今日はカスミサクラダイPlectranthias japonicus (Steindachner)を紹介いたします。
カスミサクラダイの体色は淡い桜色、漢字で書くとおそらく霞桜鯛でしょう。香住地方に多いというわけでもなさそうです(日本海側での記録は不明ですが・・・)。
写真の個体は土佐湾の深海120mから採集されたもので、このくらいの深さでは本属魚類中、最も多く見られるものといえそうです。
カスミサクラダイの若魚です、しかし成魚・若魚間での成長に伴う斑紋の変化は見られません。体長5cmほどの個体でした。
カスミサクラダイは硬骨魚綱では最大の多様性を誇るスズキ目に属し、その中のハタ科に属しています。ハタ科は世界で500種を超える大所帯で、ハタ亜科、ハナダイ亜科、セルラヌス亜科などに細分化されますが、本種は基本的にその中のハナダイ亜科に含まれます。ハナダイ亜科は総じて小型種で、食用にされることは殆どありませんが、キンギョハナダイ、ハナゴイ、オシャレハナダイなど美しい色彩のものを多く含むので、ダイヴァーやアクアリストの間では人気があります。また、本種はこの中では比較的大型になるので、食用としての利用もされています、明日はこのあたりを取り上げる予定です、お楽しみに。
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