喜界島からいかして持ち帰ってきたヤドカリ。今回持ち帰ってきたヤドカリは多くがシロサンゴヤドカリという種であった。脚に白と黒の帯が入る。派手さはないものの、見ていてとてもきれいな種。サンゴヤドカリの仲間で、観賞用として人気のあるユビワサンゴヤドカリなどと同属の種である。
不思議なことに喜界島ではシロサンゴヤドカリが多くいるポイントでは本当にシロサンゴヤドカリしか見られない。クリイロサンゴヤドカリがいるポイントではクリイロサンゴヤドカリのみ、スベスベサンゴヤドカリがいるところではスベスベサンゴヤドカリと多少のヨコバサミ類のみ。別の島ではユビワサンゴヤドカリとほかの種が同時に獲れたりしたこともあったのだが。
シロサンゴヤドカリのすみかはこんな場所。喜界島なら多くの海岸線で見られるような光景。すみかはごく浅いタイドプール。こういう場所では魚はあまり見られない。
しかしこの場所にもたくさんいて、小ぶりなものやきれいな貝殻にはいっているのを数個体採集した。
シロサンゴヤドカリは5年前に喜界島で採集している。この時もたしか今回採集した場所と同じ場所で採集したように思う。サンゴヤドカリの仲間は意外にもカラフルで、熱帯性なので高い水温でも飼育できるし、年単位の飼育も可能なのでお気に入りのヤドカリである。
最近では2年前に八丈島で小さいのを採集している。これは水深10㎝もないような小さなタイドプールにひそんでいた、正体不明の小さな個体を水槽で育てたもの。いまではかなり大きくなった。1枚目の写真でもっとも大きな個体がそれである。