魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

デメエソダマシ

2010年07月03日 22時26分15秒 | 魚紹介

これもハワイ沖でマグロの胃の中から出てきた個体です。今回は種の同定さえ困難な種ですが、デメエソダマシ属(属までは確定)の、デメエソダマシScopelarchus analis  (Brauer)かな~と思いました。実は胸鰭中央部に黒斑があり、「ステファンデメエソ」ではないかと思ったのですが、鰭条式が一致しません。

このデメエソダマシ属は耳石の形状に特徴があり、それがマグロの胃の中からたくさん出てきます。マグロのいいごちそうなのです。

 

さて、実は「他にどんなものが入っているのでしょう?」というコメントをいただきました。ので今回は魚類限定ですが、胃内容物を揚げてみましょう。

こんな感じでした。右のトガリムネエソなArgyropelecus aculeatus Valenciennesどはまだ同定可能なものでしょう。左下などは同定が不可能なものですね。ハダカエソとか、そっちらへんではないかとも思うのですが・・・また、これを注文可能ということですので、次に期待ですかね。魚以外では深海性の、体がふにゃっとしたエビとか、ホウズキイカの類が出ていました。ハダカイワシ類が意外と少なかったですね。

このやり方ですと、いつか「チョウチンアンコウ」をうちのブログで紹介できる日が来るかもしれません・・・!

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トガリムネエソ

2010年07月02日 20時42分46秒 | 魚紹介

この奇妙な姿の魚はトガリムネエソArgyropelecus aculeatus Valenciennesといいます。ワニトカゲギス目ムネエソ科に属する深海中~深層遊泳性の魚です。

この個体は、はっきりいって、あまり美しい個体とは言えません。しかしこれはマグロの胃の中から出てきたものなので、しょうがないというのもあります・・・

魚自体ももろいので、慎重に扱う必要がありますが、慎重に扱っても崩れたりします。コツは海水から出さないこと、でしょう。

こんな形でみつかることのほうが多いです。胃内容物の同定というのは非常に難しいです。ちなみにこの魚がマグロの胃内から8匹出現。私たちがマグロの刺身を食べる時には、マグロの栄養となるこんな魚のことに思いを馳せてもよいかもしれません。

よく似たノコバホウネンエソPolyipnus spinifer Borodulinaです。同じムネエソ科ですが、属が違います。この種は沿岸の底曳網でも漁獲されますが、食用にすることはありません。

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ウスバハギのお刺身

2010年07月01日 23時23分33秒 | 魚介類を食べる

ウスバハギAluterus monoceros (Linnaeus)は、カワハギの仲間では大型になる種で、体長50cmに達します。

このウスバハギは、愛媛県西海の定置網で漁獲されました。先週の日曜日に訪問したのですが、今シーズン初の訪問となりました。アヤメエビスや、シマヒメヤマノカミなど希少な魚種を多数キープしていただいていました。今年はすでにジンベエザメも入っていたそうです。

ウスバハギの刺身ですが、身は薄らピンクの美しいものでした。肝を醤油であえて食べるとこの上なく美味しいのですよ。この日は定置網ではあまりたくさん魚が獲れたわけではなかったのですが、それでもクロサギや、ソウダガツオ2種、カワハギ、キタマクラ等が入っておりました。

そういえば西海ではカタボシイワシが漁獲されたそうです。この種は今年は伊方でも獲れています。当たり年?ですかね~

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