻。

■「北斗の拳BBQ味」行徒
「北斗の拳」を筆者独自の(適当な)英訳にしたものだが、まず「拳」が「パンチ」になってしまうところで力が抜ける。ケンシロウが「Because,I battle for love」(原作=ならば俺は愛のために戦おう、だったかな?)というあたりは、新日本プロレスの棚橋選手に通じるところがある。

最後は琴似にて

2018年10月06日 21時07分53秒 | 飲み歩き・琴似界隈
地下鉄で移動し、琴似に到着するも、やはり雨。



久々に琴似のバー「D」に行く。1杯目はブナハーブン9年カスクストレングスSMWSでスタート。



これはお手軽値段ながら、甘さとスモーキーさが濃厚に立ち込める味だ。ただ若いだけに少し加水すると、この風味を維持できなくなるように感じた。度数は強いが、頑張ってこのまま飲むべきウイスキーだ。

2杯目は最後に飲むべき酒を見つけてしまったので、ちょっと落ち着くためのギムレット。



3杯目はこれを頼まなくてはなるまい。シャトードブルイユ17年シングルカスクだ。これを頼むと、香りがでる特別製グラスで登場するのだ。



飲んでみるとリンゴ由来の爽やかな味。最初はほんの少し硬い感じもあるのだが、少し放置しておくと、照りのあるアップルパイに近いような味わいがどんどん出てくる。先月開栓したものだが、これは絶対慌てて飲んではいけないものだろう。なるべく時間をかけて、空気となじませるべきだ。

堪能して帰宅。帰りもまだ雨が降っていたので、タクシーに乗ってしまった。

久しぶりの北24条

2018年10月06日 18時50分45秒 | 飲み歩き・その他札幌市内
予定通り、夕方になって少し雨が強くなってきた。地下鉄の西18丁目から移動を開始し、大通で乗り換えて北へ。久しぶりに北24条にやって来た。雨が降っているので、傘を差しつつ、まっしぐらに焼鳥の「T3」へ。

おっと、開店直後なのに、カウンター席がほぼ埋まっている。一席つぶしてスマホの充電をしていた荷物をどけてもらい(こういうの非常識だと思う)、何とか隅に腰を下ろした。

まずは生ビールでスタート。通しはおでんっぽいものだが、ホタテの端っこが入っていたので、良い出汁の味になっている。



ビールがあるうちに、焼鳥を食べよう。本当は10本セットでも行けるんだけどなあと思いつつ、6本セットを注文。しばし待つ。到着したのは、左からハツ、砂肝、鶏、豚、つくね、レバの6本だ。



おなじみの味だが、実に美味い。何しろ35年に渡り食べているからなあ。TVの居酒屋番組等で「この店に50年来てる」なんて人もまれにはいるが、35年っていったら、かなりの常連感じゃなかろうか。

続いていわし刺身と玉乃光を冷やでもらう。隣の常連氏(見たことある気がする)はいわし叩きにしていたが、それもいいなあ。便乗しようかとも思ったが裏メニューのようなので、ここはまずメニューにある刺身でいこう。



おお、たっぷりあるね。いわし一尾分まるごとの身だから、たっぷり楽しめた(写真じゃ分かりにくいが、3層くらいになっている)。脂もかなり乗った感じで、酒も進む。最初は生姜を薬味にしたが、後半、漁師が一味でサンマ刺しを食べるというのを思い出し、いわし刺しを一味醤油で食べてみた。ピリッとくるので、これまた箸が進む。

最後は、もはや晩秋か? と言う感じだが、煮込みと玉乃光燗酒。煮込みはいろいろな具が入っているのと、鶏の脂が汁にまわって、これまた美味い。葱や豆腐の淡泊チームも効果的である。



結構腹一杯、酔いも少し回って来た。今日はマスターと地震の様子などの話をしながら(お店は皿が滑って5枚割れただけで、キープボトルなどは大丈夫だったそうだ。そりゃ良かった)、ゆっくり飲むことができた(最初にいた集団は早めに帰って行った)。

さて、雨の中、地下鉄で移動するか。


20181006ギャラリー巡り

2018年10月06日 16時38分55秒 | ART
10月5日に紀伊国屋→大丸→北大の3か所。

本日は、北大→JR ART-BOX→道新→大通→富士フイルム→アリアンス→スカイホール→さいとう→三越→らいらっく→コンチネンタル→三岸の12か所。

■大丸画廊「CINQ Lumiere愛知県立芸術大学出身作家5人展」。坂根輝美の花の画が単なる花鳥風月に留まらない光を放っている印象。

■北海道大学総合博物館「視ることを通してのねらい」。土曜日の午前中からセミナーを受講。本来であれば、札幌を離れているので行けないところだったのだが、地震のおかげで来ることができた。他にも参加した催しがあるので、別項でテキスト化しておきたい。

■JR ART-BOX「あえかに秘めるものへ」。



■富士フイルムフォトサロン「半田菜摘写真展「野生を覗くと...」 A glimpse the wild...」。普段、あまり動物写真に興味が持てないのだが、なかなか素晴らしいタイミングをとらえた作品が多いと思う。


→正面写真は緑しか見えないが、熊が草叢の間から顔を出しているシーンだ。

■スカイホール「美術文化北海道支部展」。
楓月まなみ「流青」:氷の山脈を上から見たような印象を受ける作品。若い方らしいので、この先楽しみ。

■らいらっくぎゃらりい「メグロー派グラスリッツェン教室作品展」。ダイヤ粉末をまぶした細い尖端の器具で手彫りしているというガラス作品。その説明をしてもらったついでに「男性の参加者もおりますので…」とお誘いを受けてしまった。いや、これ以上目と肩を悪くしそうなことはできない。

■コンチネンタルギャラリー「益村信子個展Part22」。立体作品は毛糸玉から伸びる糸が、ネットワーク的なものに見える。絵画(コラージュかな)作品は地球と月のように見えるが、月にさらに孫衛星らしきものがあり、異世界の雰囲気。地球の表皮ははぎ取られ、内側をさらけ出しており、全体的に何か比喩的な印象を受ける。

■三岸好太郎美術館「特別展 三岸好太郎を追いかけて」。出品されているのはほぼこの美術館の作品だが、普段より解説が多く、より作品背景などが分かるようになっている。見どころは国際興業株式会社蔵の「旅愁」「海洋を渡る蝶」が、二階奥の部屋に並んで展示されているところ。室内から二つの窓を通して、気持ちのいい空と海を見渡すかのようである。但し、この2作品は今年の3月にも展示されている。



■三岸好太郎美術館「#みまのめ VOL.2」。
笠見康大「It still echoes as a faint reverberation」:10年前の作品を一番誉めるのも申し訳ないが、さまざまは光がネットワークのようにつながり、宇宙の構造を表しているかのような作品。これが一番好き。



佐藤あゆみ「ここにしかみえない」。JRタワーアートボックスにも展示された作品。この太陽の光のような黄色い壁を前に、植物らしさがある。



佐藤あゆみ「文鎮」:おお、ここに小さな命が‥・、と思ったら、こんなタイトルだった。



佐藤あゆみ「もくもく」:本人曰く、「(金工の)ドローイングです。」とのこと。作業そのものの基本が伺える。



外に出ると、予報通り、雨が降って来た。


学食にて

2018年10月06日 12時53分47秒 | 食べ歩き
本日は北海道大学総合博物館を訪問し、意外と時間がかかったので腹が減り、クラーク会館で昼食をとることにした。クラーク会館に入り、ショーケースを見に行くが、この看板はインパクトあるでしょう。



飲み屋で食べれば、炭火を使ったりとかいろいろあるかも知れないが、500円は下らないであろうというメニュー、サンマ焼きが150円だ。これにふらふらと誘われて、小ライス、味噌汁、秋の総菜トリオ(かぼちゃ、ほうれん草、ひじき…かぼちゃ以外、秋っぽくないが)と共に食べることにした。



さすがに焼き立てではないものの、生サンマを使っているらしくはらわたも食べられるし、なかなか美味い。この時点では小ライスにしたのを後悔したくらいである(後でなかなか腹が減らなくて、小ライスで良かったのだと思ったが)。

いつものことながら、この定食で354円、295Kcal、塩分1.2gだから、実に申し分ないと言えるだろう。いやいや、醤油差しの具合が分からず、結構な量の醤油をかけてしまったので、塩分量はもっと多いかもしれない。

北海道大学総合博物館「視ることを通して」に関するテキスト

2018年10月06日 12時11分15秒 | ART
タイトル通り、北海道大学総合博物館の夏季企画展示「視ることを通して」に関するテキストを電子化しておきたい。



■9/8「企画展“視ることを通して”のねらい」
・展示企画者による講演である。
・学術資料アーカイブというのは、ニッチであり残すべき強い根拠(標本などのように)はない。但し、感覚的には重要。
・証拠的価値や歴史的価値は薄いが、新たな研究教育、文化学術活動の資料的な価値はある。
・しかし、大量で、ものを特定しにくい。また、時に(深く)階層化されて管理され、見つけにくい。
・アーカイブというのは原則的にはそのまま保存するもので、分類はしない。
・今企画展の狙いは3つ。
 1.アーカイブの存在をアピールすること
 2.アーカイブのコンテキストをかえる、そらすこと。
 3.活用の可能性を示すこと。
・この展示も最初に展示場所を決める時に「分類」という形になってしまいそうだったが、途中からタグ付けと言う形に変えた。
・一般に資料というものは、収集→保存→研究→展示とステップを踏むが、研究は時間がかかる。
 ものは劣化していくし、人が死んで意味が失われるものもある。
・今回は研究はさておき、保存したものを展示する試み。活用に向けて、存在を認知させたい。
・但し、このような取り組みもすでにあり、いわゆる新収蔵品展示というものは、まだ研究が進んでいなくても展示する。

・「百科全書」は今展示のシンボルであり、近代学術資料の開始地点と位置付けた。
・各エリアの導入部に専用の展示ケースを作成し展示してある。
・「百科全書」は版を特定するだけでも研究となるくらい。
・最初は一番著名な「蚤」の図版を展示し、次は象徴的なページを展示した(次写真)。



・ここでは、真理、理性、想像力、神学、哲学がその序列で描かれている。言葉で書くと神学が下に来ることに対して、
 もめたのであろうが、イメージで伝える作戦。
・「sapporo」のパノラマ写真は道庁屋上から東南方向を写したもの。彩色が自然で記録性を意識したものに見える。
 これを展示したところ、「その写真、北大北方資料室にありますよ」との情報が寄せられた。
 公開ありきで展示したが、それをきっかけに情報が集まるという例になった。
・それに対して「横浜写真」というのは、エキゾチック、オリエンタルイメージ。お土産になったものだから。
・「水産学掛図」は、監修した教授と画工スタッフのやり取りの跡が残されている。
・「八木健三スケッチブック」は371冊のスケッチブックから、1062点をデジタル化した。
・一定の規則でページを抜き出し、その中から、目次とカラー彩色してあるページを選んでおり、
 特に私自身が「これは面白い」という観点では選んでいない。見る側で発見をしてほしいという、
 アーカイブ活用の試みである。
・映像作家に作ってもらった作品については、元のコンテクストを意識せず、調査もせずに使ってほしいと依頼した。
・染色体異常を扱った映像では、異常の特徴こそが顔に出るということで、顔をそのまま映す研究者と、
 プライバシーの問題から、それはできないという文部省の意見が割れ、2つのバージョンができた。

【質問コーナー】
Q)この展示、実際の研究者からはどのような意見があったか。
A)美術史を研究している人からは、映像をコラージュ的に再利用するのは、現代美術としては一般的。
  やって良いというお墨付きを得たように思う。
Q)逆に一般の人の反応はどうか。「面白い!」なのか、そうでないのか。
A)解説員がいる時に、展示の趣旨を伝えると、分かりが良いようである。
  札幌ではあまり見ないタイプの展示だと言ってくれたのは、ある学芸員の方。
  「楽しむ」と言う意味付けをしたタグが重要と考えている。
Q)雲の映像の作品があるが、あれはナレーションなどをつける気はなかったのか。
A)実は自分でも「ナレーション必要だよね」と思うところはある。しかしそれをやると分かりやすいストーリーの提示になる。
  ストーリーの無い映像もあるよと示したかった。
Q)分類からタグへというのはどう切り替わったのか。
A)アーカイブは分類しないのが原則。展示には何らかの視点が必要だが、展示位置によって「この仲間」という1つの性格付け
  をするのは無理なこと。タグ付けは複数の意味を持たせることができる。

■8/31「学術資料を用いた表現行為の可能性」。
・山下俊介(企画者)、大島慶太郎(映像作家)、佐竹真紀(映像作家)、コメンテーター浅沼 敬子
 (北海道大学大学院文学研究科准教授)の4名によるトークイベント。

【山下】
・研究活動に根差したビジュアル資料、しかし学術的価値が形づくられていないものを展示している。
・展示室の外、博物館全体を使って展示を行った。
・資料によっては調査、研究に力を入れられないものがある。収集保存だけしておき、活用へつなげる。
・ガラス乾板は整理の前に現物があり、早く活用したくて映像作家に使ってもらった。
・アーカイヴズは研究者の文脈にのっとり、何分野の何年何月何日の資料というように、階層的構造に置かれる。
 そうなると面白い資料があっても、アクセスに時間がかかる。そこをすっ飛ばして見たい。
・博物館に来ていない人を集める意味合いで、今回、芸術作家のコミュニティに手を広げてみた。
・映像作品については、資料のコンテクストはさておき、博物館の特別な部屋というのを生かした。
・アーカイブは長いし、量が多い。どこを見てくれとは言いにくい。研究者なら研究価値から選ぶことになるが、
 そこを誤解も含めて、作家の方にチョイスしてもらった。
・ちなみに雲の映像は、ずっと雲を下から見上げて研究していた研究者が、初めて上から見て研究しようと
 思ったものらしい。

【大島】
・普段は映像作品構造の解体、映画の1秒24コマを解体して組み合わせて作品を作っている。
・もう一つはフイルムの物質性を見せること。デジタル化の流れはあるが、紙でもいいではないかと。
 そう思って、絵葉書のコラージュなどをやってきたが、今回はガラス乾版を使ってほしいという依頼があった。
・ガラス乾版は大量にあるが、映像なのに見られずに劣化していく。
・今回、音をつけたのは音響作家の方に自由にやってくれと依頼した。イメージを取り込んで音にする仕組みを使っている。
・佐竹作品は雲の動きそのものの面白さがある。

【佐竹】
・フィオナ・タンの人と影が逆転する作品「ダウンサイド・アップ」に興味を持っている。
・博物館、美術館から映像を借りて、物量による平面化、微細化、無常観のようなものを。
・ずっと見ていられる映像にするには、表現がいる。

【質問コーナー】
Q)今回の展示は作品なのか、あくまでも資料なのか。
A)今回は作品と言い切れない、素材の不思議さがある。自分の作品にするなら映画化したいし、
  作業をして作った以上、作品と言わざるを得ないような気もする(大島)
A)利用の許可を得ていない、またここで切ってい良いのか? と思うと作品とは言い切れない(佐竹)
A)通常作品を作るのにトリミングするようにしてから、素材を切ることの罪悪感はない(大島)
A)作家が関わるものだから、最初は作品としてほしかった。次の展開やインスピレーションを生むものに
  なってさえいれば、どちらと決めなくても(山下)
A)現代の作品は既成のものを使うのはあたりまえ。そこに意味付けをしていく(大島)
Q)作品を作るときに、相互に批評するのか?
A)夫婦で作業効率化の手伝いはするが、批評・評価はしない(大島) ※大島氏、佐竹氏はご夫婦とか。
Q)父親の撮影した写真を素材として使うことは、何か言われているのか。
A)父からは、もう写真は自分のものとは思っていない。使ってくれてありがとう、と言われる(佐竹)

もの凄く読みにくいと思うが、とりあえず、こんなところで勘弁して下さい。