昨日は日記をさぼりましてごめんなさい。
タラ科の魚をぶろぐでしっかり紹介するのは6年以上ぶり。タラ目・タラ科・スケトウダラ属のスケトウダラ。スケトウダラは以前も紹介してきたが、確り紹介するのは今回が初である。
スケトウダラは日本産タラ科魚類の中で最大の種であるマダラに似ているが、マダラよりも体がやや細めで、下顎は上顎よりもやや突出するのが特徴。普通スケトウダラの下顎先端にはひげがあるはずなのだが、今回の個体には見られなかった。小さいうちにすれてしまったのだろうか。コマイもひげは短いが、コマイでは上顎が下顎よりも突出している。
タラ科の魚は日本に3種が分布している。このほかに日本にはヤマトヒゲダラという種がいるのだが、この種は今はタラ科ではなく、ロタ科Lotidaeとされることが多いようだ。ヤマトヒゲダラは日本のほか韓国や北米東岸、西アフリカ~グリーンランドと広い範囲に分布している。しかしながらヤマトヒゲダラは日本においては現在のところMotella pacificaのタイプ標本しか知られていないよう。これは現在Enchelyopus cimbriusの新参異名とされている。
タラ科の魚は背鰭が3基あるというのがユニークである。メルルーサの仲間はタラ科ににているが、背鰭と臀鰭の中央が凹むのが特徴。日本産のタラ科の魚は各鰭が完全に分かれている。
臀鰭もどうように完全に分けられている。臀鰭は3つではなく2つで、一番前にあるのは腹鰭である。
スケトウダラは食用として重要である。肉は白身でやわらかく、鍋物や煮物が美味しい。また加工品の原料としても有名で、卵(めんたいこ、たらこ)は有名だし、生卵も美味である。このほか練製品の原料としてもよく知られた魚である。