トラギス科のクラカケトラギスです。クラカケトラギスは南日本の広い範囲に分布する種類で、底曳網漁業によって漁獲されます。
クラカケトラギスは、以前「一色の魚」記事の中で取り上げたはず。たしか、そのときはすり身にして食べたはず。肉は白身で美味。
この仲間は皆が「雑魚」などと呼ぶが、本当はおいしい魚なんだぞ! と、叫びたい・・・。
今回はクラカケトラギスをから揚げにして食べました。肉は食感よくとてもおいしいもの。一番手前のと、2番目のものは体側の模様から本種であると容易にわかりますでしょう。奥の4個体はヒメ目ヒメ科のヒメ。ヒメ目の魚の中にはエソの仲間やミズウオ、「三脚魚」の愛称で知られるチョウチンハダカ科のナガヅエエソやイトヒキイワシ、あるいはメヒカリとも呼ばれるアオメエソの仲間など意外と大所帯です。
一方、クラカケトラギスを含むトラギス科は、スズキ目ワニギス亜目の仲間です。この仲間には砂にもぐったり、底のほうにとどまり上のほうを泳いでいる魚を捕食するミシマオコゼやワニギス、煮物などにしておいしいイカナゴ、中深層遊泳性で、マグロやカジキの仲間の胃内容物としても見つかるクロボウスギス、食用として重要なハタハタなど、こちらも意外と大所帯です。
ただ両方のグループにも、まだまだ再検討の余地があるのは確かなようです。ハタハタやワニギスなどについては、まったく別のグループという意見も出ているようです。
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