散歩日記X

札幌を中心に活動しています。食べ歩き・飲み歩き・ギャラリー巡り・読書の記録など

倶知安町(2)

2018年10月20日 21時08分36秒 | 食べ歩き
宿泊先である、ホテル「Y」へ移動。部屋に荷物を置いて、まずは入浴。



その後、タクシーで倶知安繁華街の洋風な感じの居酒屋「K」へ。13人で押し掛けたので、結果的に貸し切りとなった。飲み物は1杯目だけビールでスタート。飲み放題のコースが5000円と中々の値段だなと思っていたのだが、食べ物が非常に良かった。メニューの表記に沿って、紹介していきたい。

かに酢 いばら蟹 若芽 胡瓜 土佐酢(一つ目が料理名で、それ以降が素材名)。



倶じゃが540 焼いも 糠ニシンソース。何でも540日間低温貯蔵したじゃが芋を焼いたものらしい。最近、色々な種類のじゃが芋が出回っているが、正直なところ、じゃが芋はじゃが芋である。しかし、これは食べた瞬間、バランスのいい甘味と食感に驚いた。普通ならソースが勝ちそうだが、引き立て役となり、素晴らしい料理に仕上がっている。



お造り盛り合せ 金目鯛 マグロ ヅケ鰯 ヒラメ。マグロはそのままで、鰯の方がヅケになっているのが面白い。ここで最近グッと良くなった二世古佳撰を合わせる。



サバ香酢あん 鯖ザンギ 香味野菜 黒酢あん。ふっくらと食べごたえのある鯖、野菜との相性、黒酢も効き過ぎていないのがいい。



鶏チャーシュー香港風 温野菜 オイスターソース。八角などを使ったソースで柔らかい鶏肉と、白菜・キノコなどの地元野菜がまたいい。やっぱり赤ワインかな、この辺で。



秋シャケ箱寿司 〆鮭 ガリ 大葉 ゴマ。するりと食べられる押し寿司だ。



キャタピラロール ウナギ キュウリ アボカド テリヤキソース。少しテリヤキソースが強めだが、全体を口中で混ぜ合わせるように食べると、この味付けと食材で良かったんだというのが分かる。



赤だし シジミ 富海苔 浅つき。最後に心を落ち着けよう。



我々、平均年齢が50歳を超えていると思われるので、普通の宴会コースならば料理は余る。しかし、量が少ないという訳でもないのだが、今日の料理は余らないのだ。全部食べてしまったではないか。皆で口々に「美味かったです」と店主に感想を述べて店をでる。今日は印象深い日になるだろう。



この後、弱り気味の人たちはコンビニで買い物をしてホテルに戻る。それ以外の人たちは2軒目の炉端焼きへ(よく食べられるものだ)。

倶知安町(1)

2018年10月20日 16時00分34秒 | ART
バスで倶知安町に到着。駅まで行かず、小川原脩記念美術館に比較的近い停留所で降りる。

■小川原脩記念美術館「第60回記念麓彩会展」。メイン展示場ではこちらの展覧会が開催されていた。ちょっと新鮮かも。
徳丸茂「林」:屏風型の作品で、表には林の中にある1本の若木がポイント。裏面には昆虫が描かれており、森の生態系を表現。
羽山雅愉「黄昏」:創成川通の風景。車は描かれているが、意図的に歩道を描いておらず、人のいない風景。
本庄隆志「標-'08」:岩の上に描かれたアゲハチョウ。さらにそこから白い蝶の魂が飛び立っているかのようだ。
宮崎むつ「森からの響き」:森とそこにある光を描き、一足早いクリスマスの雰囲気。

休憩コーナーでコーヒーとチョコ、干しいもをごちそうになる。私は子供の頃から干しいもが嫌いで(理由は不明)、ほとんど食べたことが無かったが、初めてじっくり味わって食べてみた。嫌いではないようである(当たり前か)。



倶知安駅方面に戻ろう。



羊蹄山には雲がかかっている。



人通りの少ない駅前通りだが、海外の観光客向けだろうか、しゃれた造りの店が増えているように思う。



倶知安駅に到着。



この後、駅裏に移動して宴会メンバーと合流。日も暮れるころになって、羊蹄山にかかっていた雲が晴れた。


共和町(2)

2018年10月20日 13時40分53秒 | 食べ歩き
共和町役場の近く、ハッキリ言って飲食店がない。すぐ隣にドライブイン的なレストランがあるのだが、調べてみると土曜日休。土曜日休む飲食店って、どういうことなの! と思ったりするが、いろいろ事情はあるのだろう。

西村計雄美術館でもらった共和町スタンプラリーの紙を見ると、もう少し先に食堂がありそう。そこがダメなら、倶知安まで行ってしまうしかない。ということで、2~3分くらい歩いて、「F」に到着。



オープンしているのかどうか分かりにくかったが、ドアを開けると店主がいた。聞くと「今日はお弁当の仕出しがあったので、ご飯ものはできないんですけど…」とのこと。メニューを見ると麺類はあり、それは大丈夫とのこと。よし、ここで決定だ。

注文もメニュートップの昔風らーめん(しょうゆ)で迷いなし。他のお客さんの気配が全くしないため(というか、周辺に人の気配がしない)準備は大丈夫なのかと危ぶんだが、思ったより早くラーメンが到着した。見た感じは濁りしょうゆのスープに細めの麺。どことなく旭川ラーメンの感じがする。



早速食べてみると、麺はイメージよりは柔らかめ。スープは「そう、こういうのがいいんだよ」と言いたくなる味。油が強くないし、複雑怪奇でもない、オーソドックスな醤油味だ。

ナルト、海苔、麩という具の懐かしいメンバーも良いが、チャーシューは見た目からは想像できないくらい厚みがあり、煮豚の味が楽しめる。スープもほんのわずかのもの足りなさが、ついつい後を引く。全部飲み干しそうになってから、血圧の事を考えて止めておいた。

勘定をしながら「ラーメン美味かったです」「ただ昔風なだけで」「いや、今こういうの無いですから、かえって」と店主と会話し、バス停方面へと向かうのであった。今日の昼食、大成功と言えるだろう。

バスの時間までまだ少しあり、北海道らしい道路を眺めつつしばし待つ。

 

共和町(1)

2018年10月20日 12時58分57秒 | ART
岩内のバスターミナルからバスに乗り、東へと向かう。最初はバス時間の関係から、倶知安に行ってしまって、明日共和町へ行こうと思っていたのだが、どう考えても共和町先回りの方が効率が良い。計画段階では、ニセコバスの事が考慮に入っていなかったのかも。

ということで、共和町役場前で下車。何とも言えない看板を見ながら、坂を上る。





公共交通機関+歩きでくる人の事をあまり考えていない場所に美術館はある。



先にオフサイトセンターの建物が見えてきた。



やっと西村計雄記念美術館に到着。比較的涼しい気温だったが、ここだけは汗をかいた。



■西村計雄記念美術館 会館19周年記念「西村計雄 光の世界」。1930年頃の初期作品(印象派っぽい)から、1990年代の作品まで展示されている。彼の特徴が明確になって来たのが1960年代だと思うが、独特のカラフルな線は、パリ時代のガラス拭きのアルバイトからヒントを得たものだそうだ。しかし、描いているものとは全く関係のない線が入り、私にはメルヘン、または宗教的光にしか見えないため、正直なところ全く好みではない。今回見ることのできた1950年代の作品では、まだ線に描いている対象物との関連性があり、分かりやすい。私に理解できるのはここまでなのかな。

「パリ」:1953年の作品だが、これは建物の描写の中に特徴的な線が現れており、なかなかいいのではないかと思う。
「月と海」:青と白で描かれた作品だが、水墨画の味わいがある。

この他、ニシムラコレクションとして、藤田嗣治の墨絵2、鉛筆画1、エッチング1が展示されていた。



山の上から共和町役場の辺りを見下ろす。



共和町役場には「合併60年 町制施行45年 記念時計塔」(2015年作と新しい)が設置されていた。ちなみにどこと合併したかは知らない。



また1857年徳川幕府により御手作場が設置された時から、共和町開基百五十年記念の碑も設置されていた。



さて、バス待ちをしながら昼食を食べたいのだが、どうしたものか。

岩内町

2018年10月20日 11時38分50秒 | ART
本日は8時半前のバスに乗り込み、岩内町へ向かう。どうやら天気は良さそうだ。



約2時間かかり、岩内町に到着。あまり時間がないので、早速、木田金次郎美術館へ。



■木田金次郎美術館「木田金次郎コレクション再結集~近美・道銀・芸森コレクションと共に~」。木田金次郎美術館のコレクションが、府中→札幌→ニセコを巡回しているため、それ以外の作品を集めた展覧会。見たことがあるものも多いはずだが、ちょっと新鮮で良かったと思う。

「川辺のポプラ」:縦長やや大きめと、木田にしては珍しい形の作品。
「晩秋」:彼の作品は若い頃の方がまとまりがある。個性的ではないという所はあるのだが、好みとしては若い時代の作品が好きだったりする。
「野束川の夕」:いかにも懐かしい風景画だ。

「川湯お花畑」:道銀が所有する、道東スケッチシリーズの1作品。
「ぬさまい橋」:あまりそういうイメージがないのだが、道東にも足を運んで作品を描いているようだ。

■木田金次郎美術館「写真展33年前-岩内線最後の日」。1985年6月30日に廃止となった、岩内線の沿線各駅を写した写真展覧会。初公開なのだそうだ。すべてがそうかどうかは分からないが、岩内町在住の目黒伸廣の写真を中心に展示している。


→これは記念撮影コーナーなので、撮影可と判断しました。

展示物は写真だけではなく、何年のものだか不明だが4月20日改定の普通運賃表がある。札幌まで1460円とあまり現在と変わりはない(失われた30年、物価があまり上がっていない)。東京都区内12400円、大阪市内16100円と真面目に書いてあるのが面白い。

昭和60年3月14日の時刻表があり、発車8本、到着7本の列車が掲載されている。行先はすべて小沢で、そこから岩見沢、函館、小樽、札幌などの列車に接続していたようだ。他に列車名を記した鉄板が飾ってあり、「らいでん」あたりは私も知っているが、「いわないスキー」号というのもあったようだ。

展示会場には地元の人もおり「当時はまだ先に線路が伸びると思っていてね」と言っていた。今となってはあり得ないことだが、当時はまだそういう時代だったのだろうか(といいつつ、私もとっくに生まれているのだが)。



道の駅にあるたら丸を見て、バスターミナルへ。



ニセコバスで倶知安方面へと向かう。