織田信成のフリー、4回転のステップアウトや、3連続ジャンプの最後に手をついてしまったのが印象に残ったせいか、ジョニー・ウィアーとは僅差になるかと思った。下手するとフリーで逆転されたか?とも思ったのだが、、、
スコアを見てみると、TES(Total Element Score、技術点)で8点の差。スピンやステップはほとんど差がないが、最後の2つの単発ジャンプで、織田はそれぞれ1.2のGOE(Grade of Execution、技のできばえ)加点を得ている。一方ウィアーは、3回転が2回転や1回転になってしまった上に、減点もされている。
PCS(Program Component Score、プログラム構成点)も、スケート技術や振付で織田が少しウィアーを上回った。オーソドックスな、悠然とした表現がよかったのかも。
4回転をやめて点数を取りにきたウィアー、どうしてもグランプリファイナルに出たかったんだろう。アメリカ大会とほぼ同じ点数を出しての2位、安定している。ファイナルから全米、世界選手権と、これから完成度を上げてくると思う。(キス&クライで「アリガトウ、アイシテルヨ」と“I Love You”の指文字をしていた)
無良嵩人もとてもいい演技だった。2度目のトリプルアクセルを失敗して、もう一度トライして成功させたのは偉い。ただ、予定通りコンビネーションを跳んだほうが点数は高くなったはずだそうで、0.67の差で4位を逃した。そのへんの計算は、これから試合を重ねる中で覚えていくだろう。同世代のレイノルズは、今後切磋琢磨するライバルの一人。カナダも選手権がすごいことになるんだろうな
男子も女子も、世界で上位に入るより、国の代表になるほうがタフな日本。ほんの少しずつの差が、積み上がって点数と順位の差になっていく。全日本の真剣勝負、今から楽しみ