Thank you for the music

好きな音楽のこと、あれこれ。その他諸々もあり。

授業が映画

2012年05月09日 23時46分57秒 | 映画

 大学に行き始めて、高校とは違う不規則な(?!)生活にも慣れてきた次男。今日は2限の1コマだけで、授業は「映画を見て感想とか書く」ものだったそうで・・・
 教育関連の授業で、見た映画は「Remember The Titans(邦題:タイタンズを忘れない)」。なんか聞いたことがあるタイトル。こちらのサイトは映画製作者のファンが制作しているようだけど、すごく詳しい
 デンゼル・ワシントン主演。1970年代初め、まだ人種差別がひどかった時代のヴァージニアで、白人の高校と黒人の高校が統合され、一つのチームが結成される。当初はいがみあっていた白人と黒人のグループが、しだいにチームとしてまとまっていく、というストーリー。
 テレビで放映されたことはあるのかな、、、見たような見てないような。レビューを見ると、「アリー・マイ・ラブ」にも出ていた子役のヘイデン・パネッティーアがよかったらしい。
 しかし、映画を見てレポを書く授業って、なんか楽そうでいいな~(笑)

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ヘルプ ~心がつなぐストーリー~

2012年05月02日 02時42分52秒 | 映画

 原作の小説を、近所の本屋でふと目にして買ったその日、映画のアカデミー賞で助演女優賞を獲得した「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」。
 本屋は映画がノミネートされてるということで目立つように陳列していたんだろう。授賞式は見てなくて、受賞のニュースは知らずに買ったんだけど、面白くて一気読みした。3月31日公開と帯にあったから楽しみにしていたが・・・
 台湾に行ったり、突然思い立って香港に行ったりで、映画は行きそびれていた。もう行かないと終了しちゃう!とあせって検索すると、案の定、多くの映画館が4月27日で終了、またはナイトショーに移行。連休中公開している映画館も、座席数の多い大スクリーンから、少なめの小スクリーンに変わっている。
 できるだけ見やすい、きれいな映画館で見たいと思って口コミを読むと、「段差になってないので前の人の頭で画面の下半分が見えなかった」「構造が少し変で、スクリーンに座席が正対してない」などなど、気になる書き込みがある。一番近い新宿武蔵野館は昔ながらの整理券方式で、全席指定方式に慣れてしまうとちょっと行きづらい
 結局、日比谷方面に出るのと時間・交通費があまり変わらず、サイトでスクリーンも座席も確認できた立川のシネマシティに、ネット予約して出かけた。77席の小さなスクリーンだったが、小さすぎて迫力が足りないということはなく、楽しめた。
 1960年代のミシシッピ、黒人のhelp=通いのメイドたちと、白人家庭の女性たちの話。家事も育児もヘルプに任せきりで、上流階級の女性たちはブリッジや慈善パーティーに明け暮れる。自分の子どもは人に預けて、勤め先の白人の子どもたちを育てるヘルプ。親よりも慈しんでくれるヘルプに育てられた主人公、作家志望のスキーターは、大学を卒業して故郷に戻るが、黒人差別が根強く残る社会の現実に違和感を覚え、ヘルプたちに取材して本を書こうと思い立つ。友人たちの家庭で働くヘルプのエイビリーンやミニーの協力を得るが、保守的な周囲との軋轢に直面し、、、
 自分の家に働きにきている黒人メイドとトイレを共用するのが嫌と感じる、白人女性の感覚が怖ろしい。「黒人は特有の病気を持っている」と考え、家族や子どもの健康を守るためには当然と主張する、スキーターの友人ヒリー。時代・地域の常識というのは、それほど強固なものなのか 「分離すれども平等」は、長く差別政策を正当化する表現だった。
 公民権運動の黒人指導者が撃たれる時代、白人女性と道端で話しているだけで視線にさらされる黒人メイド。ちょっとしたことでリンチに遭いかねない危険。怯えながらも、息子の学費のための前借を断られ盗みでつかまった仲間を見て、体験談を話そうとメイドたちがスキーターに協力する。
 本が出版され、店頭に並び、話題になる。絶対に知られたくない秘密が暴露されているため、「この町のことじゃない」と必死で言い続けるヒリーは、言いがかりをつけてエイビリーンを辞めさせる。「そんな生き方してて、疲れませんか?」言い放ってエイビリーンは出て行く。歩いていく後ろ姿に、メアリー・J・ブライジの力強い歌が重なるラストシーン。
 原作小説は上下巻で700ページ以上と長いので、少し設定を変えたりエピソードを削ったりしている。ミニーが働く家や失職の経緯は映画と少し違い、スキーターの恋愛、ミニーと新しい職場フット家の関わりは原作にもっと詳しく描かれている。スキーターと母の関係は、映画では和解の方向に。
 しかし小説を読んだだけでは想像しきれない現実感が、さすが映画 ミニーの作るフライドチキンがあんまり美味しそうで、昼はケンタッキーに行ってしまった(笑) 映画では“因縁”のチョコレートパイも食べたい 女性たちのファッションも、なるほどと思わせてくれる。
 アカデミー賞を受賞したのは、ミニー役のオクタヴィア・スペンサー。歯に衣着せない見事な毒舌ぶり、らしいんだけど、全然聞き取れなくて字幕頼み 60年代で南部で、じゃ難しいのは当たり前か。
 エイビリーンが世話する女の子メイ・モブリーに、「あなたはやさしい子、あなたはかしこい子、あなたは大切な子」と教えるシーン。You are~じゃなくてYou is~と言っている。幼児語の一種なんだろうか? 辞めさせられて出て行く前に、もう一度この子が教えたとおりにいう言葉が、最後のはなむけとなる。
 スキーターを演じたエマ・ストーンの顔が、誰かに似てる、、、思い当たったのは、晩年のマイケル・ジャクソン なんとなくだけど^^;
 パンチの効いた台詞の一つ一つや、劇中で流れる曲、ファッションや風景、どれも一度見ただけでは味わいきれない。これはDVDで家に置きたい映画

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「Mr. & Mrs. シングル(隠婚男女)」フジテレビで今夜放送

2012年04月25日 00時37分46秒 | 映画

 mixiでいただいた情報。陳奕迅(イーソン・チャン)主演の香港映画「Mr. & Mrs. シングル(隠婚男女)」が、フジテレビで今夜25:50~27:50に放送される。
 ミッドナイトアートシアターという枠だそうな。昨年公開されたばかりの新作映画だけど、日本でDVDの発売予定でもあるのかな?!
 ほかの出演は、劉若英(レネ・リュウ)、白冰(バイ・ピン)、庾澄慶(ハーレム・ユー)など。劉若英はKiroroの「長い間」のカバーなどでも知られる台湾の歌手で、映画出演も多数。庾澄慶はシンガーソングライターで、人気のテレビ番組司会もやっていた。F4を世に送り出した台湾ドラマ「流星花園」のテーマソングも歌っている。
 出演者に林依輪(アレン・リン)の名前がある。大陸の歌手・俳優で生まれは河北省だけど、歌手として有名になったのが広州で活動していた時期で、広東語も話すらしい。そのせいか、たまに香港映画に出演する。劉徳華(アンディ・ラウ)主演映画「再説一次我愛你」にも出ていた。歌手としてのCDはこのブログでも紹介している。
 放送時間が2時間だから、、、また“直焼”しちゃおう

<追記>
 主演の陳奕迅以外は台湾・大陸のキャストだから当たり前だが、音声は北京語だった。ロケも大陸のどこか、、、でも北京ではなかったような、、、
 最後のほうで流れた曲は、陳奕迅の「十年」(アルバム「・白・灰」収録、2003年)と、劉若英&嚴爵(イェン・ジュエ)のデュエット「沒有旋律配得上你」(嚴爵のアルバム「不孤獨」収録)。デュエットのほうが映画主題歌。
 私のお気に入り、林依輪は、有名俳優でMandyの別れた夫という役でした

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キリング・フィールド

2011年09月27日 08時50分37秒 | 映画

 昨日ふとテレビをつけたら、ちょうど始まるところで、、、思わずじっくり見てしまった
 アメリカ人記者と現地ガイドの実話に基づく映画で、原作(?)も読んだことがある。カンボジア内戦、クメール・ルージュ、ポルポト政権の原始的な共産主義政策と大量虐殺、難民、、、その時代のニュースとして、今となっては歴史としてしか知らない。
 しかし、カンボジア人ガイド・プランを演じるハイン・S・ニョール氏が、自身も共同農場で4年間労働に従事した後に難民となって国外に逃れた医師という事実を知って見ていると、その重みがあらためて迫ってくる。
 クメール・ルージュがプノンペンをいよいよ制圧というとき、逃げ出していくのは西洋人たち。アメリカ軍が撤退を決め、大使館員を逃がす。アメリカ人記者・シドニーの同行者として、プランは家族だけを避難のヘリに乗せ、自分はシドニーと共に残る。平和裏に進軍してきたクメール・ルージュだったが、次第に粗暴な姿を見せ始める。身の危険を感じた人々はフランス大使館に逃げ込む。
 しかし、外国人は身の安全を保証されるが、カンボジア人たちは保護されない。連れだってタイを目指す者、新政府軍に引き渡される旧政府高官一家。プランをなんとかして守ろうと、わずかに手元に残ったカメラと印画紙で写真を撮り、他人のパスポートの写真と貼りかえる記者仲間たち。。。画像は無残に消え、プランは出ていくしかなかった。
 共同農場の生活は、肉体労働の厳しさと同時に、知識人への弾圧のおそろしさが描かれる。幹部はフランス語と英語で「教授、医師、学生だった者、私たちは許す」と言い、名乗り出た者とみんなの前で抱き合って見せる。しかし、彼らは“消える”。実際にニョール氏は医師だったが、自分の妻の治療をすることができなかったと聞く。
 毛沢東の文化大革命もそんな感じだったけど、この知識を持つ者に対する深い恨みはどこから来るのか。知識を持てるかどうかが、革命のような超法規的な力でなければ打開できない格差の証であるとき、知識はそれ自体が憎しみの対象になるのか。
 日本で、東大の学生は全国平均よりも豊かな家庭の子弟が多いという話を聞くと、塾に行けない子はいい学校に行けないのが当たり前の社会になんかしたくないと思う。塾そのものがほとんどない地方の公立学校で、却って学力が安定して高いという話も聞くから、方法はいくらでもあるはずなのだ。
 シドニーがニューヨークの自室でプラン捜索を依頼する手紙を準備しながら聴いていたのが、「トゥーランドット」の「誰も寝てはならぬ」。こんなところで荒川静香のイナバウアーを思い出してしまった ラスト、難民キャンプでシドニーとプランが再会するシーンで流れるのはジョン・レノンの「イマジン」。西洋人からすれば、ここはこの曲だろうな、と思う。エンドロールに流れるのは、おそらくカンボジア伝統楽器で演奏されている「アルハンブラの思い出」。不思議な雰囲気を醸し出していた。
 たっぷり2時間半の映画、前にテレビで見たと思うけど、相当カットされてたかな? ウィキペディアには吹き替え声優の名前が載っているが、英語・フランス語の会話に重要な意味があるので、吹き替えてしまうとニュアンスが伝わらなくなる。民放で見たのかどうか記憶にないけど、どんな処理してたかな
 カンボジア人同士の会話のほとんどに、字幕がない。オリジナルでも英語字幕などはなかったのか。何を話しているのかわからない不安感を、西洋人記者たちと一緒に観客(クメール語がわかる人を除いて)も味わうことになる。意識しての演出なのか。

 この映画「キリング・フィールド」について、日本では賛否両論あったそうだ。映画で描かれたことが全て本当にあったことと受け取られたら、それは確かに違うかもしれない。
 玩具のように銃をかかえて、遊びのように人につきつける少年兵が何人も登場していたのが、印象に残った。

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恋の紫煙(志明與春嬌/Love in a Puff)

2010年10月27日 16時19分27秒 | 映画
 友人から「チケットがあるけどどうですか?」とお誘いをいただき、東京国際映画祭アジアの風・中東パノラマ部門に出品の「恋の紫煙」を見てきた。
 「志明與春嬌Love in a Puff」というタイトルは、主演の楊千嬅(ミリアム・ヨン)が歌った主題歌がヒットしたので記憶していた。なんだか煙草スパスパということだけ覚えてたが^^;
 2007年の禁煙法によって、室内での喫煙が禁止された香港。街角の喫煙所に集まる人たちの中で交流が生まれ、恋も生まれ、、、という話。気になる男にはメールアドレスを教え、友達のパーティーに参加してても退屈するとメールし、、、女子のそんな行動が今風。呼び出されて気楽に出かけていくところが、どこからどこへ行くにも近い香港らしい。煙草ポイ捨てを取り締まる警官に、日本人や韓国人のふりをして誤魔化そうとするあたり、実際ありそう(笑)。暗号のような告白メール「n 55! w !」の解読法は映画を見てのお楽しみ
 楊千[女華]と余文樂のバランスはなんかよかった。二人ともあんまり派手さはないんだけど。
 ところどころに、登場人物に対するインタビューシーンが挿入される。煙草を吸う理由、禁煙法についてどう思うか、恋愛観などの質問に登場人物が答える。この方式は1994年の映画「晩9朝5/Twenty something」でも使われてたのを思い出したが、香港映画ではよく使われるんだろうか
 上映後は監督がゲストで登場。彭浩翔(パン・ホーチョン)監督はすごく面白い人で、監督のファンが大勢いるのだそうだ。しゃべると放送禁止用語を連発(?!)だというので、どんな話になるかと期待
 ストーリーのヒントは、友人が同じ会社でも同じフロアでもないらしい、多くの女性たちと挨拶しているのを見て、どうしてそんなに多くの女性と知り合いなのかと思ったら、「屋外の喫煙所で知り合った。違う会社やビルの人と知り合える」という答え。それで「いいなぁ~~~」と羨ましく思ったのがきっかけだという。始まりはもてたい!なわけね
 この映画が、あまりにも粗口(スラング、汚い言葉)が多かったために、Ⅲ級(成人指定)とされてしまった。その理由について委員会に質問したら、「登場人物がかっとなっているときのスラングならまだしも、楽しい会話の中で使いすぎる」と返答があったとか。「もっと健康的な映画撮りなさいよ」と奥さんには言われてしまうそうな。
 煙草がモチーフになってるので質問もその関係が多くなったが、どうも監督は単なる設定の一つとして考えただけのようだ。ただ、中国大陸での上映ではある程度カットもされたし、喫煙に対して厳しい世の中で大歓迎というわけにはいかないらしい^^;
 ちなみに、楊千[女華]は煙草を吸わないので、この役のために練習したとか。また、女性が年上の“姉弟戀”は実は香港で案外多く、楊千[女華]の夫も年下で、余文樂がつきあう彼女もみんな年上なんだそうで…「役作りは問題なかったと思う」なるほど

 香港らしい、今らしさ、軽やかさ、暖かさがある映画。日本で公開、、、しないかなぁ、、、DVDはあるけど。
 質疑応答で、「晩9朝5」との関連について訊いてみればよかった・・・
 もうひとつ、タイトルの「志明與春嬌」。五月天(メイデイ)に同じタイトルの曲がある。何か古典文学に元ネタがあるのか? と思って調べてみると、特にこれといってあるわけではないが、台湾で俗に恋愛中の男女を指すらしい。男女ともよくある名前だとか。「梁祝」の梁山泊と祝英台とか、ロミオとジュリエットとかと同じような感覚だそうだ。へぇ~。

 予告編を貼っておきます。

 

 ついでに「晩9朝5」の予告編も。

 
 (陳小春(ジョーダン・チャン)はこの映画で香港電影金像奬の最佳新人奬を獲得)

<追記>
 書くのを忘れてたけど、喫煙所で春嬌に声をかけてくる警官役で、王宗堯(グレゴリー・ウォン)が出演している。NHKドラマ「遥かなる絆」を見てた人には、広東語を話すグレゴリーは新鮮かな?
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アイス・カチャンは恋の味(初戀紅豆氷/Ice Kacang Puppy Love)

2010年10月27日 14時10分35秒 | 映画
 友人に教えてもらった「第11回NHKアジア・フィルム・フェスティバル」で、マレーシア華人の歌手・阿牛(アニュウ)が初めて監督した映画「アイス・カチャンは恋の味(初戀紅豆氷Ice Kacang Puppy Love)」を上映すると知って、見に行ってきた。
 80年代のマレーシア、主に華人が住む小さな町の喫茶店。次男坊ボタック(阿牛)は、居候の娘・安(李心潔アンジェリカ・リー)に片思い。父親の暴力に耐えかねた母親がボタックの母を頼ってきて以来、ボタックの家でいっしょに育った。母親は喫茶店の店先で焼そば売りをして生計を立てている。安は“打架魚”(闘魚)のあだ名のとおり、男勝りで喧嘩では敵なしだが、父への思慕が断ち切れないでいる。アイス・カチャン(小豆のかき氷)は父との思い出の味だ。
 ボタックの兄(易桀齊イー・ジエチー)は足が悪く、喫茶店を継ぐ人生に希望が見えない。宝くじ売りおばさんの息子リンファン(曹格ゲイリー・ツァオ)はガキ大将、大きくなっても好き勝手、でも“打架魚”と喧嘩しては負けてるうちに好きになったり。リンファンの妹リーピン(梁靜茹フィッシュ・リョン)は、ボタックが好きらしい。一方ボタックの妹は炭屋の息子“白馬王子”が好き。その白馬王子(品冠ビクター・ウォン)は音楽の才能を認められているが、都会へ出て才能に賭ける勇気がない。
 ボタックが書いたラブレターがなぜかリンファンに渡ったり、ボタックの妹がリーピンに託したラブレターを受け取った白馬王子が勘違いしたり、田舎町の楽しいドタバタ^^; しかし、ボタックの父との仲を疑われた打架魚の母は疑いを解こうと、別の男のプロポーズを受けることにする。それを知った打架魚は母と大喧嘩し、ボタックとペナンへ父を捜しに行く。
 幼いころの記憶にあった家を見つけると、そこで父(巫啓賢エリック・モー、啓は下の口なし)は賭場を開いていた。幼い子を抱えた身重の妻もいる。警察の手入れにあって逃げ回るような生活。「探しにきてくれなかったの?」「探したぞ、でもマレーシアは広いんだ・・・お前がいたら俺はお前まで殴ってしまうから」父の言葉に、家を出た母の思いを知った打架魚は、電話で初めて母に「ごめんなさい」と言うのだった・・・
 打架魚と母親は、シンガポールに移ることに決める。それに続くように町に少しずつ変化が訪れる。「いつか金ができたら中国へ妻を迎えに行く」が口癖の珈琲店常連の老人が亡くなった。宝くじ売りでいかさまがバレたおばさんと一緒にリンファン・リーピン兄妹も町を出た。独立を決意したボタックの兄は「クアラルンプールでカフェを開く」と言って出て行った。「みんないなくなるのか」と白馬王子もついにギターを抱えて出ていく。
 シンガポール行きのバスに乗り込んだ母娘に、自転車をとばしてボタックがアイス・カチャンを届ける。ラブレターは渡せないまま・・・
 ボタックが描いた打架魚の絵を、妹が勝手にコンクールに応募して優勝。みんなの祝福を受けたボタックは、人知れず涙する。。。が、時は流れて、都会に出ている“現在”で終わる。交差点で打架魚の後ろ姿に似た女の子に声をかけようとするボタックは、もうボタック(いがぐり頭)ではない、すっかりシティボーイ。可愛い彼女と歩いていく反対側に、女らしく大人になった打架魚が携帯電話で話している。互いに気づくことなく、すれ違う。
 上映前に阿牛のインタビューが流れた。「初恋はかき氷のようなもので、食べると冷たくて歯が痛くなるけど、味わおうとする前に溶けてなくなってしまう」。なるほど

 東南アジアの街中でよく見かける、店舗と住まいを兼ねた建物で二階部分が歩道にせり出して、下がアーケードのようになっている街並み。ボタックと打架魚がのんびり過ごす河(海?)の板敷きのところ、、、マレーシアの風景が美しく描かれている。ビニール袋に入った冷たい飲み物にストローをつっこんで飲んでるところも、いかにも。かき氷も、そこで食べるときはボウルに盛られるが、お持ち帰りはビニール袋なのだった。なんか別物になる気もするが
 台詞が何語か思っていたら、ほとんどが華語(北京語)だった。ところどころ福建語(閩南語)らしいのもあり、、、マレー語は「アイス・カチャン」を注文するところだけだったかも。
 この作品は、初めて全面的にマレーシア華人によって制作された映画だそうだ。

 監督・主演の阿牛をはじめ、登場する役者たちが軒並み有名歌手なので、彼らのMVを見ているような気分(笑)。実際、品冠は生ギターで歌を聴かせてくれるし、阿牛の哀愁をたたえた主題歌もいい。
 彼らの実年齢や最近の消息(結婚したとか子どもが生まれたとか)を知ってるので、“よくやってるなぁ”と思う でもみんな、すごく楽しそう!!
 李心潔は映画賞の受賞もあるから、女優としての彼女を知っている人も多いだろうが、、、彼らの歌手としての実績を特に知らない観客の皆さんはどう感じたのか、ちょっと気になる。
 友情出演の名前に張棟[木梁](ニコラス・テオ)や戴佩妮(ペニー・ダイ)があって、どこに出てきたかと悩んでたら、最後の最後にちらっと^^;
 阿牛は今後も映画を作りたいんだろうか。初監督作品は、いってみれば“自分の物語”になったけれど。意外とちゃんと作れることは証明したので、何か構想があるなら実現するかも。
 「最近マレーシア映画は面白い」という話も聞くので、機会があったらチェックしてみようっと

 リージョン3でPAL方式だけど、一応DVD出てます。予告編はこちら
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DEPARTED

2010年07月12日 13時49分00秒 | 映画
 香港映画「無間道(インファナル・アフェア)」のハリウッドリメイク。レオナルド・ディカプリオの役が梁朝偉(トニー・レオン)/余文樂(ショーン・ユー)、マット・デイモンの役が劉徳華(アンディ・ラウ)/陳冠希(エディソン・チャン)のやってた役に相当する。
 アカデミー賞作品賞を受賞。なんか名作になってた? 今まで見る機会がなかったけど、テレビ地上波は初めてなのかな。
 録画しなきゃDEPARTED
 
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ゴージャス

2010年06月14日 16時47分13秒 | 映画
 今日はいよいよ、サッカーワールドカップの日本初戦、対カメルーン。朝からテレビはそればっかり。
 出場を決めたのが早かったから、この日が来るまで随分長かったような気がする。今回活躍が期待される選手で、予選に出場してない人も多いんじゃないかな?
 いずれにしても、頑張ってほしい・・・
 とはいえ試合は夜なので、それまでの間に見たい(録っておきたい)番組をチェック。テレビ東京「午後のロードショー」今日はジャッキー・チェン主演の「ゴージャス」。
 中文タイトルは「玻璃樽」。台湾の海岸に流れついたガラス瓶の手紙を読んだ娘が、手紙の主を探して香港へ・・・という物語。
 主題歌「来夜方長」を歌っているのは蘇永康(ウィリアム・ソー)と陳潔儀(キット・チャン)。旧正月映画で、たくさんのスターがチョイ役で出てるのが楽しい
 早く帰って見なくちゃ(日本対カメルーンが始まる前に
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半落ち

2010年04月12日 23時11分13秒 | 映画
 昨夜放送していた映画「半落ち」。前にもテレビで見たような気がするけど、あんまり覚えてなかったところをみると、ちゃんと見てなかったらしい。
 アルツハイマーに侵された妻に懇願されて殺し、自分も死のうとしたが結局自首した警察官(元刑事)。殺してから自首するまでの行動を頑として語らず、歌舞伎町に行っていたという証言から、警察・検察・新聞など周囲の思惑がぶつかりあいながら、裁判に入っていく。
 主人公がなぜ歌舞伎町に行ったのか、なぜそれを語らなかったのかは、裁判のシーンの中で明らかにされていく。一人息子を白血病で亡くした主人公が、ドナーとして骨髄を提供した相手に会いに歌舞伎町に行き、その相手のプライバシーを守るために語らなかった。そして、ドナー登録が取り消される51歳まで、再び誰かに提供する可能性がある間は生き続けるために、妻の後を追って死ぬことをやめたのだった。
 芸達者な俳優たちの演技が、フィクションだからこその本物になって迫ってくる。「何もしてやれなかった、殺してやることもできなかった、ごめんなさい」と泣く、死んだ妻の姉。「魂がなくなれば、命ではない? そんな裁きをつけられるのは、あなたでも私でもない」と叫ぶ、認知症の父を持つ裁判官。「そうです。そんなことを裁ける人はいない」と答える被告人。
 実刑判決が下り、護送されていく主人公に窓からそっと姿を見せる、骨髄移植を受けた青年。息子が元気だったころの、紅葉の中の家族の姿で終わる。
 息子が見たような顔だと思ったら、この前このブログに書いた石田法嗣だった。見かけるときは続くものだ。

 これまたWikipediaを見たら、原作の小説は直木賞候補になったとき、「事実誤認がある」とされ、受賞しなかったらしい。何が?と思ったら、「刑務所に収監されている人は骨髄移植のドナーになれない」とされているので、主人公が移植の可能性を信じて生き続ける動機にならない、ということらしかった。
 「このミステリーがすごい!」1位に選ばれ、ベストセラーとなったが、直木賞選考委員の一人・林真理子が「欠陥がある作品に賞を与えた業界に問題がある」「欠陥があるのに売れ続けるなんて」と発言して論議が起こった。作者の横山秀夫は「読者まで侮辱された」と反論、直木賞と決別宣言をしたという。
 そんなことがあったとは全然知らずに読んでいた。結局、この小説の設定では必ずしもドナーとして提供できないと決まっているわけではないということだった。詳しくはこちらを。
 登場人物それぞれの立場から事件に向き合っていく内容なので、小説より映画のほうが重層的に描けて感情移入しやすかったかな。小説ももう一度読んでみたくなった。と思ったら、先日処分してた・・・。やっぱり、これからは電子ブックか?!
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パイレーツ・オブ・カリビアン

2010年03月21日 22時16分08秒 | 映画
 今、初めて見てます^^;@日曜洋画劇場
 こういう話だったんだ~。面白い
 長洲未来ちゃんのSPで音楽使ってましたね♪
 チョウ・ユンファが出るやつもあったような? 4週連続放送のどこかで見られるかな
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プラダを着た悪魔

2010年01月16日 00時28分08秒 | 映画

 アン・ハサウェイ、可愛い
 金曜ロードショー「プラダを着た悪魔」面白かった。
 あんな鬼編集長、本当にいたら恐ろしい。天候不順で欠航したフライトの代りが手配できなかった部下に、開店前のレストランのステーキを15分で調達させておいて、「要らない」。意地悪としか言いようがない。自分の娘たちのために、出版前の「ハリー・ポッター」原稿を入手させるとか、ただの我儘
 でも、似た色のベルトが「同じに見える。(それを「全然違う」という)こんな世界もあるのか」と言うヒロインに、編集長が言う。「自分は関係ないと思っているのね。貴女が着てるセーターの色は、××年に○▲が発表したデザインから始まり、世界のデザイナーが使い、やがてデパートに並び、安売りショップに出て貴女が買った。自分と関係ないと思っている世界が与えたものなのよ」
 なんか、経済の仕組みをぴたりと言い表して、妙に説得力があった。
 ライター志望の主人公が、使いまわされるアシスタントを懸命にこなすうちに、新しい能力に目覚めちゃった感じ。ファッションも研究しだすと、ちゃんと着こなし、センスも磨かれてしまう。それでいて、「自分は編集長のようになりたいわけじゃない」と気づいた瞬間、“卒業”はあっさり訪れる。
 転職にあたって編集長が送ったFAXは、卒業証書。「失望させられた」のは、彼女の元から去ってしまったから。ラストシーン、街中ですれちがった主人公の会釈に、サングラスを直しながら車に乗り込む編集長。車中で見せたほほ笑みは、人を育てた充実感がちらり。
 メリル・ストリープ、いつもながらお見事。テレビ版吹き替えは誰かと思ったら夏木マリだった。DVDとは違うらしい。クールな感じがよかった。

 アン・ハサウェイは、アカデミー賞授賞式で、司会のヒュー・ジャックマンと見事な歌を披露したのが印象に残っている。高校時代合唱団にいたそうな。
 「プリティ・プリンセス」はまだ見てない。今度見なくちゃ

<追記>
 オープニングテーマ曲、「アグリー・ベティ」と同じ?と思ったら、やっぱりそうだった♪
 KTタンストールの「Suddenly I See」という曲だそうだ。

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アフレコ

2009年09月06日 23時57分47秒 | 映画
 草剛のアフレコは下手っぴだった^^;(一昨日の「クレヨンしんちゃん」の話)
 自分が映って演技するのは、そこまで下手じゃないんだけど。やっぱり、声だけ&映像に合わせるというのは、独自の技術なんだろう。昔は映画の吹き替えをするのは、新劇の上手な俳優さんが多かった。今はアニメ声優たちが切磋琢磨して、日本のアフレコ水準は相当なものだと思う。そういう中に普通の俳優さんがポッと入ってしまうと、難しいことが多そうだ。
 「BALLAD 名もなき恋のうた」をせっせと宣伝している。先日「徹子の部屋」で吹越満もちょこっと言っていた。キャストを見ると、戦国時代にタイムスリップする男の子に見覚えが・・・。「仮面ライダーディケイド」に出ていたぞ。武井証くん、小6。「いま、会いにゆきます」に出ていたそうな。テレビドラマ版では、成宮寛貴がどう逆立ちしても6歳児の父に見えなかったっけ
 香港映画では、以前はよくアフレコが使われていた。撮影時に同時録音をするのにいろいろ問題があったらしい。雑音をカットする手間が面倒とか、俳優が香港人とは限らず広東語が下手だとアフレコせざるを得ないとか。俳優が忙しいとアフレコの時間がとれず、広東語セリフに問題なくても、別の人がアフレコをするケースもあったとか。
 最近では、同時録音のほうが主流のようだ。任賢齊など、台湾の俳優が香港映画に出ているうちに、ある時期からアフレコを使わなくなることがある。広東語が上手になって、本人のしゃべるセリフでOKと監督やスタッフが認めた証拠だ。金城武も、いまや完全に同時録音OKの人
 そういえば「BALLAD 名もなき恋のうた」に、中村敦夫も出ている。この人、国会議員だったんだけど、、、結局、映像の世界に戻ってきて、今の政治をどう見ているんだろう?
 ・・・なんて、あれこれ
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12人の

2009年08月04日 11時53分13秒 | 映画
 昨日は裁判員制度が始まって初めての裁判とあって、NHKでは昼間生中継、ニュースウォッチ9でも詳しく解説していた。もう、いつ自分に呼び出しがあってもおかしくないわけで、他人事ではない。
 裁判員制度というと、頭に浮かぶのは映画やドラマ、小説に出てくるアメリカの陪審員。候補者を絞り込む段階で、少しでも有利になるよう検察側と弁護側がしのぎを削る。物語では、評決をコントロールしようと買収や脅迫などが行われたり、自ら陪審員になるために周到な計画を立てたり、なんて話も
 アメリカの陪審員制度と大きく異なる点として、日本の裁判員は有罪無罪の判断だけでなく、量刑の決定にかかわることが挙げられている。死刑も含まれるだけに、量刑判断が大きな負担だと言われているし、実際そんな重大犯罪を裁く身になったら、そのプレッシャーは想像を絶する・・・
 陪審員関連の映画やドラマというと、やはり「十二人の怒れる男」が真っ先に思い浮かぶ、、、のだが、私はまだ見てなくて^^; たった一人の疑問から侃侃諤諤の議論の中で有罪から無罪になっていくそうで、名優たちの演技が素晴らしい、のだそうだ。
 これにヒントを得て作られた「12人の優しい日本人」は見た。いかにも理詰めの議論が苦手な日本人の典型が(笑) 論理的にがんがん喋る男が、実は自身の経験から先入観でいっぱいだったり、まったく論理的に説明する言葉を持たないオバサンが、見事にそれを言い当てたり。違和感や疑問をうまく言葉にできず、さりとて完全に流されてしまうこともできず、中途半端な言動をしてみたり。
 しかし、「・・・なんか違う気がする」みたいな感覚を寄せ集めていくうちに、少しずつ証拠から見える真実に近づいていく過程が面白い。日本人の思考回路が垣間見える。
 戦前に日本でも短期間ながら採用されていた裁判員制度を題材にしたドラマも見た覚えがある。NHKだったかな? たしか主演は柄本明。当然、裁判員は全員男で、たぶんある程度高額納税者だったと思われる。
 映画やドラマだと、有罪と思われた被告が無罪だとわかるパターンが多くて、「正義は守られた!」みたいなスッキリ感で終わることが多いけど、実際はどんな感じなのだろうか???
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旅立ち

2009年02月23日 20時35分55秒 | 映画
 「“Departures”, Japan. Director, Yojiro Takita」
 「おくりびと」の英語タイトルは「Departures」だった。送られる方の旅立ちがタイトルになったわけだ。様々な人々の旅立ちだから、sがついて複数形。こういうところ、英語だなぁと思う。
 滝田監督の新たなdeparture、間違いない。何を言うかと客席が興味津々で見つめる中で、「I'll be,,,We will be back, I hope.」受けてた
 「つみきのいえ(La Maison En Petits Cubes)」加藤監督の「Thank you, my pencil.」も素敵。手で描いてるんだ~。でも日本語で「ありがとう、ミスターロボット」と言ったのが受けるんだな
 どちらも快挙の受賞、おめでとう

 電車の運転見合わせで開始時刻が2時間も遅らされた都立高校入試、次男はくたびれて帰ってきた。明日から3日間は期末テストだし(テスト勉強なんかするのか^^;)、新たな旅立ちまでの道はまだまだ遠いのだった
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881歌え!パパイヤ(881木瓜姉妹/881 Papaya Sisters)

2008年05月20日 02時38分13秒 | 映画

 Jim Lim林棋玉が歌っていた「代替」は、シンガポール映画「881」の挿入歌と判明。どんな映画かというと、、、
 監督はシンガポール人の陳子謙(ロイストン・タン)。20代で数多くの賞を受賞、シンガポールを代表する映画監督となった。「881」はミュージカル映画で、シンガポールで旧暦七月お盆の“歌台”出演をめざす姉妹の物語。(歌台は、街中に仮設ステージができて歌や踊りのパフォーマンスを楽しむものだそうだ。くわしくはこちら
 キャストの一人、ミンディ・オンは、2月に蘇永康(ウィリアム・ソー)がシンガポールで出演したミュージカル「上海之夜」に出演していた。歌って踊れる人なのね
 7月に日本でも公開予定だそうだ。これは見に行かなくちゃ

<追記>
 今年のアカデミー賞外国語映画賞の、シンガポール地区代表になったそうです。(残念ながら本選ノミネートは逃しました)

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