朝日新聞デジタルの記事「年齢制限17歳はふさわしい 日本選手が証明してくれたこと」を読んで、ちょっと考えてみた。
フィギュアスケートの現行ルールでは、6月30日までに15歳以上になっていれば、シニアの国際大会に出られる。女子シングルではジュニアから上がったばかりの少女体型の選手が高難度のジャンプを次々跳んで上位を独占、しかし大人の体型になる20歳ごろには引退、という状況。「まだ体が成長中の少女の身体を守り、息の長い選手活動を推進するためにも、シニアに上がる年齢制限を上げるべきだ、という声は様々な関係者からも常に聞かれていた。」
前回のISU総会で議題に上がったが否決されていたこの問題が、カミラ・ワリエワ選手のドーピング問題をきっかけに、今年の総会に向けて改正案が提出され、多くの理事が賛同を示しているとのこと。可決されれば、女子シングルだけでなく全種目で施行されるそうだ。
記事の筆者・田村明子さんは「日本の選手にはほとんど影響がないだろう」「日本は過去に多くのトップ選手、チャンピオンを出してきたが、そのいずれもが息の長い活動を続けてきたから」という。ジュニアから頭角を現した樋口新葉、怪我に苦しんだ時期もあったが、北京五輪では3アクセルを成功させた。坂本花織は17歳でシニアデビュー、2度目の五輪で銅メダル、ついに世界女王になった。浅田真央さんは12年にわたるシニアのキャリア。と例を挙げている。
実際、選手層の厚い日本女子は、シニアに上がっても上には上が常にいる 社会人になって続ける選手もいるくらいだから、いつまで現役をやるかは体力・気力・経済力で決まるといえそうだ。早くから才能を見せている選手は長く待たされることになるが
もし「17歳以上」で決定した場合、次のミラノ五輪で一番影響があるのは今季全日本ジュニアチャンピオン、4回転トウループが跳べる島田麻央だ。2008年10月30日生まれ、2025年6月30日時点ではまだ16歳で、出場できないことになる。日本はISU総会で17歳案に賛成するのか 島田麻央の1つ上にもたくさん有望選手がひしめいているので、問題ないと考えているかも、、、
女子以外の種目ではどうか。男子で15歳でシニアに上がってすぐ活躍したのは羽生結弦くらいだし、こちらも常に上には上がいるので 日本としては問題にならなさそう。待たされる選手はじれったいだろうけど。
一方、ペアやアイスダンスは気になる。パートナーとの年齢差によっては、公式の競技会に全く出場できない時期が生じるかもしれないからだ。
ジュニアの女性は13歳以上19歳未満、男性は13歳以上21歳未満。シニアは現行15歳以上。現在は男性が7歳上だと、女性14歳男性21歳のシーズンはジュニアもシニアも出られない。これがシニア17歳以上に改正されたら、男性との差が5歳でも、女性16歳男性21歳のシーズンにどちらも出られなくなる。年の差が大きければ大きいほど、どちらにも出られないシーズンが多くなってしまう。
全日本選手権にただ1組出場した柚木心結/市橋翔哉組は、今年6月30日基準で16歳と24歳。ジュニアはもちろん出られないし、シニアにも出られなくなる可能性がある
“りくりゅう”三浦璃来/木原龍一組は男性が9歳上。このくらいの年の差ペアは珍しくないので、新たにペアを始めたい選手にとっては、パートナー選びがより難しくなってくるかもしれない。ジュニアからシニアまでの年代に大会に出られないシーズンがあるとわかっていても組むなら、長期スパンでのサポートがほしい(国内競技会にはオープン参加を認めて、ちゃんと採点するとか)
ペアはたいてい男性が年上だが、アイスダンスでは女性が年上の場合もある。キャシー・リードさんとクリス・リードさんは、キャシーさんが6月生まれ、クリスさんが2つ下の7月生まれ。6月30日基準だと3つ違いになり、女性19歳男性16歳のシーズンがあった。全日本ジュニア4位の藤木翠/下川誠也組も今年6月30日基準で女性が19歳男性16歳になるので、来季シニアで滑れるのか気になるところだろう。
五輪団体銅メダルでカップル競技への注目が高まっている今、強化のチャンス 興味を持ってやってみたいスケーターをしっかり取り込むためにも、連盟はちゃんと考えている、はず
日本以外の国はどうだろうか。ロシアは「ジュニアのほうが高レベルの大会になる」と反対しそうだが むしろ競技人口が少なく選手層が厚くない国が悩ましいかもしれない。1人/組だけ国際大会の上位で活躍する選手がいても、五輪前年の世界選手権や五輪最終予選に年齢制限で送りこめないと、五輪出場はまた4年待たなければならない。4年後にその選手が活躍できる保証もない。五輪に出られるかどうかは国内での普及や強化に大きく影響があるだろうから、その4年は小さくない。まあ、どこの国も条件は同じだから仕方ないけど。
実は、国内の大会も影響なしとは言えないと思っている。現在女子シングルのジュニアで地区ブロック出場資格が、「13・14歳=バッジテスト6級 15歳以上=7級」になっている。これは競技人口が最も多い年代で、どの地区も参加人数がすごく多いので、ある程度人数を絞るための措置かと思われ
シニアの出場資格はバッジテスト7級以上。今までは7級が取れたら早めにシニアに移行も選べたが、より多くの選手がジュニアに長く残ることになる。また、15歳以上を7級としていたのは「シニアにも出られる年齢だから」と言えたが、15歳ではシニアに出られないとなれば、資格を7級とする理由にできないかも
女子シングルのジュニアだけ、2日がかりでショートプログラムとかになったりして、、、まあ、連盟はちゃんと対策を考えるかな
なんてあれこれ考えてみたが、改正の目的は選手の健康を守ること。その目的にかなうように進むことを祈る。
(それはそうと、記事に「現在のルールでは、オリンピックや世界選手権に出場するためには前年の7月1日の前日までに15歳になっていることが条件だ。GPシリーズは、それよりも1年早く参加できる。」とあるが、GPシリーズで1年早く参加できたのは2013/2014シーズンまで。2014/2015シーズンからは全てのシニア国際大会で15歳以上になっている。改正後8シーズン目なんだけど
トリノ五輪シーズンにGPファイナル優勝した浅田真央ちゃんのイメージが強すぎたか このルールの恩恵を受けたのはエレーナ・ラジオノワまで、エフゲニア・メドベージェワの世代以降は15歳になるのを待ってのシニアデビューだった。
信じ込んでいると確認しない、それで知識がアップデートされないってこと、あるんだろうな)
<追記>
上記の「GPシリーズは、それよりも1年早く参加できる。」は記事から削除されていました。朝日新聞デジタル、素早い対応
世界ジュニアがこれからなので、世界フィギュアスケート選手権2022、シーズン締めくくりの大会にはなってないが
感想をいくつか。
・ウクライナの選手たちと
今大会にロシア及びベラルーシの選手が出場できないと決まったとき、「スポーツに政治を持ち込むべきではない」「差別だ、不公平だ」という意見があった。選手たちが戦争を始めたわけではないのだから、気の毒だという気もした。
しかし、ウクライナの選手たちが「今ハッピーな曲で滑る気持ちになれない」と急遽曲を変更したとか、会場のフランス・モンペリエに「6日かかってたどり着いた」という話を聞くと、これも仕方ない措置とも思う。
もしロシアの選手たちが参加したら、他国の選手たち・ジャッジは平常心で向かい合うことができただろうか?と考えると、、、厳しい、、、
そして、ロシア&ベラルーシ以外の国の代表だが、ロシアにゆかりのある選手たちも実はたくさんいた。ロシアの生まれ育ちで、数年前までロシア代表だった選手。ロシア代表になったことはないが、ロシア人コーチとロシア国内で練習している選手。自身は他国の生まれ育ちだが、親がロシア出身の選手。複雑な気持ちだったことと思う。
また、ロシア人やロシア出身の観客にとっては、ロシア代表の代わりに頑張ってくれていると感じていたのではないだろうか。勝手な想像だけど
・フランスの観客
客席を見ていると、マスクをしている人はあまり多くなかった。会場アナウンスで「マスクをしてください」と勧められてはいたが もう下火になっているから大丈夫という感覚なのだろうか。
ヨーロッパの選手はもちろん、北米や日本の選手たちのプログラムもよく知っていて、いいところで手拍子をしてくれる。エストニア開催となった四大陸選手権からオリンピックと、しっかりテレビで見ていたのかな。
さらに、国旗やバナーを持っての応援がかなり定着している。明らかに自国以外の旗を2、3種類持ってきている観客もいて、これは日本式応援が広まっているのか
・フィギュアスケートも、滑走
坂本花織に高い演技構成点がつくのを見ていて思うのは、ここ2年くらいで「スピードがある=良い」という評価になってきていること。もちろん、ジャンプやプログラム全体の完成度の高さがあってのことだが、圧倒的なスピード感が強い印象を与えている気がする。
坂本選手の演技は、スピードスケートのレースを見るような爽快感がある。ジャンプも必要だけど滑走スピード!という流れになっていくんだろうか。ロシア勢が戻ってきたときにどうなるだろうか。ちょっと注目している
・かなだい、これから
アイスダンスの村元哉中/高橋大輔組は、10位以内に入って2枠獲得を期待されたが16位。リズムダンスのツイズルでミスが出たが、元日本代表の木戸章之さんは記事で「逆に評価しています。今まではごまかしながらやっている印象でした。」「今回のかなだい組は一定の回転速度でやっていこうというのが見えました。しっかり追求しているからこそのミスなので、これからどんどん上達していくと思います。」とコメント。ユニゾンの進化やポーズの美しさを褒めている。
アイスダンスが始まる前の昼の情報番組で、安藤美姫さんは「10位取れると思います」と断言していた。シーズンベストスコアだけを見れば、確かにちょうど10位くらい。銀メダルに輝いた四大陸選手権と同じか、それ以上の演技ができれば、というところだったが。。。
“かなだい”の演技を見て思うのは「なんだかはらはらする」 シングルやペアの選手がジャンプやリフトに入るとき、ちょっとドキドキする感じが、かなだいの時に感じられるのだ。いい点を取ってほしいと思って見ていたせいもあるんだろうけど
よりスピーディーに、複雑なことをカッコよく、レベルを取ろう!と頑張っているんだと思う。その攻めている部分が不安を感じさせてしまうのかな あまり高い得点が出てない下位の組でも、アイスダンスではそういう“はらはら”はあまり感じたことがない。
来季以降続けてくれるなら、次の1年は「毎回同じようにできる安定感」を作り、その次の1年で「一段上の高難度」に進むようにしたら、回り道でも確実に上に行けるんじゃないだろうか。
とりあえずこのへんで。
世界フィギュアスケート選手権2022、エキシビション後半(前半はこちら)
<後半>
後半オープニング
赤ベレーにボーダーの子どもたち、2人3人と組んでくるくる。シンクロチームがおしゃれに登場。大人数でダイナミックにリフト。氷上には鳥の影が横切る。
ユ・ヨン(韓国)(女子5位)
「When We Were Young」アデル♪ ライトブルー。氷上は色鮮やかな紅葉。髪を下ろして優雅に2アクセルやイナバウアー、しっとりと
ミネルヴァ・ファビエンネ・ハース/ノーラン・シーゲルト(ドイツ)(ペア5位)
「Breath Me」♪ ネイビー、黒。デススパイラルの出でふわっと空中に。高さのあるスロー3サルコウ。いい雰囲気を出している。
モリシ・クヴィテラシヴィリ(男子4位)
「アラジン」♪ グバノワがランプを持って、、、フェンスを乗り越えて青い男が ジャンプを下りて観客を煽り、フェンスに寄ってカメラに向かってアピール、後転くるりで腕立て、おなじみエンターテインメント
オリヴィア・スマート/アドリアン・ディアス(スペイン)(アイスダンス7位)
エアロビウェアで登場。インストラクターの言うことを聞かないやりすぎ生徒 こんなレッスンやりたい
鍵山優真(男子2位)
「明日へ」MISHA♪ 水色系。日本語の歌詞の意味を、祈りの言葉を、このスケートが伝える。スピンだけでも、指先だけでも、ジャンプでも、伝えた。
ルナ・ヘンドリクス(ベルギー)(女子2位)
「Circus」♪ 黒に赤のライン。氷上にはカラフルなパラソルがたくさん。長い髪がなびくとまた色っぽい。
三浦璃来/木原龍一(ペア2位)
ブルー。いつものようにツイストも、「ベイビーキャッチ」からのスローもさくっとこなし、両足を男性の首にかけて逆立ちのその場リフト、片足だけ持ってぶんぶん振り回すリフト、観客大喜び
アダム・シャオ・イム・ファ(フランス)(男子8位)
「Leave a Light On」♪ グレー系。氷上には譜面が シャープなジャンプに、側宙返り これからフランスのエースになっていくのかな。
マディソン・ハベル/ザカリー・ドナヒュー(アメリカ)(アイスダンス2位)
「Once I Was Loved」♪ グレー系の花柄、黒。氷上には鍵盤と譜面。あの頭上リフトから。ただ黙って見ていよう。この美しい滑り
坂本花織(女子1位)
赤。モダンダンスっぽい振付から、片手ビールマンスピン。2アクセルに大きなスパイラル。ジャンプもどんどん跳ぶ!
アレクサ・クニーリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ)(ペア1位)
「Tore My Heart」♪ ブルー、黒。競技ではあまりない形のリフトがカッコいい。
宇野昌磨(男子1位)
マイケル・ジャクソン・メドレー♪ 黒に赤ライン。氷上は鮮やかに色とりどり。しゅるしゅるっと3本ジャンプを決めておいて、つなぎでコケて苦笑いって ムーンウォークで盛り上がり、気持ちよく踊れた
ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン(フランス)(アイスダンス1位)
「Avec Le Temps」♪ ネイビー、白。氷上の赤い葉はもみじなのか。スケートで、組んで、離れて、抱えて、滑ることで美しい物語をつむぐ。母国での最高の栄光
フィナーレ
舞台で女性ダンサーが激しいラテンのリズムで踊る。アイスダンサーたちがリフトを見せる。女子選手たち、続いてペアがデススパイラルやリフト。男子はジャンプからスピン、キーガンはバックフリップ! 昌磨はクリムキンイーグルからスピン。クニーリム/フレイジャーのリフトからデススパイラル、坂本花織は2アクセル+3トウ。パパダキス/シゼロンがリフトを見せる間に手濃の花火が炸裂
みんなが中央に集まってご挨拶、列の端にスルヤ・ボナリーも
あまりいろいろ凝らずに、さくっと終わった。チャンピオンたちがそろって記念撮影 お手て繋いでジャンプ!
素晴らしい大会をありがとう
世界フィギュアスケート選手権2022、今季は世界ジュニアが4月に延期されたのでシーズン最後ではないが、今大会の締めくくりのエキシビション
<前半>
オープニング
赤白ボーダーのシャツに赤いスカートをひらめかせて滑るのは、、、ヴァレンティナ・マルケイでは 氷にプロジェクションマッピング、面白い。大会マスコット「Loulou」と同じ服装のスケーターたちが彩る。
ライラ・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス)(アイスダンス6位)
黒系。氷上にサイケなラジカセが映し出されて、今日も元気に踊りまくる。
アナスタシア・グバノワ(ジョージア)(女子6位)
「Dangerous Woman」アリアナ・グランデ♪ 黒ホットパンツに白シャツを羽織って。氷上はお花畑 3回転+2回転も決めた。競技と違ってポニーテールをなびかせると、また雰囲気が変わってよい
キーガン・メッシング(カナダ)(男子14位)
「1, 2, 3, 4」♪ 赤黒チェックシャツにデニム。なんかルービックキューブになってるリンク 最初から手拍子全開、一瞬フェンスに飛び乗ったり、ファンキー バックフリップにハイドロ、みんな大好き
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ)(アイスダンス3位)
「I hear a symphony」♪ 白ドレス、白シャツ。スムーズ、ロマンチック その中でスピードにのったリフト。
マライア・ベル(アメリカ)(女子4位)
レディ・ガガ・メドレー♪ パステルイエロー。最初はオーケストラ、ロックに変わる。競技よりぐっとポップな表情が新鮮
カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラヴァ(ジョージア)(ペア4位)
「Mahindji Var」♪ 黒。世界ジュニアにもエントリーしている。靴上に立たせてから軽くダンスリフト、続いて片手で仰向けに持ち上げるリフト。スロージャンプも滑らか。曲はジョージアのものか、哀愁漂うメロディ
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ)(男子3位)
「Lonely」♪ 黒の胸から肩にオレンジ。3アクセル、両手上げ3ルッツを跳んだ。歌詞や曲想をとらえる振付をしっかりできるのが、アメリカ選手らしい。濱田コーチの影響もありそう。
シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア)(アイスダンス4位)
「7+3」♪ 黒スリップドレス、黒タートル。淡々と語るようなイタリア語の男性ボーカルで細かいステップを踏む。曲が盛り上がるところで巧みに織り込む豪快なリフト。最後はkiss
アリサ・リウ(アメリカ)(女子3位)
「Loco」♪ 赤。K-popの曲で、振付もばっちり 2アクセルに3回転、スピンでフリンジスカートが大きく広がって可愛い ラストはお尻で高速回転
ヴァネッサ・ジェームズ/エリック・ラドフォード(カナダ)(ペア3位)
「Repondez-moi」♪ 白セパレート、紫。スムーズなツイスト、スロー3回転。女性がすっと手を伸ばし、男性がそっと触れる。イーグルのキャリーリフト、肩乗せダンスリフトから余韻を残しながら下ろす。
来季の
友野一希(男子6位)
「Bills」♪ キャリーケースにスーツ姿。眼鏡もかけて、ジャパニーズ・ビジネスマン! ごろっと横になってから起きだし、細かいステップ、3アクセル、スライディングにバレエジャンプ、ひたすた楽しく踊りまくる。最後はキャリーケースも振り回し どっと突っ伏してフィニッシュ~~~
パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ(カナダ)(アイスダンス5位)
「Starry Starry Night」♪ 生ギター生歌 ブルー、ベージュ。なんて素敵な ツイズルで女性だけが少し長く続けて男性が迎えに行くところ、好き
地元スケーター
スルヤ・ボナリー 赤ベレーのシンクロチーム
あっと言う間に前半が終わった
ああ、終わるんだなぁ~
世界フィギュアスケート選手権2022、競技がすべて終わって、日本時間21時30分からエキシビション。日本からは友野一希、鍵山優真、三浦璃来/木原龍一、坂本花織、宇野昌磨が出演予定。
楽しみ
世界フィギュアスケート選手権2022、アイスダンス・フリーダンス(ジャッジスコア)。
<G1>
ソレーネ・マジンゲ/マルコ・イェフゲニ・ガイダイェンコ(エストニア) RD:63.97(20) FD:85.07(19) 総合:149.04(19)
「To Build A Home」♪ 紺、黒。最初から最後まで、一貫した世界観をシームレスに表現。滑りながら足をからめたり、ちょっとした動きでも拍手。ランジ姿勢の膝上に立つストレートラインリフト、肩に座らせて片足滑走のカーブリフトから太腿あたりをホールドするローテーショナルリフト。肘を曲げて顔の前まで持ち上げるコレオリフトなど、技術的にもしっかり見せた。
ホリー・ハリス/ジェイソン・チャン(オーストラリア) RD:64.91(19) FD:95.01(17) 総合:159.92(18)
「Ain’t Nobody (Loves Me Better) 」「I Feel for You」♪ 透け感のあるワインカラーでセパレート、ダークグレー。位置についたとき、男性の身体のラインが実はきれいなことに気づいた 肩に乗せてから前でホールドするステーショナリーリフト、女性の側からはタッチしない。ツイズルはわずかにずれたが安定している。背中に一瞬おんぶのカーブリフト、ペアスピンの回転が速い。曲がアップテンポになってノリのいいコレオステップ、ラストはローテーショナルリフト。
これからさらに伸びそうなカップル
サーシャ・フィアー/ジョージ・ワデル(イギリス) RD:66.69(18) FD:93.36(18) 総合:160.05(17)
チャイコフスキー「くるみ割り人形」♪ ワインカラーのローブデコルテ、黒。バレエらしさ満開 スピンやステーショナリーリフトで回転する女性のポジションがバレリーナそのもの。ツイズルも優雅に合わせ、肩上を回してから片足滑走の膝上に立つストレートラインリフトから、前で抱え込むローテ―ショナルリフト。ダイナミックに両膝で回転スライディングでフィニッシュ、女性がうん!とうなずいた
得点には本人たちより観客が残念そう
マリア・カザコワ/ゲオルギー・レヴィヤ(ジョージア) RD:66.76(17) FD:98.62(15) 総合:165.38(15)
「Dummy」「Texas Gypsy Massacre」「Mephisto's Lullaby」♪ 黒に緑。わりと直線的な動きを多用して、独特の世界観を醸し出す。膝をついた男性に女性が乗って下りる動きから始まり、男性が片手だけで女性の背中をホールドするステーショナリーリフト、鮮やか ツイズルの間には女性を一瞬肩に乗せる。女性のポジションをぴっぴっと変えるストレートラインリフトから、肩上に乗せるローテーショナルリフト。スピニングで女性のスプリットがきれい。
ラストは女性が男性の頭を抱えてコキコキと動かしてフィニッシュ
オレクサンドラ・ナザロワ/マクシム・ニキティン(ウクライナ) RD:67.70(16) FD: 総合:
棄権
<G2>
村元哉中/高橋大輔 RD:67.77(15) FD:96.48(16) 総合:164.25(16)
「ラ・バヤデール」♪ 赤、緑。「がんば!」「がんばれ!」の声が飛ぶ。氷に座った哉中ちゃんをさりげなく立ち上がらせる大ちゃんの仕草から、女性が男性のキャメルの背中に身体を預けるようなペアスピン。片足滑走のリフト、リンクを縦断していく大きなワンフットステップ。ステーショナリーリフトは膝上で回して肩に乗せて終わる。
ゆったりとダイアゴナルステップ、ツイズルをきれいにこなすと拍手。曲が変わってコレオステップ、軽やかに 手拍子で一体になる。コレオリフトもダイナミックになり、スライディングで交差して終わる。
素敵な、素敵なプログラム
(ジャッジスコアを見ると、ローテーショナルリフトがレベルB止まり、これが得点としては痛かった)
ティナ・ガラベディアン/シモン・プルー・セネカル(アルメニア) RD:68.50(14) FD:101.82(13) 総合:170.32(14)
「枯葉」「Luck Be a Lady」♪ ブルー系、黒スーツ。前半はしっとりと、キャメル姿勢でキャッチフットのペアスピンから。ワンフットがよく伸び、ツイズルも距離が出る。ムーディーなステーショナリーリフト、背中で回して前で抱えるストレートラインリフトからヒップをホールドして高く持ち上げるローテーショナルリフト。
かつてハヴィエル・フェルナンデスが使った軽快な曲でコレオステップ、たっぷりアピール スピード感のあるスライディングで締めくくった。
マージョリー・ラジョワ/ザカリー・ラガ(カナダ) RD:70.39(13) FD:108.45(10) 総合:178.84(11)
映画「ブルー 初めての空へ(Rio)」♪ 赤に青の羽、青に黄色。朝の鳥の声?の中、片腕片足だけホールドで片足で回るステーショナリーリフトから。サンバのリズムでノリノリのステップ、バトゥカーダ(パーカッション)でツイズル、スローになってイーグルで逆立ち姿勢のカーブリフト。さらにサンバで畳みかける、若さいっぱいのプログラム 踊りたい
ユリア・トゥルッキラ/マティアス・ヴェルスルイス(フィンランド) RD:71.88(12) FD:104.07(12) 総合:175.95(12)
「Wild Side」「Bruises」♪ ブルーグレー。前で横向きホールドのステーショナリーリフトから、そのまま肩の高さまで持っていくローテーショナルリフト。ツイズルは男性だわずかにふらついた。頭の上を越させてからのストレートラインリフト、足に絡むコレオリフト。
動きがとても洗練されていて、ただぼーっと見ていたい
ナタリー・タシュレロヴァ/フィリップ・タシュレル(チェコ) RD:72.55(11) FD:99.68(14) 総合:172.23(13)
「オブリビオン」「Primavera」「ブエノスアイレスの冬」アストル・ピアソラ♪ 黒。女性が後ろ手で回るコレオスピニングから。男性イーグルの前に立ち、そのまま前に抱えられるカーブリフト連続は大きなS字を描く。哀愁を帯びたメロディでワンフット、サーキュラーステップ。ツイズルで女性が少しミスしたか。
靴上に足を乗せるステーショナリーリフト、コレオステップでは情熱的にタンゴを見せる。ジュニア時代から随分成長を見せた
<G3>
アリソン・リード/サウリウス・アンブルレヴィシウス(リトアニア) RD:74.06(10) FD:106.15(11) 総合:180.21(10)
「Vinegar & Salt」「White Lies」「Lacrimosa」♪ 深緑、黒。大人のムード漂わせながら、いい感じの強さと速さのツイズル。イーグルの背中から前へのカーブリフト、片足滑走の前に立たせるリフトは少しシェイキーだったか。特別なポジションというわけではないが、ローテ―ショナルリフトは入り方と回転の速さで見せる。
ペアスピンの最後に女性の足を持ってそのままくぐらせるような振付が面白い。活き活きと自分たちの演技を通した トップに立って10位以内=2枠を確定
ケイトリン・ハワイエク/ジャン‐ルック・ベイカー(アメリカ) RD:76.56(9) FD:115.05(8) 総合:191.61(8)
ショパン「前奏曲ホ短調」「夜想曲第19番」♪ グレーがかった紫。静かにピアノにのって、大きくリンクを使うワンフット。ツイズルの間の振付が意表をつく。イーグルの片膝に立つカーブリフトから、反対側を向くカーブリフトの大きな軌跡。どの動きも柔らかく、視線のからみ、足をからませたコレオリフト、曲の中に溶け込んで、夢のようなプログラム
ローレンス・フォルニエ・ボードリー/ニコライ・ソレンセン(カナダ) RD:78.29(8) FD:110.25(9) 総合:188.54(9)
「グラディエーター」♪ 白、黒。前の組と対照的に、直線的でスピーディーな動き。肘を曲げてぎりぎりまで高く持ち上げたストレートラインリフトから、肩乗せからのローテーショナルリフト。コレオステップからそのまま男性の靴に手を置くステーショナリーリフト。コレオスピニングで女性の背中を抱えてるのがユニーク。
全体に力強く、この曲らしい
ライラ・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス) RD:78.89(7) FD:119.28(6) 総合:198.17(6)
「ライオン・キング」♪ ゴールド、黒とゴールド。みんなが知っている曲で、その曲の世界を完璧に再現する。女性が逆立ちで男性の足につかまるカーブリフト、ワンフットの最後はそろってシット姿勢のツイズル(スピン?)。手の動きも速いツイズル、抱え込んだ瞬間に片足で回るステーショナリーリフトから続けるローテーショナルリフトのアクロバティックな動き
クライマックスの歌とぴたりと合うスライディングに、さらに盛り上げるコレオリフト。シーズンベストが出た
オリヴィア・スマート/アドリアン・ディアス(スペイン) RD:79.40(6) FD:115.23(7) 総合:194.63(7)
「I Was Always There」/「マスク・オブ・ゾロ」♪ グリーン、黒シャツ。女性のポジションがすごくかっこいいステーショナリーリフトから、ぐいぐいとローテーショナルリフトへ。女性が股くぐりから入るツイズルもキレがよく、スライディングもカッコよかった。ワンフットの最後でほんの少し女性が早く終わってしまったり、コレオステップの途中で一瞬男性がぐらついたり、小さいミスはあったが、全体の質の高さが半端ない 観客もめっちゃ楽しんでいた。
2位につけて7位以内を確定、スペインの2枠獲得
<G4>
パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ(カナダ) RD:80.79(5) FD:121.91(5) 総合:202.70(5)
「Long and Winding Road」♪ ピンクと赤紫とブルー。いったん大きく離れてから戻ってスピン、逆回転も。一瞬持ち上げて女性が足を打ち鳴らしたりとか、ちょっとした振付がいちいちステキ。ツイズルもなんともいえない味がある。イーグルに片足立ちから次々ポジションを変えるカーブリフト連続。
つらい日々から次第に幸せを感じていくような、どんどん笑顔になっていくような
シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア) RD:84.22(4) FD:125.70(4) 総合:209.92(4)
「Atonement 」「Little Sparrow」♪ 水色、ベージュシャツにサスペンダー。ペアスピンで男性の美しいキャメルポジションに拍手が起こる。ツイズルきっちり、後ろ手から抱えて片足になるステーショナリーリフトからローテーショナルリフトに繋げる。ワンフットはスピード感があり、イーグルの前に立つカーブリフトの迫力あるポジション。
技術的なことより、物語の世界を完璧に表現した、今季の全てをつぎ込んだ作品として素晴らしい
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ) RD:87.51(3) FD:129.32(3) 総合:216.83
「Contact」「Touch」「Within」「Touch」ダフト・パンク♪ ブルーグレー、濃紺。こちらはSF的な、、、イーグルで女性が立つのではなく、男性がしっかり持ち上げているリフト。ツイズルの回転軸が細い! 持ち上げて肩を跨ぎ越させてから低いところで抱えるスライディング スピンの出のちょっとした工夫とか、ダイナミックだけど繊細で、難しいのに簡単そうで、、、
毎年成長し続けている そしてメダル確定に頷くコーチ。
マディソン・ハベル/ザカリー・ドナヒュー(アメリカ) RD:89.72(2) FD:132.67(2) 総合:222.39(2)
「Drowning」♪ 薄紫、紺。競技として最後の演技に臨む。自然なスピン、一瞬頭上まで肘を曲げて持ち上げるストレートラインリフトから肩乗せのローテーショナルリフト。ただボーカルとリズムとスケートに酔いしれる。
背中でポジションを変えていくカーブリフト、ツイズルを見ながら「これが最後なのか、、、」と思う。男性の首に女性が両手をかけてぐるぐる回るコレオリフトで締めくくった。
本当に素晴らしいアイスダンスカップルになって シーズンベストでキャリアを終える
ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン(フランス) RD:92.73(1) FD:137.09(1) 総合:229.82(1)
フォーレ「エレジー」♪ オフホワイトにゴールドストーン、茶にゴールドストーン。今大会の最後を飾るスターの登場。複雑な腕の動きが何かを訴えかける。イーグルのリフトで女性のポジション一つ一つが一幅の絵のよう。全ての動きに意味があり、全く無駄な動きがない。ツイズルの美しさ、飛び乗るようにして抱え込まれて低い姿勢になるカーブリフト、どれもこれも そしてスピード!空を飛んでいるよう、、、
自国の観客の前で、シーズン最高の演技を披露できる喜び、それを見られる喜び、喜びに満ちた瞬間
結果、優勝はパパダキス/シゼロン、2位ハベル/ドナヒュー、3位チョック/ベイツと、リズムダンスと同じ順位になった。4位ギニャール/ファブリ、5位ギルス/ポワリエ、6位フィアー/ギブソン、7位スマート/ディアス、8位ハワイエク/ベイカー、9位フォルニエ・ボードリー/ソレンセン、10位リード/アンブルレヴィシウス。
村元哉中/高橋大輔は16位。
来季枠は、フランス・アメリカが3枠、イタリア・カナダ・イギリス・スペイン・リトアニアが2枠。カナダは枠を減らした。
表彰式で、パパダキスの手のアップが見えたら、ネイルが水色と黄色のウクライナ国旗カラー。式のあと、棄権したナザロワ/ニキティン組がリンクサイドに来ていて、選手たちとハグしていた。
来年、今ここにいない国の選手たちも、いつもどおりに参加できることを願って
世界フィギュアスケート選手権2022、男子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
トマス‐ロレンツ・グアリノ・サバテ(スペイン) SP:71.42(24) FS:137.53(19) 総合:208.95(21)
「Sarabande」♪ 白フリルシャツに紺ジャケ。3アクセル、手をついたがコケず。その後3ループ、3フリップ+オイラー+3サルコウ、ほとんど助走なしでの2アクセルと快調。後半3ルッツ+3トウ、3フリップ+2アクセル、3ルッツとミスなく跳んだ。
滑って跳んでの時間が長かったけど、終盤ステップ、コレオは気持ちよく飛ばす。終わって充実のガッツポーズ 第1滑走からいい演技が出て嬉しい
ニキータ・スタロスティン(ドイツ) SP:73.79(23) FS:131.93(22) 総合:205.72(22)
「Stay」♪ 紫系。3アクセル+2トウ、ぎりぎりだがなんとか。3ルッツ+3トウ、3アクセル、これも少しこらえるが下りる。両手上げ3フリップ、両手上げ3ルッツ、これまた耐える着氷。両手上げ3ループにオイラー+両手上げ3サルコウをつける。
少しずつGOEでマイナスがついてしまうジャンプなのだが、これから完成度を上げていけるかな。滑りと表現は柔らかく、静かな曲によく合っていた。笑顔可愛い19歳。
イヴァン・シュムラトコ(ウクライナ) SP:73.99(22) FS:122.66(23) 総合:196.65(23)
「Nuvole Bianche」♪ ブルーに白い模様。ここで滑ること、それがメッセージ。ウクライナ国旗が会場じゅうに見える。「ダバーイ!」と声がかかる。
3アクセル、下りた!次は2アクセルに。ルッツが2回転。3ループ入る。一つジャンプを下りるたびに大きな拍手。3フリップ、イーグルからの2フリップ+2トウ、2アクセル。予定通りのジャンプが跳べる状態ではなくても、今できることをしたい。
怒りをぶつけるようなステップに、手拍子が後押し。フィニッシュで自身の身体を抱きしめるようなポーズ。故郷への深い祈り。
グラハム・ニューベリー(イギリス) SP:74.92(21) FS:135.48(21) 総合:210.40(20)
「マラゲーニャ」♪ 黒に赤。。難しい空気の中に出てきたが、きれいな3アクセルで一気に自分の空気に。2アクセル+3トウ、3ルッツ+2トウと安定している。3ループからの3連続はちょっとふらついた。勢いよくコレオ、その流れでスピードを上げて3フリップに入ったが、スピード出し過ぎて?転倒。3ルッツで手をつき、3サルコウもステップアウト気味になってしまった。
しかしフラメンコのリズムで元気よくステップ、観客がすごく乗ってくれる。終わってガッツポーズ、コケなかったし ベスト更新できた。
ミハイル・セレフコ(エストニア) SP:78.85(20) FS:155.87(13) 総合:234.72(15)
映画「LOVERS」♪ 紫に黒。中国映画の曲なので東洋風の衣装。4サルコウ、ちょっとステップアウト。両手上げ3フリップ+両手上げ3トウ、軸が細い。3ループ、3アクセル+オイラー+3サルコウもスムーズ。リンク縦断のイーグルでコレオ、3アクセル+両手上げ2トウ、両手上げ3ルッツ。最後の両手上げ3フリップは着氷の体勢が少し崩れた。
パーカッションでステップ、きびきびとシャープな動き。ラストの高速スピンも音に合って盛り上がった。
ベスト大幅更新 兄のアレクサンドルと並んでエストニアのフィギュア界を盛り上げそう
ニコライ・マヨロフ(スウェーデン) SP:79.36(19) FS:137.09(20) 総合:216.45(19)
映画「仮面の男」♪ 黒。高さのある3アクセル+2トウ、3ルッツ+3トウときれいに決まる。2本目のアクセルが1回転に いい感じかと思った3ループで転倒 しかし曲の表現は豊かで、曲想が変わるとはっきり違いを見せる。壮大なメロディでスピードを上げて2アクセル+オイラー+3サルコウ、さらに3フリップと決めた。
兄のアレクサンドルよりすらっとした体型、滑走姿勢がきれいに見えるのは長所かな 本人はちょっと悔しそう。
<G2>
ロマン・サドフスキー(カナダ) SP:80.54(18) FS:164.82(9) 総合:245.36(12)
「Chasing Cars」♪ ピンクからグレー。"Allez!"と声がかかる。するするっとスピードにのって、4サルコウを鮮やかに決める 3ルッツ+3トウのスピード、流れ、"Textbook"と言いたい。3アクセルことステップアウトしたが、後半4サルコウ+オイラー+3サルコウって 3ルッツ+両手上げ2トウ、3フリップの浮遊感、心地よすぎる、、、
滑走姿勢、程よいスピード感、キャメルスピンの姿勢とエッジ変更とドーナツ姿勢と、美しすぎる。完璧
チャ・ジュンファン(韓国) SP:82.43(17) FS: 総合:
棄権
マウリツィオ・ザンドロン(オーストリア) SP:83.10(16) FS:145.17(16) 総合:228.27(17)
「Alice In Wonderland」♪ ピンク系柄物シャツにブルー系燕尾服風。3アクセルで詰まったが強引に2トウをつけ、ホップするようにして耐える。単独3アクセルもなんとかこらえた。3フリップ、2アクセルと入る。後半3ルッツ+3トウもぎりぎりだが気にしない 3ループ+オイラー+3サルコウ、最後詰まったが下りたからいいのだ? 3ルッツがきれいに入るともうガッツポーズ
畳み掛けるようなステップに手拍子、くるくるターンからスピン、フィニッシュポーズ決めて満足! ベスト更新。
ケヴィン・エイモズ(フランス) SP:85.26(15) FS:160.20(12) 総合:245.46(11)
「Outro」♪ 紫から緑。大歓声の中、美しいポージング。4トウは少し勢い付きすぎたので単独に、2本目の4トウで惜しい転倒 3アクセルは少しオーバーターン。くるくるターンから入る3ループ、素敵
後半、ターンから見事な3アクセル+2トウを決め、単独3ルッツ、3フリップ+オイラー+3サルコウを決めて大歓声 空中側転が入るコレオ、感情を解き放つようなステップに会場の盛り上がりが止まらない。
やっぱりこのスケーターは特別
ヴラジミール・リトヴィンチェフ(アゼルバイジャン) SP:85.83(13) FS:147.79(15) 総合:233.62(16)
「ジョーカー」♪ オフホワイトシャツにワインカラーベスト。スターが挨拶するようなお洒落な振付からスタートしてもう拍手、見事な高さと幅の4トウを決める。2本目で転倒が惜しい。3アクセル着氷こらえて単独に、3ループ決める。イーグル組み合わせのコレオから、3アクセル+3トウ入った!3フリップ+オイラー+3サルコウも決まる。
曲が変わってノリノリで踊りながらステップ、観客もノリノリ 最後の3ルッツはちょっと疲れたか、転倒。静かな曲調に戻ってスピン、物語をスケートで見せてくれた
イ・シヒョン(韓国) SP:85.34(14) FS:138.71(18) 総合:225.06(18)
「カルメン組曲」♪ 赤から黒。「ファイティン!」の声に送られて、両手上げ4サルコウ、、、転倒 3アクセルも両手上げで転倒、これはヤバいパターンか? 両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウ、ステップアウトして手をついた。両手上げ3ループがやっと決まってホッ 後半両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウ、両手上げ3フリップ、2アクセル+オイラー+両手上げ3サルコウの3つは頑張った。
イナバウアーからイーグルのコレオはきれい ステップでは会場が手拍子で後押し、最後まで頑張った。先輩のチャ・ジュンファンが急遽棄権することになり、2枠獲得のプレッシャーがあったかもしれない。
<G3>
カムデン・プルキネン(アメリカ) SP:89.50(12) FS:182.19(3) 総合:271.69(5)
「ベサメ・ムーチョ」♪ 黒に赤ストーン。今日は別人かも 4トウ+3トウ、4トウ、3アクセル+オイラー+3サルコウと全く危なげない。フラメンコギターでステップ、後半3アクセルもGOE高得点、3フリップ+2トウ、3ルッツまでスピードも流れも落ちなかった
終盤ようやくイル・ディーヴォのボーカルが入るパートで情熱的にコレオ、完璧な演技に喜び爆発 ベストを30点更新
デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) SP:90.95(11) FS:152.05(14) 総合:243.00(13)
プロコフィエフ「ロミオとジュリエット」♪ 白ブラウス黒ベスト。髪は高い位置のポニーテールで。4サルコウ、途中で開くような形になった。3アクセル+2トウ、3アクセルと着氷。シットスピンは姿勢がユニークなだけでなく、1点で回り続ける凄さ。後半3アクセル入り、3フリップ+3トウは乱れたが、高さと余裕が気持ちいい3ルッツ+オイラー+3サルコウ、3ルッツと頑張る。
キャメル姿勢も惚れ惚れ 表情にロミオの苦悩を浮かべてフィニッシュ。
アダム・シャオ・イム・ファ(フランス) SP:90.97(10) FS:175.15(6) 総合:266.12(8)
「Daft Punk」♪ 黒にゴールドのライン。地元期待の大歓声の中、4トウ+2トウ、3アクセル、4サルコウとめっちゃ質の高いジャンプ 4トウはちょっとこらえたが大丈夫。つなぎでバランスを崩す場面があり、直後のルッツは2回転になったが、次に3ルッツ+3トウ、決めた さらに3フリップ+オイラー+2サルコウでリカバリー。
手拍子を煽るような仕草を見せてからステップに入り、空中キックなどのコレオで最高潮 最高の笑顔でフィニッシュ、自己ベスト大幅更新を地元で達成
キーガン・メッシング(カナダ) SP:91.18(9) FS:143.85(17) 総合:235.03(14)
「Lullaby for an Angel」「Home」♪ 赤黒チェックのシャツ。4ルッツに挑戦!転倒。4トウも転倒したが、3アクセルは頑張る。3ルッツ+3トウは柔らかい膝で決める。フライングシットスピンに入るところ、ふわっと空中に浮くのがいい 後半4トウも両手をついてしまったが、3アクセル+オイラー+2サルコウを入れた。大きなイーグルから、頬が氷につくほど低い姿勢のハイドロブレーディングのコレオ。ずっと手拍子で会場も楽しんでいた。
今日もキス&クライで赤ちゃんの写真、大きくなってる
マッテオ・リッツォ(イタリア) SP:91.67(8) FS:164.08(10) 総合:255.75(10)
「Two Men In Love」♪ 暗めのワインカラー。4トウでオーバーターンしたが3トウをつける。2本目の4トウは転倒したが、3ループ、3フリップときっちり。コレオはすごく特別ではないのに、どこか惹きつけるものがある。後半3アクセル+オイラー+3サルコウでなんとか耐え、3ルッツ+2トウ、ツイズルからの3アクセルを最後に決めた
終盤のステップは切れのいい動きで両膝スライディングなどで盛り上げる。しっかり曲を表現しているプログラム リンクから上がるときに両膝スライディングをやって見せた
モリシ・クヴィテラシヴィリ(ジョージア) SP:92.61(7) FS:179.42(5) 総合:272.03(4)
「Fly Me to the Moon」「My Way」「I'm Gonna Live Till I Die」フランク・シナトラ♪ 白シャツグレーベスト胸に赤い花。洒脱に動きだし、4サルコウ+3トウ、決まった 3アクセルはこらえたがツイズルに繋げる。4トウ+2トウ、3ループと流れもばっちり。スピンを終えて"you"と指さしも合わせる。
しみじみとステップ、後半4トウが入ると、3フリップ+オイラー+3サルコウも入り、3フリップこらえてほぼミスなし。全ての姿勢で回転数を多く見せるスピン、ランジでスライディングなど元気よくコレオをこなし、充実の表情でフィニッシュ。
自己ベスト更新でトップに立ち、7位以内=来季2枠を確定
<G4>
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ) SP:95.84(6) FS:181.54(4) 総合:277.38(3)
映画「グリーン・デスティニー」/「Rising Sun」吉田潔♪ 白にグレー系で模様。ぴっとポーズを決めてスタート、4ルッツ、高い 4サルコウも着氷、3アクセルはステップアウトで手をついた。4トウも下りる。ゆったりと大きく動くコレオから、4サルコウ+2トウ頑張り、3アクセル+3トウ。曲が変わって両手上げ3ルッツ+オイラー+3サルコウ、きれいに決まる。
ステップは頑張っていたが、少しスピード感が足りない気がした。ポジションに工夫があるスピンがハイライト。
テレビで観ていると、ジャンプに審議中がたくさんついていたが、、、やはり速報より技術点が下がっていた。それでも納得のキス&クライ
ダニエル・グラスル(イタリア) SP:97.62(5) FS:169.04(7) 総合:266.66(7)
「インターステラー」「Armageddon」♪ 黒に青で宇宙。4回転を何本決められるか? 4ルッツ、軸が傾いて転倒したが、4フリップ、4ループ+オイラー+3サルコウと着氷、3アクセルは少しこらえた。後半3ルッツ+3トウ、3フリップ+3トウ、さらに3ルッツと決めて笑顔
テレビで3ルッツが無効と一時表示されたが、間違いだった模様。ただ審議中ランプつきまくりで、qや回転不足がやはりあったようだ。
イリヤ・マリニン(アメリカ) SP:100.16(4) FS:163.63(11) 総合:263.79(9)
「Nobody Knows」「Golden Age」♪ 群青にゴールドのライン。4ルッツ、高さと幅が凄すぎる イーグルからの4トウ、さりげなさすぎる 3アクセルも余裕。両手上げで4サルコウに挑んだが転倒
ステップはまだ少し幼い感じがしてしまう 後半4トウ、両足着氷で単独、+REPに。3フリップ+3トウは決まったが3ルッツはオーバーターンで単独にとどまる。
コレオのレイバック・イナバウアーはちょっとハニュウを意識? 終わってとても悔しそうな顔。
友野一希 SP:101.12(3) FS:168.25(8) 総合:269.37(6)
「ラ・ラ・ランド」♪ ブルーのシャツ。静かにピアノを奏でる仕草から動き出し、4トウ+3トウ、ちょっとステップアウト。4サルコウ、下りたかと思ったが転倒 単独4トウはこらえ、3ループは決まる。軽やかにステップを踏んでいい表情。3アクセル+オイラー+3サルコウはオーバーターン、3アクセルはステップアウトで耐える。3フリップ+2トウ決まって曲が変わると、もう会場は期待に満ちた拍手 スピン2つ終えて一気に走り出すコレオ、みんな待っていた 最高の笑顔でフィニッシュ。
トータルではベスト更新、よく頑張った。
鍵山優真 SP:105.69(2) FS:191.91(2) 総合:297.60(2)
「グラディエーター」♪ 黒にゴールド。ぐっと腕に力を込めて滑り出し、4サルコウ、素晴らしい流れ 4ループは両足着氷になった。4トウも凄い 3アクセル+3トウ、余裕。ステップはそんなにスピードがあるように見えないが、一歩の伸びが大きく、そこに惹きつけられる。
パワフルな曲調になって、4トウ+オイラー+3サルコウ、見事。3フリップにはループでなく2トウをつけた。最後のアクセルが1回転に
それでも、雄大な表現のコレオとスピンで作品をまとめ上げた。悔しそうな顔で終わったが、キス&クライでは納得の顔。
宇野昌磨 SP:109.63(1) FS:202.85(1) 総合:312.48(1)
ラヴェル「ボレロ」♪ 濃紺にゴールド。強い決意の表情で、4ループ、4サルコウ、高さも幅も十分 4トウは無理せず2トウをつける。3アクセルもきれいに流れる。なにか品格のあるコレオ。
後半4フリップ、完璧 4トウはオーバーターン、3アクセルはちょっと詰まってオイラー+1フリップに。スピンはさらに安定感を増し、堂々たるステップは反り返るポーズやバレエジャンプから両足をそろえて立つなど、振付も王者の風格。終わって観客が一斉に立ち上がって称える
これぞチャンピオンの滑り、、、よくぞここまで、ついにこの日が来た、、、
結果、優勝は宇野昌磨2位鍵山優真3位ヴィンセント・ジョウ。4位クヴィテラシヴィリ、5位プルキネン、6位友野一希 7位グラスル、8位シャオ・イム・ファ、9位マリニン、10位リッツォ。ケヴィン・エイモズが11位。
来季枠は、日本・アメリカが3、ジョージア・イタリア・フランス・カナダが2となった。
このあとはアイスダンス・フリーダンス。かなだい、最高のダンスを見せておくれ
フィギュアスケート女子で、「ミス・パーフェクト」と呼ばれた宮原知子選手が引退を発表した。
小柄な体にくりっと大きな瞳。指先、腕の動き、スケート一蹴り、全て考えつくされ、練習しつくして完璧に仕上げてくるプログラム。一つとして意味のない動きはなく、作品として表現していた。
ここ数年はジャンプの回転不足が増えて苦労していたが、サイドウェイズからレイバック、パールからビールマンと全部の姿勢をじっくり見せるレイバックスピンは、世界で一番だと思う。
競技としてはもう、やりきったか。お疲れ様でした
世界フィギュアスケート選手権2022、女子フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
ナターシャ・マッケイ(イギリス) SP:55.71(24) FS:103.56(23) 総合:159.27(23)
「オーシャンズ8」「Best Friend」♪ 黒。冒頭の3ルッツはぎりぎりだったが、3ループ+2トウ、3ループ、2アクセルと立て続けに決めて並に乗る。後半も3サルコウ+2トウ+2ループ、3サルコウが入った。2アクセル2本目は少しオーバーターン。
どんどんスピードを上げていくステップで、会場は第1滑走から手拍子で盛り上がる。フィニッシュの拳を突き上げるポーズがそのままガッツポーズ
ダシャ・グルム(スロベニア) SP:55.82(23) FS:91.30(24) 総合:147.12(24)
「Epilogue」「Happiness」「Man On A Mission」♪ 黒白ツートンカラー。スピードに乗って3ルッツ+2トウがきれいに決まった しかしフリップが2本2回転に、アクセルも2本1回転に それでも後半3トウ+オイラー+2サルコウを決める。単独3トウは転倒。アップテンポに曲が変わってきびきびとステップをこなした。
長く滑り続けてきた人らしい味がある。すでに31歳、若いスケーターの振付もしているようだ。
カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:56.64(22) FS:105.11(22) 総合:161.75(22)
「Gangsta's Paradise」♪ 黒、黒タイツ。3フリップ、3ルッツ+2トウとジャンプ好調。高く足を上げてからの2アクセル、さらに2アクセル+オイラー+2サルコウと頑張る。スピンは少しトラベリング気味 3ルッツのエッジが心配だが着氷は万全、3ループも入ったが2本目の3ループで足をついてしまい+REP判定。
終盤のステップがエネルギッシュで、時折歌詞を口ずさみながら大きく表現。ビールマンスピンでフィニッシュ、満足の笑顔
ヨセフィン・タリエガード(スウェーデン) SP:57.52(21) FS:105.72(21) 総合:163.24(21)
「ジョーカー」♪ 鮮やかな緑、手袋は紫。冒頭のジャンプは3フリップにして成功、3トウ+2トウ+2ループ、単独3トウとしっかり決めていく。サルコウがパンクしたが、曲が変わるところで踊る踊るコレオで目いっぱいアピール。3サルコウ+2ループ、2アクセル2本、後半も頑張り、コレオよりも激しく動くステップ、スピンを終わって目力ばっちりのフィニッシュ。
観客も大喜び、投げキッスで感謝。
ララ・ナキ・グットマン(イタリア) SP:57.92(20) FS:106.47(20) 総合:164.39(20)
「The Garden of Sherazade」/リムスキー=コルサコフ「シェヘラザード」♪ ダークグレーにゴールドのストーン。長い手足をきれいに見せながら、両手上げ3ルッツ+オイラー+片手上げ2サルコウ、3ループと下りる。アクセルが1回転になったが2トウをつけ、2本目のルッツが2回転に。片手上げ3サルコウ+片手上げ2トウ、片手上げ3トウと後半持ち直した。
イナバウアーや長いトレース、氷に手を触れながらのターンなど、コレオがとても素敵 くるくるターンから入るキャメルスピンも良かった。
ジュリア・サウテル(ルーマニア) SP:58.07(19) FS:112.24(18) 総合:170.31(18)
「Me Before You」♪ 白ブルーのグラデーション。短い助走からふわっと3サルコウ、3ループも高さがある。3トウ+2トウ+2ループ、さらに3サルコウ+両手上げ2トウと決まった。ステップがきれいな足さばきで広くリンクをカバー、3トウ、2アクセルは1本ステップアウト、1本は下りてツイズルに。スピンをヘアカッターで終えると、大きなスパイラル、スプリットジャンプ、ニースライドと笑みを浮かべながら、幸せなパフォーマンス
得点を見て嬉しい悲鳴 自己ベスト大幅更新。
<G2>
リンゼイ・ファン・ズンダート(オランダ) SP:58.49(18) FS:112.90(17) 総合:171.39(17)
「Le Discours d'Arthur」「Urgence」「Lay It On」♪ ワインカラーと紺。右回りジャンプの選手。3ルッツ+両手上げ2トウ、3フリップ、3ループ、2アクセルと安定して決めていく。キャメル姿勢をじっくり見せてから足を替えるスピン。2本目のルッツはパンクしたが、3ループ+2アクセル頑張り、3サルコウ+2トウ+2ループを最後に決めたのは偉い。
曲が変わって何か解放感を漂わせながら、伸びやかなステップ、続けてイーグルやターンのコレオ。レイバックからビールマンスピンで終わり、少し嬉し涙。
キス&クライにはブノワ・リショーさん。
ニーナ・ペトロキナ(エストニア) SP:60.24(17) FS:116.36(16) 総合:176.60(16)
「Love Of My Life」♪ 黒の裾に深緑。美しい流れの2アクセル+3トウから入り、3ルッツ+オイラー+3サルコウ、3ルッツと危なげない。スピンの回転も速い。3フリップ+2トウから、滑る喜びが溢れてくるようなコレオ、身のこなしがきれい 後半ループでパンク、フリップが2回転になり、一歩がよく伸びるステップで惜しい転倒 最後の2アクセルを決めて大きな拍手、ビールマンスピンを音とぴたりと合わせてフィニッシュ。
オリンピックには出られなかったが、今後が楽しみな選手。
エカテリーナ・クラコワ(ポーランド) SP:61.92(16) FS:124.51(9) 総合:186.43(13)
「ライムライト」♪ 水色に白襟白カフス。フィルムが回り始める音でスタート。両手上げ3ルッツ+オイラー+両手上げ3フリップ、やった 両手上げ3ルッツ、片手上げ3トウ、2アクセルと、丁寧に、絶対決めると覚悟を持って跳んでいく。スピンの途中で曲が変わると観客から期待の拍手、コミカルな振付に笑顔。両手上げ3ループ+2アクセル、3サルコウ+片手上げ2トウ、3ループは惜しい転倒。
しかし映画の世界観を訴える、感情豊かなステップは、何度見てもいい きれいなビールマンスピンで静かに終わると、大きな拍手に包まれて充実の表情
オルガ・ミクティナ(オーストリア) SP:62.14(15) FS:120.84(13) 総合:182.98(14)
「Primavera」「Experience」♪ ブルー系。シャープな回転の3ルッツ+3トウ、両手上げ3フリップは大きすぎて少しオーバーターン アクセルが1回転になってもオイラー+3サルコウを問題なく付けられる。スピードがあってリンクを広くカバーするステップ、2本目のルッツは転倒したが、2アクセルを下りてイーグル、3サルコウに2トウをつけてリカバリー。
イリュージョンを織り込むスピン、ヘアカッターからビールマンのスピン、ぐ~んと滑ったコレオをぴたりと止めてフィニッシュ。この選手も今後伸びそう
アナスタシア・グバノワ(ジョージア) SP:62.59(14) FS:134.02(5) 総合:196.61(6)
「W.E.(ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋)」♪ グレー。スピードに乗って大きな両手上げ3ルッツ+3トウ、2アクセルを下りてキックの振付、3サルコウは着氷からピボットの流れが素敵 3ループもきれい。キャメルスピンの姿勢、I字姿勢スピンなどもしっかりしている。
後半3フリップ+3トウ、3フリップ+2トウ+2トウ、2アクセルと全て予定通りに跳んで思わずガッツポーズ、表現豊かなステップにヘアカッターのレイバックスピン。非の打ちどころがない演技だった
アレクシア・パガニーニ(スイス) SP:63.09(13) FS:106.93(19) 総合:170.02(19)
リムスキー=コルサコフ「シェヘラザード」♪ 赤にブルーのストーンでライン。冒頭の3ルッツで転倒、次は3サルコウに変えて成功。慎重に3ループ、2アクセルと下りる。後半3ループ+2トウ+1ループをなんとか下りたが、3サルコウでステップアウトして+REPとなった。それでも2アクセルに2トウをつけて少しリカバリー。
コンビネーションスピンでイリュージョンを入れるが、もう少しクリアな姿勢で入れられるといいんだけど 最後に力を振り絞ってステップ、しっかりクライマックスになっていた。
<G3>
河辺愛菜 SP:63.68(12) FS:118.76(15) 総合:182.44(15)
「Miracle」サラ・ブライト マン、Yoshiki♪ ブルー系。スピードにのってリンクを大きくカバーしていく。3アクセル、両足でステップアウトしたか。3ルッツ+3トウ、セカンドジャンプの高いこと イーグルをはさんでビールマンスピン、3ループで手をついた。ステップは勢いも流れもよかった。
後半2アクセル+3トウ+2トウ、最後だけちょっと詰まった。3フリップ、3サルコウとしっかり決め、大きなイナバウアーからのコレオで高評価 最後のスピンまで丁寧にやりきった。
前髪だけ後ろでまとめる形なので、動くと髪がなびいて、それも可愛い
イ・ヘイン(韓国) SP:64.16(11) FS:132.39(7) 総合:196.55(7)
「Homage to Korea」♪ グレー系。「ファイティン!」の声がかかる。「アリラン」のメロディにのって大きな3ルッツ+3トウ、3ループ、2アクセル+3トウ、3サルコウとどれも流れが美しい 後半も3ルッツ+2トウ+2ループ、3フリップ、2アクセルと全てプラス評価の素晴らしいジャンプ 伝統的な女性の歌声でスムーズな足さばきのステップ、この内容は誇らしいことだろう。
しかし四大陸で出した得点には届かず、qマーク3つとフリップのエッジエラーが響いた模様。
マデリン・スキーザス(カナダ) SP:64.20(10) FS:123.94(10) 総合:188.14(12)
プッチーニ「蝶々夫人」♪ ターコイズ。北京五輪団体戦での健闘が記憶に新しい。右回りジャンプの選手は回転が遅く見えることがあるが、この選手は回転も速く高さがある。冒頭の3ルッツ+3トウはまさにそんなジャンプ。3フリップで転倒、サルコウが2回転になったが、助走の短い2アクセルを決め、軽やかにステップ。後半2アクセル+3トウ+両手上げ2トウ、3ループ+2トウ、さらに3ループとしっかり立て直した。
「ある晴れた日に」で大きなスパイラルのコレオ、ヘアカッターからビールマンスピンでフィニッシュ。素敵なプログラム
エカテリーナ・リャボワ(アゼルバイジャン) SP:65.52(9) FS:122.98(11) 総合:188.50(9)
「ノートルダム・ド・パリ」♪ 黒の裾に赤、カラーストーンたくさん。最初から高い集中力で、3ルッツ+3トウ、両手上げ3ループ、両手上げ3フリップ、3サルコウと決めてきた。情熱的な女性ボーカルのパートでステップ、後半2アクセル+3トウ、2アクセル+2トウ+2トウと決めたが、最後のルッツが2回転になったのが悔しそう。
ダンス系のジャンプをたくさん織り込んだコレオ、サイドウェイズからヘアカッター、ビールマンと見せるスピン。フランスのミュージカルの曲で観客はすごく盛り上がっていたが、思ったほど得点が出ず、本人も観客も少しがっかり
カレン・チェン(アメリカ) SP:66.16(8) FS:126.35(8) 総合:192.51(8)
「Butterfly Lovers」♪ ラベンダー色。壮大な2アクセル+3トウ 3フリップはステップアウト、次を3サルコウ、ちょっと回転足りず。2アクセルは軽やか。中華風の旋律で笑顔のステップがいい。後半3ルッツ+2トウ+2ループは決まった。
途中ストリーミングが切れて 後でもう一度スパイラル見なくちゃ
樋口新葉 SP:67.03(7) FS:121.12(12) 総合:188.15(11)
「ライオンキング」♪ オレンジにゴールド、髪にティアラ。地元の観客が日の丸を振ってくれる。3アクセル転倒したが、3ルッツ+3トウはさすがの迫力!3サルコウも下りる。アクセルが1回転になり、柔らかな表情のつなぎから3ルッツ+3トウ、転倒 観客がすかさず励ましの拍手 3ループ、3フリップと下りてまた拍手。
生命の喜びを伝えるようなステップ、手拍子で一体になる。膝曲げイーグルからスライディングのコレオ、イリュージョンからヘアカッターのスピンでフィニッシュ。
本当に愛されているプログラム、ミスは悔しかったが、ここで滑れてよかった
<G4>
ニコル・ショット(ドイツ) SP:67.77(6) FS:120.65(14) 総合:188.42(10)
「Rain, In Your Black Eyes」♪ 黒に緑をあしらう。この大舞台で平常心で臨めていた。3フリップ+3トウはちょっとぎりぎりだったが、3フリップ、3ループ+片手上げ2トウ、流れの中でステップのように2アクセルが決まる。同じメロディを繰り返しながら少しずつ速くなっていくパートで、じわじわと盛り上げるコレオ、その流れから2アクセルを音にぴたりと合わせる。
3サルコウ+2トウが決まり、ノーミスか?と思ったがサルコウが2回転に
アリサ・リウ(アメリカ) SP:71.91(5) FS:139.28(3) 総合:211.19(3)
チャイコフスキー「バイオリン協奏曲」♪ 水色。愛らしい仕草から始まる。3アクセル、きれいに決まった 3ループ、3フリップ、2アクセルと隙がない。後半3ルッツ+3トウ、3ルッツ+オイラー+3サルコウ、3フリップ+片手上げ2トウ、見事に全て跳びきった
バイオリンの細かい音をターンやツイズルで表現していくステップ、クライマックスのコレオはイナバウアー。美しいビールマンスピンをじっくり見せて、感激のフィニッシュ
リンクサイドに戻って"tired"、よく頑張った
ユ・ヨン(韓国) SP:72.08(4) FS:132.83(6) 総合:204.91(5)
「レ・ミゼラブル」♪ 赤紫のグラデーション。3アクセル、下りた!と思ったが速報ではマイナス しかし3ルッツ+3トウの迫力!ループがパンクしたが、2アクセルを下りてツイズルからシームレスにステップに入っていくのがいい。3ルッツ+オイラー+3サルコウでは大きな拍手が起こる。美しいビールマンスピン、2アクセル+3トウと決まったが、3フリップで惜しい転倒
それでも、スピンを音に合わせてぴたりと止めるカッコよさ。イナバウアーからスプリットジャンプ、スパイラルのコレオに会場は熱狂、I字スピンでびしっとフィニッシュ。
マライア・ベル(アメリカ) SP:72.55(3) FS:136.11(4) 総合:208.66(4)
「ハレルヤ」♪ ワインカラー。終始笑顔で、持ち前のすっきりとしたスケーティング。3フリップ+2アクセル、3ループと決める。キャメル姿勢が素敵なスピン、じっくり見せるステップはただ見惚れる。後半3フリップ+2トウ、3ルッツ+2トウと3ルッツはちょっとこらえる着氷に。
スパイラルからスプリットジャンプ、さらにスパイラルのコレオ、サイドウェイズからヘアカッター、ビールマンと全て見せるスピン。彼女の代表作
ルナ・ヘンドリクス(ベルギー) SP:75.00(2) FS:142.70(2) 総合:217.70(2)
「The Mystic's Dream」「Spirits」「Mizmar vs Violin」♪ ベージュにゴールド。今日もタイツの下にテーピングが見えるが、気魄が違う 両手上げ3ルッツ+3トウ、2アクセル、両手上げ3フリップ、完璧。I字姿勢が素晴らしいスピン、パーカッションのパートで中東風のステップが始まると、会場が手拍子で一体になる。後半も両手上げ3ルッツ+両手上げ2トウ、両手上げ3フリップ+両手上げ2トウ+両手上げ2ループ、やった 最後の3サルコウも決め、シルエットのステキなビールマンスピン。
スパイラルから一気にたたみかけるコレオ、スピンを終えて感激の涙。さらに得点を見て大泣き メダル確定
坂本花織 SP:80.32(1) FS:155.77(1) 総合:236.09(1)
「No More Fight Left In Me」「Tris」♪ ブルー系。ここまで凄い演技が続いて緊張したかと思ったが、ものともしなかった 2アクセルだけでこれだけ沸かせる人はいない 3ルッツ、3フリップ+片手上げ2トウ、余裕。3サルコウはステップかと思うほど軽い。シットスピンを終えて手をつき、立ち上がってからの振付は、セリフの一言一言を所作で語るよう。
続く3フリップ+3トウ、2アクセル+3トウ+片手上げ2トウ、全くスピードが落ちない。活き活きとステップ、それはスケートでこそ表現できるもの。膝曲げイーグルや足を前に上げるスパイラルのコレオ、3ループまできっちり 片手ビールマンから膝をついて片手を差し出し、フィニッシュすると氷を叩いて喜んだ
優勝候補と言われて、そこで優勝することは決して簡単ではない。そこで自己ベストを更新する強さ、本当に、よくここまで強くなった
結果、坂本花織が優勝 2位ルナ・ヘンドリクス、3位アリサ・リウ。4位マライア・ベル、5位ユ・ヨン、グバノワがSP14位から大きく順位を上げて6位。7位イ・ヘイン、8位カレン・チェン、9位リャボワ、10位ショット。樋口新葉11位、河辺愛菜15位。
来季枠は、日本・ベルギー・アメリカ・韓国が3、ジョージア・アゼルバイジャン・ドイツが2となった。
表彰式、笑顔で肘タッチしたり、花の香りを嗅いだり、君が代を聞きながら涙があふれ、日の丸を背にウィニングラン、コーチやスタッフと笑顔で写真に納まり、、、花織ちゃんおめでとう
明日は男子フリーとアイスダンスのフリー。みんな頑張れ~~~
世界フィギュアスケート選手権2022、アイスダンス・リズムダンス(ジャッジスコア)。ついに村元哉中/高橋大輔組が世界選手権にデビュー(復帰?)する。
<G1>
エカテリーナ・クズネツォヴァ/オレクサンドル・コロソフスキー(アゼルバイジャン) RD:49.14(29)
「Why Don't You Do Right (from "Who Framed Roger Rabbit")」♪ 赤で袖に青、グレーシャツにサスペンダー。女性がけっこう長身。ミッドナイトブルースはレベル1、パターンダンスの出のホールドからそのままステーショナリーリフト。ツイズルは微妙にずれたが大きな崩れはなし。いろいろ細かい減点があるようだが、全体としてはそんなに悪い印象ではなかった。
男性はウクライナ生まれ、女性はモスクワ生まれ。
エカテリーナ・ミトロファノヴァ/ヴラジミール・カシンスキー(ボヘミア・ヘルツェゴビナ) RD:55.01(27)
「That's Why I Play The Blues」ゲイリー・ムーア/「Bad Romance」レディ・ガガ♪ 黒レース、黒。ミッドナイトブルースはレベル2、イーグルの靴の上に乗るストレートラインリフト。レディ・ガガの曲に変わると会場がすぐ手拍子、ツイズルはやや距離が離れたがレベルはそろって4が取れた。いい感じに踊れたミッドラインステップ、股下くぐって2人肩を寄せてポーズ。
ベスト更新に笑顔のキス&クライ
ガウカル・ナウリゾワ/ボイサングル・ダティエフ(カザフスタン) RD:45.87(31)
黒のセパレート、黒。女性はアジアっぽい容貌で髪を高い位置の2つお団子にしている。ツイズルは慎重に合わせ、ミッドナイトブルースはレベル1。技術的に高くはないが、一生懸命やっている感じがいい。
アナスタシア・ポリビナ/パヴェル・ゴロヴィシニコフ(ポーランド) RD:50.73(28)
「I Won't Dance」「Love」♪ 黒セパレート、黒Tにトランプのプリント。軽快なミッドラインステップから入り、キャッチフットのツイズルでレベル4をそろえる。ミッドナイトブルースはレベル2、肩まわりから前に回すローテーショナルリフトでフィニッシュ。
懐メロ系の曲に会場は手拍子で楽しんでいた。品があって可愛いプログラム
<G2>
マリア・ソフィア・プチェロヴァ/ニキータ・リサク(スロバキア) RD:58.27(25)
「Seven Nation Army」「Lone Digger」♪ 濃い紫、白シャツ黒ベスト。女性はふっくらした体型だが動きはいい。ミッドナイトブルースはレベル2、パターンダンスも3と2だから悪くない。曲が変わって回転の速いツイズルをきれいに合わせた。横向きホールドのローテーショナルリフト。
全体に安定感があった。ベスト更新にコーチたちと4人で喜ぶ
シーラ・イチロフ/ヴォロディミル・ビエリコフ(イスラエル) RD:62.57
「Robot Rock」「I Feel It Coming」「Get Lucky」ダフトパンク♪ 黒にゴールドのつなぎ、黒。女性はゴールド、男性はシルバーの手袋をしていて、手をつなぐといいコントラストになる。軸の細い回転のツイズルでレベル4をそろえ、ミッドナイトブルースはレベル1止まり。ミッドラインステップは伸びやか、女性を後転させてから肩に乗せるローテーショナルリフト。
マリア・イグナテヴァ/ダニイル・レオニドヴィクス・ゼムコ(ハンガリー) RD:62.12(22)
Two Feet メドレー♪ 黒セパレートでホットパンツ、黒ノースリーブ。しなやかな動きのツイズルがカッコよく、ミッドナイトブルースはレベル3、ここまでで初めて! カーブリフトに入るところで女性を縦に1回転させてから膝上に乗せた。ミッドラインステップの出るところで一瞬バランスを崩しかけたが大丈夫。
ベスト更新にも当然の顔
カロリーナ・モスケーニ/フランチェスコ・フィオレッティ(イタリア) RD:58.22(26)
「Miss You」ローリングストーンズ/「Since I Don't Have You」Guns n' Roses/「Start Me Up」ローリングストーンズ♪ 赤系、黒T黒ジャケ。懐かしい曲でのびのびとミッドラインステップから。ツイズルで男性が少しバランスを崩して減点されてしまったが、ミッドナイトブルースはレベル2、パターンダンスも2とまずまず。女性の足のつけ根あたりをホールドするローテーショナルリフトのあと、3曲目で仕上げるプログラム。
コーチ陣はわりと満足そう
<G3>
アウレリア・イポリト/ルーク・ラッセル(ラトビア) RD:46.00(30)
「Work It Out」ビヨンセ/「Shining Star」アース・ウィンド&ファイアー♪ ブルーのつなぎホットパンツ、赤紫にデニム風ベスト。ミッドナイトブルースはレベル2、パターンダンスも3と2とまとめたが、ツイズルで男性がフリーレッグをついてしまいレベルBに。ミッドラインステップでは女性の背中に男性が手をついてぴょん、なんて動きも。女性のヒップをホールドするローテーショナルリフトを終えたところで男性が転倒 ちょっと悔しい出来になってしまったか。
サーシャ・フィアー/ジョージ・ワデル(イギリス) RD:66.69(18)
「Another One Bites The Dust」「The Show Must Go On」「Don't Stop Me Now」クイーン♪ 黒にストーンでライン。主にノンホールドでスピード感のあるミッドラインステップから、バランスのいいツイズルと高評価。ミッドナイトブルースはレベル2だが、パターンダンスは共にレベル3。丁寧だけどキレがある感じ。いったん肩に乗せて止めてから前でホールドするローテーショナルリフト。
女性はライラ・フィアー選手の妹だが、こちらのほうが背が高くて大人っぽい スコアが出るまでに時間がかかったが、ベスト更新に喜びのハグ
ジャスミン・テッサーリ/ステファン・ウォーカー(スイス) RD:60.75(23)
「Just An Illusion」/「Woman In Love」バーブラ・ストライサンド/「Can't Take My Eyes Off You」グロリア・ゲイナー♪ シルバー、紫シャツに黒ベスト。ディスコ系の曲が鳴った瞬間から会場がのってくる。スピードにのってきれいなツイズルをそろえる。ミッドナイトブルースはレベル3が取れた。ミッドラインステップで女性が一瞬バランスを崩したが気を取り直して頑張る。女性が右手を男性の首の右側に置くローテーショナルリフト、意外と難しそう。
ホリー・ハリス/ジェイソン・チャン(オーストラリア) RD:64.91(19)
「 Can't Get You Out of My Head」「Slow」「Spinning Around」カイリー・ミノーグ♪ ピンク、ワインカラー。ミッドラインステップはスピードにのって、ツイズルは自信を持ってぐいぐいと、しっかり揃っている。ミッドナイトブルースはレベル1と惜しいが、表現と動きは悪くないと感じた。
<G4>
シャーロット・ラフォン‐フォルニエ/リチャード・カンイン・カム(ニュージーランド) RD:59.45(24)
「 Stay With Me」「Latch」サム・スミス♪ 紺。品のいい雰囲気の若いカップル。ミッドナイトブルースはレベル3が取れた。男性が片足滑走のフリーレッグに絡みつく姿勢のカーブリフトが素敵 ツイズルもスムーズ、ミッドラインステップもきれいだった。ベストを少し更新
ティナ・ガラベディアン/シモン・プルー・セネカル(アルメニア) RD:68.50(14)
「Respect」「明日に架ける橋」「Think」♪ シルバー系きらきら、グレーと紺。ノリのいいミッドラインステップから、ツイズルがよく合っていい出来。ミッドナイトブルースはとてもブルースらしい雰囲気。ヒップの下をホールドしてかなり高く持ち上げるローテーショナルリフト、盛り上がった。
フランスの観客もよく知っているプログラムで拍手が大きい
ソレーネ・マジンゲ/マルコ・イェフゲニ・ガイダイェンコ(エストニア) RD:63.97(20)
「Clint Eastwood」「Beggin」♪ 黒つなぎホットパンツ、黒革ジャン風。ツイズルの1つ目のあと、そのエッジに長く乗ったまま見せるつなぎの動きが面白い 2つ目3つ目もしっかりやってレベル4。ミッドナイトブルースはレベル3、途中で氷に手をついて細かく動く振付がユニークなミッドラインステップ。肩車で男性が手を離すローテーショナルリフトで歓声が上がった。
ベスト更新
村元哉中/高橋大輔 RD:67.77(15)
「ソーラン節」「Koto」♪ 赤、黒。ここまでで一番の歓声の中に登場 冒頭の部分はキレよくこなしていく。ミッドナイトブルースはレベル3!パターンダンスは4と2!会場全体がぐっと引き込まれていく。肩の後ろに横向きに乗せてから膝の後ろを抱えるローテーショナルリフト、一気に盛り上がる。ツイズルで大ちゃんが無念のミス それでもヒップホップのステップに手拍子が鳴りやまず。
・・・ちょっと目標には遠い点になったか・・・
<G5>
マリア・カザコワ/ゲオルギー・レヴィヤ(ジョージア) RD:66.76(17)
「 Chosen One」「Yeah」♪ 黒セパレート黒タイツ、黒。きびきびしたツイズルはそろってレベル4。ミッドナイトブルースのレベル1が意外だが、パターンダンスは3と2。最後に女性の脇の下あたりだけをホールドしてのステーショナリーリフト、女性の身体がぶんぶん回る 男性の足にからんで逆立ちポーズでフィニッシュ。
オレクサンドラ・ナザロワ/マクシム・ニキティン(ウクライナ) RD:67.70(16)
「1994」♪ ブルーTシャツ、黄色トレーナー。「ハッピーな曲で滑りたくない」と急遽曲を変えて臨んだ大会。ランジ姿勢から立ち上がってツイズルはレベル3。ミッドナイトブルースはレベル1だが、女性の足の下をくぐる動きなどが入ったパターンダンスで3と2。低い姿勢の膝上に仰向けになるカーブリフトで歓声が上がる。最後まで心を込めて滑りきって涙。。。観客は総立ちで称える。
男子のシュムラトコ選手が迎えるキス&クライ、フリー進出を決めた
マージョリー・ラジョワ/ザカリー・ラガ(カナダ) RD:70.39(13)
「Funkytown」「Super Solid Soul Vehicul」「Far From Over」♪ 黒パンツにターコイズの飾り、紫ジャケ。高速回転のローテーショナルリフト、元気いっぱい ミッドナイトブルースでオールNのレベルBがまさかだが、ラストのツイズルで全て帳消し!
ユリア・トゥルッキラ/マティアス・ヴェルスルイス(フィンランド) RD:71.88(12)
「 Breathe You In My Dreams」「River」♪ 黒スリップドレス、黒。ぐるんぐるんとツイズル、しっかりレベル4。ミッドナイトブルース、パターンダンスの流れからそのまま入るステーショナリーリフトは、低い姿勢から立ち上がって肩に乗せる複雑な動き。全体に洗練されていて美しい
ナタリー・タシュレロヴァ/フィリップ・タシュレル(チェコ) RD:72.55(11)
「Music」「Dance 2night」「Give Me All Your Luvin'」マドンナ♪ ピンクに黒スカート、黒にピンクストーンのノースリーブ。わりとボリュームのあるスカートをびゅんびゅん翻しながら元気よくステップを踏む。ミッドナイトブルースはレベル3、ちょっとテンポはゆっくりめ。パターンダンスも3と2、イーグルの膝上に立つカーブリフト、男性も上に立つ女性もかなり傾けている 曲が変わって勢いよくツイズル、終わって女性が顔を覆った
トップに立って大喜び
<G6>
オリヴィア・スマート/アドリアン・ディアス(スペイン) RD:79.40(6)
「プラウド・メアリー」ティナ・ターナー♪ 赤スリップドレス、黒シャツ。最初の腕をぐるんぐるんする動きから、もう釘づけ イーグルに抱きつく形のストレートラインリフト、ミッドナイトブルースの描く軌跡が前のグループとは全然違う。曲が速くなって熱狂のツイズル、ニースライドを織り込んだ振付でがんがん盛り上げていく。女性が片手を突き上げたフィニッシュポーズの後ろ、男性がニースライドで終わる。
ベスト更新に歓喜
ライラ・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス) RD:78.89(7)
「I Was Made For Lovin’ You (from "Hard Times")」「Forever (from "Hot in the Shade")」「Rock and Roll All Nite ("Dressed to Kill")」キッス♪ 黒にストーンで縁取り。ツイズルの間に片足でロールするのがお洒落。ミッドラインステップでは男性の片手側転も入る。ミッドナイトブルースはレベル3、パターンダンスもレベル3だが、GOEがやはり高い。女性のウェストをホールドするローテーショナルリフトでは、女性側はノータッチ。勢いとノリのいいプログラム
アリソン・リード/サウリウス・アンブルレヴィシウス(リトアニア) RD:74.06(10)
「Old Friend」「Hazey」「Blue Monday」♪ 黒系つなぎに紫、黒系。直線的な動きがスタイリッシュなミッドラインステップから、ツイズルも余裕。ミッドナイトブルースでオールYのレベル4 全体に動きが伸びやかで気持ちいい。逆さまの姿勢で男性の右肩に脚を乗せるローテーショナルリフト、フィニッシュポーズも決まってアリソン、ガッツポーズ
ローレンス・フォルニエ・ボードリー/ニコライ・ソレンセン(カナダ) RD:78.29(8)
「Careless Whisper」「I Want Your Sex」「Freedom! '90」ジョージ・マイケル♪ ピンク、臙脂の上に黒ジャケ。ふわっと持ち上げてさっと腰を下ろすステーショナリーリフトがムーディー ミッドナイトブルース、パターンダンスとレベルは3、1と2だがGOEが高く見劣りはしない。ステップの中のポーズも決まっている。"Freedom!"で高速ツイズル、決まった。
男性が少しジョージ・マイケルに雰囲気を寄せてるかも
ケイトリン・ハワイエク/ジャン‐ルック・ベイカー(アメリカ) RD:76.56(9)
「Love to Love You Baby」「Bad Girl」ドナ・サマー♪ 黒、黒タンクトップにグレーシャツを羽織る。これまた人気のカップル。ツイズルの2人の距離がすごく近い イーグルに飛び乗るようにするカーブリフト、ミッドナイトブルースとパターンダンスも滑らかにまとめる。曲が変わって踊りまくるステップはみんな大好き、女性が一瞬男性を持ち上げる動きも
出来はよかったと思う。
<G7>
ガブリエラ・パパダキス/ギョーム・シゼロン(フランス) RD:92.73(1)
「Made To Love」「U Move, I Move」♪ 透け感のあるワインカラー。トリコロールがそこらじゅうで振られる。冒頭の指先の動きだけでもう 一切揺るぎないツイズル、美しすぎるミッドナイトブルースでオールY、パターンダンスもそろって4 ホールドの組み換えや一瞬の首の動きでも音を表現していく。ミッドラインステップのスピード感、低い姿勢のローテーショナルリフトからきれいに出ていくところ、何もかも完璧・・・
ベスト更新、PCSはほぼ満点
マディソン・ハベル/ザカリー・ドナヒュー(アメリカ) RD:89.72(2)
「Nasty」「Rope Burn」「Rhythm Nation」ジャネット・ジャクソン♪ 黒で肩にストーン、黒ジャケ。強い素早い動きがロック!なミッドラインステップ、ニースライドから立ち上がるところもスピーディー。片手を掴んで男性の膝と軸足に足を置くステーショナリーリフト、アクロバティック ミッドナイトブルースでレベル4、こちらも見事。迫力のツイズルからめっちゃカッコいい振付でびしっと決めた。
今季が最後、ベスト更新
シャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファブリ(イタリア) RD:84.22(4)
「Diamonds Are Invincible」「Smooth Criminal」「Don't Stop 'Til You Get Enough」マイケル・ジャクソン♪ 黒、白Tに黒ジャケ。つなぎが楽しいツイズル、レベル4でそろえる。ミッドナイトブルースのレベル3が物足りない気がするのは前の2組が凄すぎて 女性を逆さまにしてから1回転させて肩に乗せるストレートラインリフト、観客は熱狂 ステップはキレキレで踊り、終わって女性がガッツポーズ
パイパー・ギルス/ポール・ポワリエ(カナダ) RD:80.79(5)
「I Guess That’s Why They Call It the Blues」「Still Standing」エルトン・ジョン♪ オレンジのパンタロン風つなぎ。登場から世界観を作って、軽やかにツイズルしていく。一歩が大きく伸びるミッドナイトブルースからパターンダンス、シームレスにヒップホールドで高く持ち上げるローテーショナルリフトに入っていく。曲が変われば力強いステップ、高々と腕を突き上げてフィニッシュ。
マディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ) RD:87.51(3)
「Myboi」「Therefore I am」「Bad Guy」ビリー・アイリッシュ♪ グリーン、黒ジャケの裏地がグリーン。力の入ってないスムーズなミッドナイトブルースがオールY、イーグルの膝に片足立ちのカーブリフトは肩から乗せてまた肩から下ろす。曲が変わるところで細かい音とツイズルがいい感じにシンクロする。全体に今季の課題「ストリートダンス」らいいプログラム
結果、パパダキス/シゼロンが世界中の予想通りトップに立ち、ハベル/ドナヒューが2位、チョック/ベイツが3位につけた。4位ギニャール/ファブリ、5位ギルス/ポワリエまでがフリー最終グループ。スマート/ディアスが6位につけ、念願の2枠に大きく前進。リード/アンブルレヴィシウスも10位と大健闘。
村本哉中/高橋大輔は15位、フリーでどこまで順位を上げられるか、、、そこはあまり考えずに、ベストの演技だけを目指してほしい
世界フィギュアスケート選手権2022、ペア・フリー(ジャッジスコア)。
<G1>
ヘイリー・コップス/エフゲニー・クラスノポルスキ(イスラエル) SP:44.45(14) FS:82.00(12) 総合:126.45(12)
「The Impossible Dream」ジョシュ・グローバン♪ ブルー系グラデーション。3ツイストまとめ、3サルコウは手をついたがオイラー+2サルコウに。3トウも少し乱れる。スロー3ルッツ決まり、スロー3サルコウは手をついたが着氷。一つ持ち上がらないリフトがあったが、女性が仰向けの姿勢で片足を高く上げるポジションなど、迫力があった。
ソフィア・ホリチェンコ/アルテム・ダレンスキー(ウクライナ) SP:44.95(13)
棄権
ドロタ・ブロダ/ペドロ・ベテゴン・マルティン(スペイン) SP:48.66(12) FS:84.92(11) 総合:133.58(11)
「Peak」「My Homeland」♪ 黒。2サルコウ+2トウ、ツイストも2回転と要素の難度は高くないが、丁寧にこなしていく。2アクセルは女性が早めに開いてしまった。スロー3フリップ、スロー3トウと両足気味だが着氷。コレオのダンスリフトが女性が逆さまになる姿勢で面白い。リフトはよく頑張っていた。互いのウェストをホールドするペアスピンでフィニッシュ。
無事に滑りきって思わず涙する
<G2>
ダリア・ダニロヴァ/ミケル・チバ(オランダ) SP:49.52(11) FS:99.03(9) 総合:148.55(9)
「All by Myself」「I’ll Be There For You」♪ 黒に白襟白カフス、シャツに黒ベスト。3ツイストは下ろすときに少しぐらついた。3サルコウ+オイラー+2サルコウは2人のタイミングが少しずれたが頑張る。2アクセルもそろって降りた。
スロー3ループ、スロー3フリップは一瞬リフトしてから投げる。リフトのスプリットポジションからの下ろし方がきれい。最後のリフトを下ろしてそのままペアスピンでフィニッシュ。
やりきった表情で嬉しそう
ゾーイ・ジョーンズ/クリストファー・ボヤジ(イギリス) SP:49.67(10) FS:94.57(10) 総合:144.24(10)
「Fix You」♪ ワインカラー。2人のストロークを一つ一つ合わせながら滑りだす。2アクセルが見事 ツイストはダブルで、2トウ+2トウもそろえる。デススパイラルはもうレベルは追求せずに早めに終わるが無理なくきれい スロー3フリップ決まった! スロー3ループもなんとか降りる。肩に乗せるダンスリフトのコレオ、しみじみ。最後のリフトを下ろしてホールドしたままペアスピンに繋げて終わる。
充実のシーズンベスト (年齢のことを言うのはなんだが、、、女性は42歳です!)
カミーユ・コヴァレフ/パヴェル・コヴァレフ(フランス) SP:50.95(9) FS:102.78(8) 総合:153.73(8)
「The Course」♪ ブルー系のグラデーション。地元の大歓声の中に登場。互いの肩に頭を乗せるポーズで始まる。3ツイストは高さが出た。3トウはややこらえたので単独に。スロー3サルコウがきれいに決まる。リフトを肩から背中に回すようにして下ろすのが面白い。スロー3フリップはなんとかこらえる。
コレオではアイスダンスのスピニングムーブメントのような振付も。2サルコウ+オイラー+2サルコウを後半に持ってくるリカバリー、普段からこういう練習もしているんだろう
やりきった演技に会場は大喝采、フリーのベスト更新にまた拍手
<G3>
イヴリン・ウォルシュ/トレント・ミショー(カナダ) SP:60.28(8) FS:115.74(6) 総合:176.02(6)
「Dreaming With a Broken Heart」♪ ライトブルー、黒。最初にデススパイラルを持ってくるユニークな構成。3ツイストはレベル2、3トウで女性が少し乱れて2トウだけをつけた。3サルコウはステップアウト。スロー3ループ、スロー3トウがしっかり決まる リフトを下ろすときに肩に跨らせたり、首の後ろから前に回して少しずつ下ろしたり、工夫がある。ペアスピンの出で一瞬リフトしてフィニッシュ。
ミリアム・ツィーグラー/セヴェリン・キーファー(オーストリア) SP:60.79(7) FS:105.89(7) 総合:166.68(7)
「Broken」「A Hint Of Joy」「Another Love」♪ 濃い紫。今季限りで引退のペア。3ツイストまとめ、3トウ+2トウ、3サルコウときれいに決めた スピニングムーブメントのコレオ、イーグルでのキャリーリフト。スロー3フリップ、スロー3サルコウ共に転倒になったのは残念 デススパイラルでレベル4獲得、ダンスリフトからそのまま入るペアスピン。膝上に片足で立たせてから持ち上げるリフトを決め、終わって2人膝をついて抱き合った。
ミネルヴァ・ファビエンネ・ハース/ノーラン・シーゲルト(ドイツ) SP:66.29(6) FS:123.32(5) 総合:189.61(5)
「People Help The People」♪ 水色、紺。3ツイストはレベル2だが高いGOEがついた。3トウ+2トウ、3サルコウときれいにそろえる スロー3ループは両足着氷になったが、後半のスロー3サルコウが完璧! リフトがどれも丁寧で安定している。コレオがとてもいい感じで高評価。その流れでペアスピン、出でダンスリフトして終わる。
会心の出来に大喜びの2人、観客も大喝采 ベスト更新!
ヴァネッサ・ジェームズ/エリック・ラドフォード(カナダ) SP:66.54(5) FS:130.78(2) 総合:197.32(3)
「Falling」「Maselstrom」♪ 群青色のつなぎ、濃紺。シャープな回転の3ツイストから。3トウで男性が少し詰まって+1トウ+2トウという形になった。3サルコウはそろって決めた スロー3サルコウ、スロー3フリップが鮮やか ペアスピンで女性がピンと足を伸ばしたポジション、美しい。イーグルでキャリーのリフト、これも見事。
シーズン前半はかみ合わないことも多かったが、ここへ来てそれぞれの本来の実力を出し切れた
<G4>
カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラヴァ(ジョージア) SP:67.36(4) FS:124.38(4) 総合:191.74(4)
「In This Shirt」♪ ピンクがかったグレー。女性の2つ三つ編みが可愛い 3ツイストが高いだけでなく遠くに投げる感じで迫力!3トウ+2トウ+片手上げ2トウ、頑張った。サルコウは2回転に。靴の上に乗るダンスリフト、ふわふわと空中で回すダンスリフト。スロー3ループ、スロー3サルコウ、距離と流れが素晴らしい 女性が男性の片手の上に仰向けになるリフト、背中から下ろしてくる。男性キャメルの下で女性がドーナツ姿勢のペアスピンで終わった。
いい演技が続く~~~
三浦璃来/木原龍一 SP:71.58(3) FS:127.97(3) 総合:199.55(2)
「Woman」♪ 黒の裾にピンク、黒。2人膝をついた姿勢から、じっくりと滑りだす。3ツイストしっかり決まったが、3トウ予定で璃来ちゃんが2回転に、それを見て木原くんは2つ目でやめたが、璃来ちゃんは3つ目まで跳んでしまった。スロー3ルッツ、ばっちり!ペアスピンはレベル4獲得。3サルコウは璃来ちゃんが手をついた。スロー3ループ転倒。それでも得意のランジからのリフトで拍手をもらっていた。
技術点速報で、リフトが1つ0点扱いになって、同じ種類をやったのか?と思ったが、判定の間違いだったようだ 得点が出て3位以上が確定、3本指を立てて笑顔の木原くん、コーチに肩を抱かれながら大泣きする璃来ちゃん。君たちは、これからだ
アシュリー・ケイン‐グリブル/ティモシー・ルデュク(アメリカ) SP:75.85(2) FS: 総合:
「W.E.(ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋)」♪ グレーから黒のつなぎ。高さのある3ツイストを決めたが、3ループで女性が転倒、スロー3ルッツ転倒。難しいポジションのリフトをこなし、3サルコウでまた女性が転倒、起き上がれず
頭を打ったのか、、、担架で運ばれていった。。。残念。。。
アレクサ・クニーリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ) SP:76.88(1) FS:144.21(1) 総合:221.09(1)
「Fix You」♪ 紫系。アクシデントで突然呼ばれた形になったが、落ち着いて位置につく。3ツイスト隙がなく、3トウ+2トウを下りる。スロー3ループ、デカい!! 3サルコウもそろって下りた。ダンスリフトから入るデススパイラル、ペアスピンとレベル4をそろえ、雄大なスロー3フリップ どんどん盛り上がる雰囲気の中、スピードにのって股下くぐりのコレオ。リフトからダンスリフトのように下ろしてフィニッシュポーズがそのまま涙のハグ
得点に絶叫するアレクサと、放心の表情で見つめるブランドン。新チャンピオン誕生
結果、優勝はクニーリム/フレイジャー、2位に三浦璃来/木原龍一 3位ジェームズ/ラドフォード。4位サフィナ/ベルラヴァ、5位ハーセ/シーゲルト、6位ウォルシュ/ミショー。
フリーを最後まで滑れたのは12組にとどまった。表彰式で国歌を聞きながらはらはらと涙するアレクサ・クニーリム 木原くんは満面の笑顔 国旗を掲げて場内一周する3組の誇らしげな様子
来季枠。出場しなかったロシア、中国は必然的に1枠となる。アメリカは1組がフリーを途中棄権したので、おそらく2枠のままと思われる。2位日本は3枠、、、 3位と5位のカナダも3枠。ジョージア、ドイツ、オーストリア、フランス、オランダ、イギリスが2枠。
明日、、、じゃなくて今夜はアイスダンス・リズムダンスと女子フリー。みんな頑張れ~~~
世界フィギュアスケート選手権2022、男子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
アレクサンドル・ヴラセンコ(ハンガリー) SP:51.10(29)
「Feeling Good」マイケル・ブーブレ♪ 黒。アクセルがパンク、ルッツも2回転になったが根性で3トウをつける。3フリップも耐えた。まだ17歳、おそらく世界ジュニアが今季の目標だろう。
ドノヴァン・カリージョ(メキシコ)
棄権
マーク・ゴロドニツキー(イスラエル) SP:69.70(25)
「Recuerdame」♪ 黒グレー半袖。長らくオレクセイ・ビチェンコが出ていたイスラエル代表、新人の登場。アクセルは中途半端な2回転になったが、3フリップ+3トウ、3ルッツをきれいに決める。ムーディーな曲で滑らかにステップ、片手側転も見せた。滑りに安定感がある。
グラハム・ニューベリー(イギリス) SP:74.92(21)
「Torture」♪ グレー系。いきなり軸の細い3アクセル!3ループ+3トウ、3ルッツとこれもスムーズ。キャメルスピンの姿勢も美しい。スピンを終わって膝をついた姿勢でフィニッシュ、そのままガッツポーズ。あまり記憶にない選手だったが、身のこなしもきれいだし、これから要注目 自己ベスト大幅更新
ブラク・デミルボガ(トルコ) SP:52.86(28)
「No Man No Cry」♪ 白に青ジャケ赤チーフ。3アクセルはオーバーターンでおさえる。ルッツでパンクしたが3トウは付けた。フリップがまさかの2回転 サックスのメロディに雰囲気は合っていたが、五輪に出られなかった分をここで頑張りたかったところ。。。
ニキータ・スタロスティン(ドイツ) SP:73.79(23)
「Latch」♪ 水色系。3アクセルは転倒したが、両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウ、ぴしっと決まった キャメルスピンの軸足がピンと伸びているのがいい。後半両手上げ3フリップも決まり、しなやかによく動く上半身を使いながらステップ、レベル4獲得。腕の動きにきちんと意味を持たせ、音とよく合わせている。若々しい躍動感、みずみずしさにキュン
<G2>
ロマン・サドフスキー(カナダ) SP:80.54(18)
「エクソジェネシス交響曲第3部」ミューズ♪ 黒にストーンでライン。冒頭の4サルコウがさりげなく決まった 3アクセルはステップアウト、3フリップでやや詰まったがなんとか3トウを付ける。キャメルのドーナツ姿勢が完璧 イリュージョンから入るシットスピン、一歩が気持ちよく伸びるステップ、キャメルのエッジ変更からA姿勢→シットと滑らかなスピンまで全てレベル4。彼らしい美しいスケーティングが存分に見られた
アダム・ハガラ(スロバキア) SP:60.92(26)
「Roads Untraveled」♪ 黒に赤青など。3アクセルはステップアウトしたが、3ルッツ+3トウ、後半3フリップはまとめる。キャメルスピンはちょっと回転遅い まだ15歳、いかにも若い
ニコライ・マヨロフ(スウェーデン) SP:79.36(19)
「サウンド・オブ・サイレンス」♪ 黒。渋い男性ボーカルで、高さのある3ルッツ+3トウ、3アクセルを決める。3フリップで転倒してフェンスにぶつかったが、立て直してしっかりステップ、片手側転からニースライドに繋げる動きなどキレがよくレベル4。スピンも兄より上手いかも 得点には悔しそう。
イ・シヒョン(韓国) SP:85.34(14)
「Elena and Lilna, Last Days」♪ グレー系グラデーション。韓国の旗が振られ、「ファイティン!」の声がかかる。両手上げ4サルコウ、両手上げ3アクセル、決まった さらに両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウと今日はジャンプ完璧。186㎝の長身が映える。スピンの回転もしっかりしている。あとはスピード感とか滑りのメリハリが出てくれば相当伸びそう。
今日だけでファン増大と見た
イヴァン・シュムラトコ(ウクライナ) SP:73.99(22)
「Une vie d'amour」シャルル・アズナヴール♪ ブルーTシャツ、背中にUKRANEの文字、胸にウクライナ国旗ハート。3アクセルを丁寧に下り、3ルッツ+3トウは転倒したが、後半3フリップをしっかり決める。一歩ごとに盛り上がっていくステップ、一つ一つの姿勢をきちんと見せていくスピン、同じ足でのジャンプも安定していた。
ここへ来て、滑ることが世界へのメッセージ。観客が大きな拍手で称えた。フリー進出決定
マウリツィオ・ザンドロン(オーストリア) SP:83.10(16)
「Earth Song」マイケル・ジャクソン/「Save Us」♪ 白に茶や緑。3アクセル、3ループとシャープに決まる 3ルッツ+3トウが決まると振付のようにガッツポーズ 一歩ごとに長くエッジに乗っていく。ドラマチックな振付をこなしていくステップで盛り上がり、スピンの姿勢もすごく丁寧できれいだった。
自己ベスト更新でさらにガッツポーズ
<G3>
ミハイル・セレフコ(エストニア) SP:78.85(20)
「Nothing Else Matters」メタリカ♪ 黒ジャケの背中に髑髏のプリント。両手上げ3フリップ決まり、3アクセルはややこらえたが大丈夫。両手上げ3ルッツ+両手上げ3トウが決まって、しっかりした姿勢のキャメルスピンやシットスピンでレベル4を取る。ステップも力強く
トマス‐ロレンツ・グアリノ・サバテ(スペイン) SP:71.42(24)
「A Day In The Life」♪ 黒に白ライン。3アクセルはオーバーターン、3フリップは単独になる。アップテンポに変わったところで軽快にステップを踏み、後半3ルッツに3トウをつけて成功 スピンでややふらついたが、最後まで頑張った。
ベストは更新したが、この時点でフリー進出は決まらず。
ヴラジミール・サモイロフ(ポーランド) SP:60.71(27)
「エクソジェネシス交響曲」ミューズ♪ 薄紫系。アクセルがまさかのパンク、4サルコウは回避して3フリップに。3ルッツ+3トウはこらえた。身体を大きく使いながらのステップ途中で氷に突っ伏すような転倒 最後のI字スピンは難しい姿勢で回転を続けて盛り上がった。
ヴラジミール・リトヴィンチェフ(アゼルバイジャン) SP:85.83(13)
ラフマニノフ「幻想的小品集」♪ ブルーグレー。「鐘」で有名なメロディのピアノにのって、回転の速い4トウを決める。3アクセルはちょっと堪えて苦笑い 3フリップ+3トウを決めてガッツポーズ 速いスピンの出を音とぴたりと合わせる。ステップでは小柄な体を大きく使いながら音をしっかり取っていた。終わってガッツポーズ、ベスト更新
カムデン・プルキネン(アメリカ) SP:89.50(12)
映画「ムーラン・ルージュ」より「Come What May」♪ 白に少し水色。4トウ、やや傾いたが決まる。3アクセルは美しい流れ キャメルスピンはやや遅く感じたがレベルは4が取れた。3ルッツ+3トウが決まって笑みがこぼれる。デュエットボーカルが盛り上がるパートでドラマチックにステップ、ぐいぐいと引き込む。最後のスピンを終えて大きくガッツポーズ
ベストを少しだけ更新に"OK"。
イリヤ・マリニン(アメリカ) SP:100.16(4)
「ビリー・ジーン」♪ 黒の革ジャン風。見事な4ルッツ、下りてイーグルに繋げる 4トウ+両手上げ3トウも余裕。3アクセルを下りてにっこり スピンも各姿勢をきちんと見せてシャープ、元気よくステップでは横向きで片膝を曲げ片膝をスライドするような、面白い動きも。終わって喜びの万歳
いきなり100点越え
<G4>
アダム・シャオ・イム・ファ(フランス) SP:90.97(10)
「スターウォーズ」♪ 白T黒ジャケ。じっくりと音を聞いて動き出す。冒頭のジャンプは4トウにして成功、3アクセルも決める。後半に3ルッツ+3トウ、スピード感があってパワフルなステップでは手をつかない側転みたいな動きや空中キック、スピンも回転速く、会場は大盛り上がり ベストも更新。
ケヴィン・エイモズ(フランス) SP:85.26(15)
「The Question Of U」プリンス♪ 紫のシャツ。地元の大歓声の中、4トウ+3トウを決める。4サルコウは回避して3ルッツ。アクセルが2回転?パンクのようにも見えた。しかし繋ぎの動きやスピンではいつもの切れがあり、細かい音と動きがシンクロするステップは真骨頂。
得点には悔しがること
ヴィンセント・ジョウ(アメリカ) SP:95.84(6)
「Vincent(Starry Starry Night)」♪ ブルーグレー。4トウ+3トウ、高さと安定感!4サルコウも軽やか、ターンからの3アクセルも鮮やか スピン、ステップもレベル4でそろえる。何より柔らかな表情でゆったりとエッジに乗っているのが良かった。
五輪で滑れなかった悔しさをここで晴らして少し嬉し涙。ルッツにq(90度回転不足)、サルコウに回転不足(90度以上)があった。
友野一希 SP:101.12(3)
「ニュー・シネマ・パラダイス」♪ 水色から青。きれいなポーズでじっと立ってから、柔らかな表情で動き出す。4トウ+3トウ、4サルコウと高いGOE ターンからの3アクセルもきれいに流れる。ふっと視線を動かし、指先をそっと差し出し、映画の中の少年になり、それを懐かしむ大人になり、、、見る人の心を揺さぶる。
完璧な演技に充実の表情。ついに100点越えた
マッテオ・リッツォ(イタリア) SP:91.67(8)
「Le Parole Lontante」「Zitty e Buoni」♪ 黒の前紐。曲を前に使っていたものに戻した。4トウは少しぎりぎり?3ルッツ+3トウ、入りから出がシームレスな3アクセルと高評価。曲が変わったところでノリノリのステップ、気持ちよく踊りまくって会場もノリノリ プログラム変更して大正解。
チャ・ジュンファン(韓国) SP:82.43(17)
「Fate of the Clockmaker」「Cloak and Dagger」♪ 透け感のある黒。振付はシェイ=リーン・ボーン。4サルコウは惜しい転倒 得意の3ルッツ+3ループは見事に決めた。クリムキンイーグルからニースライドに続いてのキャメルスピン、3アクセルは少しステップアウト。大きな動きが目を引くステップは勢いがあった。
<G5>
モリシ・クヴィテラシヴィリ(ジョージア) SP:92.61(7)
「Tout l'universe」♪ 紺にカラーストーンで模様。冒頭の4トウはステップアウトしたが、3アクセルはきっちり。後半4トウにしっかり3トウを付けられた。じわじわ盛り上げるステップの終わりに片手側転、スピンを終えて天に投げキッス
おおむね、彼の力は出せた演技。
鍵山優真 SP:105.69(2)
「When You're Smiling」マイケル・ブーブレ♪ 紺のシャツ。音が鳴った瞬間にはっ!という顔をしてスタート。いつもよりアピール多めで動いている 4サルコウ、ほぼ完璧 4トウ+3トウも問題なし。キャメルスピンも手の動きで表現、3アクセルがこらえる着氷でわずかにオーバーターン。会場が一緒になって手拍子をするステップ、軽やかで明るくて 笑顔のフィニッシュ。
キーガン・メッシング(カナダ) SP:91.18(9)
「Never Tear Us Apart」♪ 黒に赤のライン。4トウで「スピードが落ちて」(解説・本田武史さん)、セカンドは2トウにした。3アクセルが少しこらえた着氷になったが、バレエジャンプからの3ルッツ鮮やか。キャメルスピンは回転数多く、それだけでも盛り上がる。力強く拳を突き上げてフィニッシュ。
宇野昌磨 SP:109.63(1)
アレッサンドロ・マルチェッロ「オーボエ協奏曲」/ヴィヴァルディ「オーボエ協奏曲」♪ 赤に黒。きりっとした表情で滑り出し、4フリップをいい流れで決める。4トウ+3トウも安定、3アクセルも危なげなかった スピンの軸が全くぶれず、精緻にできている。ステップは身体を大きく傾け、エッジが深い。なんだかあっと言う間に終わっていた、、、
これこそパーフェクト 終わった瞬間、ガッツポーズしながらピョコピョコ 自分史上最高に仕上がったとコメントするだけある。自己ベスト大幅に更新
デニス・ヴァシリエフス(ラトビア) SP:90.95(11)
「Sarakiz: II. Romanza」/映画「もののけ姫」より「戦いの太鼓」♪ 紺と黒、髪は後ろで髷に。高さと流れが見事すぎる3フリップ 3アクセルもしっかり、後半に3ルッツ+3トウ。4回転がなくても惚れ惚れするジャンプ。
お地蔵様のようなシットスピン、太鼓の音と動きがシンクロしてスリリングなステップ、カッコよすぎる
ダニエル・グラスル(イタリア) SP:97.62(5)
映画「White Crow」より「ヌレエフ」♪ グレー。動き出しからその世界観を示す。4ルッツ、エッジ問題なく高得点!3ルッツ+3トウまとめ、3アクセルは下りてきれいなイーグルに。左の肩越しに右手でキャッチフットするキャメルスピン、フリーレッグを抱え込むようなアップライト姿勢など、独特の動きも魅力。
ジュニアの頃から見ているが、体つきだけでなく、スケート自体が大人になった。自己ベスト更新に喜ぶキス&クライ
結果、1位宇野2位鍵山3位友野と、日本勢がトップ3を独占 4位に新星マリニン、5位グラスル、6位ヴィンセント・ジョウ。
大崩れする選手がほとんどなく、みんないい演技をしてくれたと思う。フリーは明後日、みんな頑張れ~~~
世界フィギュアスケート選手権2022、ペア・ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ソフィア・ホリチェンコ/アルテム・ダレンスキー(ウクライナ) SP:44.95(13)
「Zhiva(Alive)」♪ ベージュ系。よく、ここまでたどり着いた スロージャンプは2ループになったが、力を振り絞ってスピードに乗っていた。ソロスピンはよく合っていた。
カミーユ・コヴァレフ/パヴェル・コヴァレフ(フランス) SP:50.95(9)
「リベルタンゴ」アストル・ピアソラ♪ ショッキングピンクに黒ライン。2017年に結婚した夫婦ペア。3ツイストまとめ、3トウは転倒。スロー3サルコウ決まった。スピンを丁寧に合わせ、ステップは大きな動きで。女性の背中を支えてから入るデススパイラルで終わる。
出場が決まったのはかなりぎりぎりになってからだと思うが、よく頑張った。客席にはフランス氷上競技連盟会長のナタリー・ペシャラがいた。
ヘイリー・コップス/エフゲニー・クラスノポルスキ(イスラエル) SP:44.45(14)
「Torn」「Heart Cry」♪ 黒つなぎ、黒。3ツイストまあまあ、3サルコウで女性が転倒、スロー3ルッツも転倒。リフトでは女性が足首あたりをホールドする姿勢。スピンはずれたが最後に合えばいい
<G2>
ダリア・ダニロヴァ/ミケル・チバ(オランダ) SP:49.52(11)
「Bad Guy」♪ 赤、グレーシャツに黒ベスト。おしゃれにホールドしてダンスを見せてスタート。3ツイストはレベル4、3サルコウは男性が軽くオーバーターン。スロー3ループ、決まったかと思ったが耐え切れず転倒、惜しい リフトでは女性が男性の腕をまたぐようにしてポジションチェンジ。生き生きとステップ、スピンは見事なシンクロぶりに拍手が起こっていた。やりきった!笑顔
ゾーイ・ジョーンズ/クリストファー・ボヤジ(イギリス) SP:49.67(10)
「Rise Up」♪ 白にグレー、黒。おそらく今大会最年長のジョーンズ選手、42歳。まず2アクセルをそろって下り、ツイストはダブルで。リフトでもしっかりポジションチェンジを見せ、スロー3フリップ、片手をついたが着氷 ダンスリフトを織り込んだステップ、しっとりと見せた。
こんなアスリートもいる! 精一杯の演技に大きな拍手 ジャージにはウクライナ国旗ハート
ドロタ・ブロダ/ペドロ・ベテゴン・マルティン(スペイン) SP:48.66(12)
「Bang Bang」「L’Arena」♪ 黒の胸元にゴールド。オリンピックに出たペアがドーピングに引っ掛かり、急遽回ってきたチャンス。2ツイストは縦回転に近い姿勢で。2アクセルで女性が転倒。スロー3トウがきれいに決まった スピンでは男性が女性をよく見て合わせていくが、最後は少しずれてしまったかな 何度か交差しながらのステップ、ペアらしい。
<G3>
カリナ・サフィナ/ルカ・ベルラヴァ(ジョージア) SP:67.36(4)
「Moonlight」♪ グレーにストーン。いきなり第2グループまでとは桁が違う高さの3ツイストから。3トウをきれいにそろえ、スロー3ループも見事。ニースライドやバタフライを織り込んだステップ、飾りジャンプからのリフトもきれいな姿勢。スピンは多少ずれてもうまく合わせていった。ほぼノーミス、自己ベスト更新で嬉しそう
ヴァネッサ・ジェームズ/エリック・ラドフォード(カナダ) SP:66.54(5)
「Shiny Happy People」「Daydreamers」♪ 白にゴールドのストーン、白。地元の以前の代表だったジェームズ選手を温かく迎える観客。スムーズな3ツイスト、3トウは男性がややこらえた。スロー3フリップもこらえる着氷だが崩れない。スピンの合わせ方、リフトの安定感はさすがベテラン。しっとりとステップで魅せた。
イヴリン・ウォルシュ/トレント・ミショー(カナダ) SP:60.28(8)
「Lost Without You」♪ ピンクがかった紫。スピードにのって3ツイストを勢いよく、3トウは女性が手をついたが2人とも着氷。リフトのスプリットポジションに拍手が起こる。スロー3ループはステップアウト。ダンスリフトから入るですスパイラル、スピン、ステップと丁寧にこなした。
五輪は出られなかったが、ここで頑張った。
ミリアム・ツィーグラー/セヴェリン・キーファー(オーストリア) SP:60.79(7)
「All I Want」♪ ブルー、黒シャツの袖口にブルー。3ツイストは悪くないと思ったが、レベル判定はBだった。3トウは男性がちょっと手をつく。スピンが一糸乱れぬシンクロぶり スロー3フリップは高さが出てきれい 一度肩に乗ってから持ち上げるリフトで終わる。
最初から最後までシームレスに流れがあって、全体としてはいい演技だった。
観客席がかなり埋まってきて、6分間練習にも大きな歓声が起きている。2種類以上の旗を用意している観客(日本人ではない!)も
<G4>
アレクサ・クニーリム/ブランドン・フレイジャー(アメリカ) SP:76.88(1)
「朝日のあたる家」♪ 赤系、黒の袖口に赤。いきなりレベル4の3ツイスト、3トウを完璧に下りる。スロー3フリップも鮮やか 今回判定が厳しめのデススパイラルもレベル4! スピン、ステップもしっかりレベル4を取り、リフトは横回転で下して首に手をかけて回転、アクロバティックで洗練されている。
今季最高の演技でベスト更新
ミネルヴァ・ファビエンネ・ハース/ノーラン・シーゲルト(ドイツ) SP:66.29(6)
「You Are the Reason」♪ ワインカラー。ロマンチックなデュエットボーカルにのって、滑らかに3ツイスト、3トウときっちり決める。女性がキャッチフットから入るデススパイラル、スロー3サルコウもきれいに入った。リフト丁寧に、伸びやかなステップと良かったが、スピンはちょっとずれちゃったかな
三浦璃来/木原龍一 SP:71.58(3)
「ハレルヤ」♪ 水色、濃紺。笑みを浮かべて位置につく。情感込めて滑り出し、3ツイスト滑らか。3トウ、そろって決まった! ランジからのリフトに歓声が上がる。「ベイビーキャッチ」にも大きな拍手、しかしスロー3ルッツで乱れて両手をついた スピンは完璧に合わせ、のびのびとステップ。デススパイラルからふんわりとフィニッシュ。
取りこぼしはあったが、それ以上に愛されているプログラム
アシュリー・ケイン‐グリブル/ティモシー・ルデュク(アメリカ) SP:75.85(2)
「The White Crow」♪ 薄水色、白。見事な高さの3ツイスト(レベル4)から。3ループは女性が片手をついた。スロー3ルッツ、幅と流れが リフトの女性の姿勢がフォトジェニック フリーレッグの膝を曲げて高い位置に保つデススパイラルもレベル4、ステップではスプリットジャンプなど全ての動きをシンクロさせ、意味のある表現。スピンも完璧に合わせてフィニッシュ。
シーズンベスト更新にチームで大きな笑顔
結果、クニーリム/フレイジャーが1位、ケイン‐グリブル/ルデュクが2位とアメリカ勢の1、2。三浦璃来/木原龍一が3位につけた。サフィナ/ベルラヴァが4位、ベテラン復活のジェームズ/ラドフォードが5位。
三浦/木原は技術点で4番目だが演技構成点は僅差のトップ 「ペアはこうあってほしい」とジャッジが思うようなプログラムなんだと思う。
フリーは明日。りくりゅう、何も考えずに自分たちの演技をしておくれ
世界フィギュアスケート選手権2022、いよいよ開幕
最初の種目は女子ショートプログラム(ジャッジスコア)。
<G1>
ヨセフィン・タリエガード(スウェーデン) SP:57.52(21)
「Ready Or Not」「Ready Or Not Here I Come」♪ 黒つなぎ。3フリップ+2トウ、3トウと落ち着いて決める。2アクセルは少しオーバーターン。小気味よい切れのあるステップで存分に踊っていい笑顔
レア・セルナ(フランス) SP:54.30(29)
「キル・ビル」♪ 透け感のある黒つなぎ。地元の期待を背負って、きれいな2アクセルから。3ルッツ+3トウはなんとかこらえる。3フリップ転倒したが、伸びやかなステップで手拍子をもらっていた。
アナスタシア・グバノワ(ジョージア) SP:62.59(14)
「Une vie d'amour」ミレイユ・マチュー♪ 黒。冒頭の3フリップで転倒したが、2アクセルはきれいに入る。後半両手上げ3ルッツ+3トウ、頑張った 指先の表現が優雅。Rを巻き舌で発音する強めの女性ボーカルで、大人っぽくしっとりと見せてくれた。
ナターシャ・マッケイ(イギリス) SP:55.71(24)
「Sealion」♪ 薄茶にピンクのストーン。ストリーミング切り替えでよく見てなかったが、納得の演技だった模様。首に五輪のペンダント、オリンピアンの誇り。
イェンニ・サーリネン(フィンランド) SP:55.30(25)
ドビュッシー「月の光」♪ 薄紫。3トウ+3トウ、決まったかと思ったが着氷で傾いて片手をついた。飾りジャンプからの3サルコウ転倒 2アクセルは美しい流れ。この曲らしい、しなやかで嫋やかな表現が素敵
<G2>
リンゼイ・ファン・ズンダート(オランダ) SP:58.49(18)
「11 Past The Hour」♪ ウェストあたりに切れ目のある黒。味わい深い女性ボーカルで、3ルッツ+両手上げ2トウ、短い助走で2アクセルを決める。3ループも決まり、全体に安定感のある滑り。ドーナツスピンの姿勢もきれい。
ジュリア・サウテル(ルーマニア) SP:58.07(19)
「I Can't Go On Without You」♪ ワインカラー。3年ぶりの出場。3トウ+3トウをしっかり決め、3ループはオーバーターン。2アクセルを決めた後はスピードに乗った勢いのあるステップで締めくくった。
ジャンプが決まってコーチがめっちゃ喜んで、キス&クライでは自分の口元の写真をマスクの上から見せていた
ステファニー・ペゼンドルファー(オーストリア) SP:47.23(32)
「River」「Wild Horses」♪ 黒にストーンたくさん。3ルッツには無理せず2トウをつける。2アクセルは大丈夫だったが3フリップでやや乱れた。動きのアクセントを意識しながら頑張って動いていた感じ。
キス&クライではジャージにウクライナ国旗カラーのハートマークをつけていた 得点には残念そう。
アネーテ・ラーセ(ラトビア) SP:44.60(33)
「Can't Help Falling In Love」♪ 青の左半身にストーンたくさん。3ルッツ転倒、3ループは途中で開いたような下り方でコンビネーションにできず。2アクセルは下りてからの振付もよかった。レイバックスピンでキャッチフットした姿勢が作る輪が、引いた画面できれいに見えた。
マリレナ・キトロミリス(キプロス) SP:53.32(30)
ベートーヴェン「月光ソナタ」♪ 青。音に乗って2アクセルを決め、3ルッツ+3トウを下りて大きな拍手。ヘアカッターのレイバックスピンの後、フリップがまさかのパンク 気を取り直してアップテンポのステップ。
<G3>
エリシュカ・ブレジノヴァ(チェコ) SP:55.07(27)
「Sweet Dreams」♪ グレー系。オリンピックのいい演技が記憶に新しいが、今回はどうか。両手上げ3ルッツ+2トウは安定、3フリップも入って笑顔。ところが片手上げのアクセルが1回転に きりっとカッコいい所作でステップを決めていったが、戻って残念そうにコーチとハグ。
河辺愛菜 SP:63.68(12)
「Shadow 5」♪ 白にシルバー。3アクセルは回避して2アクセルで。3ルッツ+3トウまとめ、3フリップは流れの中で決まる。細かい音を拾いながらステップ、キャメルとシットの切り替えが素早いスピンでも見せ、ラストは氷をふわっと空中に撒いてフィニッシュ。
客席に日の丸が何枚も、地元の観客も応援してくれてるようで嬉しい トップに立ってフリー進出決定
カイラニ・クレイン(オーストラリア) SP:56.64(22)
「Heart of Glass」ブロンディ♪ 青。最初からスピードに乗って、3フリップを決める。3ループ+2ループ、跳んだ! 2アクセルもきっちり。ステップは体全体で、力強く訴えかける。きれいなビールマンスピンを終え、少し涙ぐんで終わった。胸元には五輪のペンダント
ユリア・ラング(ハンガリー) SP:47.93(31)
「I Dreamed a Dream」♪ ピンクの袖と裾にグレー。冒頭の3フリップで転倒、3ルッツ+3トウでやや回転足りず手をつく。足を横に高く上げてから後ろに回す姿勢、そのまま2アクセル。ホップの動きを織り込んだステップは大きく見える表現で盛り上げる。足首あたりをホールドするビールマンでフィニッシュ、悔しそうな表情で戻ってきた。
この得点は、回転不足があったか。
ダシャ・グルム(スロベニア) SP:55.82(23)
「So Close」♪ 黒にゴールドのストーン。過不足ない3フリップ、スムーズな3トウ+3トウ、磨いてきたベテランの技術。2アクセルはステップアウトして膝をついてしまった。直線的な動きと曲線的な動きを自在に操る。大人の表現をもっと見たい
<G4>
丁子涵(ティン・ツーハン、Tzu-Han TING)(台湾) SP:55.24(26)
「Twilight」♪ ライトブルー。冒頭の3フリップはステップアウトして単独に。次の3ルッツに根性で3トウをつけた! 2アクセルの後の飾りジャンプが素敵。ステップの中の振付をしっかりドラマチックにこなしていた。レイバックスピンのビールマンもきちっとしていて良い
(追記)技術点は30点を超えていたが、時間オーバーの減点1。これさえなければフリーに進めたのに
アレクサンドラ・フェイギン(ブルガリア) SP:55.01(28)
「ライムライト」♪ ピンクにカーキ。フィルムの回る音で映画の中の盲目の少女が動き出す。2アクセル決まり、3トウ+3トウは少しオーバーターン。3ループこらえた。
腕や体をしなやかに使うステップ、肩口から上まで持ち上げるレイバックスピン、音が止まるのとぴたりと合わせて止まってフィニッシュ。
マデリン・スキーザス(カナダ) SP:64.20(10)
「My Sweet and Tender Beast」♪ 赤紫の濃淡。五輪団体の気迫あふれる演技が思い出される。3ルッツ+3トウ、余裕!3ループはちょっとぎりぎり 足を高く上げてからの2アクセル決まる。後半どんどんスピードに乗っていき、サイドからヘアカッター、ビールマンとスムーズに変化するレイバックスピンでフィニッシュ。やりきった。
河辺愛菜を抜いてトップに立つ
ニーナ・ペトロキナ(エストニア) SP:60.24(17)
「Je N'Attendais Que Vous」♪ 黒。五輪は出られなかったが、この舞台にやってきた。スムーズな2アクセル、3ルッツ+2トウ、3フリップもいい流れ。全体にスピード感があって、曲ともよく合っている。回転の速いビールマンをぴたりと止めてフィニッシュ。
オルガ・ミクティナ(オーストリア) SP:62.14(15)
「My Nocturnal Serenade」♪ 黒ジャケに赤グレー。ちょっとストリーミングで失敗して見られず。
ララ・ナキ・グットマン(イタリア) SP:57.92(20)
「Elizabeth」「Maria and the Violin's String」♪ ピンクとブルー。この選手から現時点の世界ランク上位組となる。両手上げ3ルッツ+片手上げ2ルッツ、片手上げ3フリップと軽やかに決める。背が高い選手が手を挙げるので、寄っていたカメラではフレームアウト キャメルスピンでややバランスを崩してしまったが、スピンの姿勢でも美しさを見せて拍手をもらっていた。
<G5>
エカテリーナ・リャボワ(アゼルバイジャン) SP:65.52(9)
「マンボ・イタリアーノ」♪ 緑紫にゴールドのストーン。両手上げ3ルッツ+3トウ、自信を持って跳んでいる(例によって3トウを跳ぶ前にじっくりエッジに乗り直しているが)。2アクセルは手は上げず、3フリップは両手を上げてきれいに決めた。このプログラムは滑り込んで自分のものにしていて、マンボらしいノリがよく出ていた。
自己ベスト更新は偉い
ニコル・ショット(ドイツ) SP:67.77(6)
「アディオス・ノニーノ」アストル・ピアソラ♪ 黒に赤をあしらう。振付はカロリーナ・コストナー。きれいな軌跡を描く助走から3フリップ+3トウ、余裕をもって決める。くるくるとターンして3ループ、音とよく合っている。2アクセル決めると、タンゴらしいターンや足さばきを見せるステップ。キャッチフットしないレイバックスピン、これを大人がきちっとやると色気がある。
自己ベスト大幅更新
マライア・ベル(アメリカ) SP:72.55(3)
「A River Flows In You」♪ ブルー。3フリップ+3トウ、2アクセル、高く足を上げてからの3ルッツと安定したジャンプ。ピアノの音と共に弾むようにステップ、スピンの姿勢変更がスムーズで回転は速い。笑顔のスパイラルも見せてくれた。
キス&クライではスマホにコーチのアダム・リッポンの顔。自己ベスト更新
エカテリーナ・クラコワ(ポーランド) SP:61.92(16)
チャイコフスキー「感傷的なワルツ」♪ 薄紫のグラデーション。振付はブノワ・リショー。両手上げ3フリップ+片手上げ3トウ、ちょっとセカンドの回転が足りなかったか。膝曲げイーグルからの2アクセルはいい流れ。高く足を上げた姿勢のキャメルスピン、美しい姿勢を保つ。両手上げ3ループを丁寧に決めた。
腕の動き、フリーレッグの動き、顔や目線の動き、全てを組み合わせて曲想を表現していく。ビールマンスピンからしっとりと終わる。
イ・ヘイン(韓国) SP:64.16(11)
シューベルト「アヴェ・マリア」♪ 白にストーンきらきら。最初の3ルッツ、美しい着氷姿勢 つなぎにスパイラルを入れて2アクセル、後半両手上げ3フリップに2トウをつけた。基礎的な技術がオーソドックスで変な癖がなく、見ていて爽やか
アレクシア・パガニーニ(スイス) SP:63.09(13)
「ラ・クンパルシータ」ミルバ♪ 黒系スリップドレス。タンゴの名曲にのって、3ルッツ+3トウ、3ループと丁寧に決める。2アクセルも決まり、楽し気に妖艶な目線を振りまきながらステップ。こういう身のこなしができるのは強い。
<G6>
カレン・チェン(アメリカ) SP:66.16(8)
「Requiem for a Tower」「Requiem for a Dream」♪ 黒にブルーのストーン。3ルッツ+3トウは高さが出る。2アクセルも下りて振付に繋げる。得意のはずのループがパンク ぴんと伸びた姿勢のキャメルスピン、高々と足を上げたスパイラルから、迫力のあるステップへ。各姿勢をきっちり見せる回転の速いレイバックスピンで締めくくる。
終わって氷に両膝をついて、少し悔しそう。
樋口新葉 SP:67.03(7)
「Your Song」♪ パステルカラーの緑青紫。笑みを浮かべて位置につく。3アクセル、ちょっと足りない感じで開いてしまったが、3ルッツ+3トウ、後半の3フリップと揺るぎない。"ha~ah~"とボーカルが繰り返すところで、ステップのツイズルやターンを合わせていく。
フリップの踏切エッジで減点があった模様。(追記)アクセルが3回転のダウングレードではなく、2アクセルの表記。試みたとされないのは残念
坂本花織 SP:80.32(1)
「グラディエーター」♪ ブラウンとゴールド。ぐ~んと下りてから伸びていく2アクセル、3ルッツもスムーズ。3フリップ+3トウはセカンドの高さが光る。ステップの一歩の伸び方、曲が盛り上がっていくところでスピードを増していく。サイドウェイからヘアカッター、片手ビールマンの見事なスピン、曲の終わりとぴたりと合わせてフィニッシュ。
観客がすごく堪能しているのがわかる。ブノワ・リショーの振付ということで、応援してくれているのかな。実況アナの「貫禄」という表現がぴったりだった 得点には嬉しい悲鳴
アリサ・リウ(アメリカ) SP:71.91(5)
「ドン・キホーテ」より「ジプシー・ダンス」♪ ブラッドオレンジ。跳ねるように元気よく滑り出し、2アクセル、3フリップと決める。後半に3ルッツ+3トウをしっかり決めた。坂本花織の後では少し損したかな でもステップの躍動感は彼女ならでは。
ユ・ヨン(韓国) SP:72.08(4)
「Whirling Winds」♪ グレー。アクセルは2回転にして確実に。3ルッツ+3トウもきっちり、後半3フリップは着氷でぐーんと乗っていった。曲調が変わるところでレイバックスピン、表現につなげている。ステップも伸び伸びと、イーグルからイナバウアーでじっくり見せた。
ルナ・ヘンドリクス(ベルギー) SP:75.00(2)
「Caruso」♪ 赤にストーンでライン。大会少し前にケガがあったと聞いていて、太腿にテーピングが見える。しかし両手上げ3ルッツ+3トウ頑張り、2アクセルを落ち着いて決め、両手上げ3フリップを美しく下りる。
スピンのI字姿勢、キャメル姿勢の形、エッジと足首をホールドすることで複雑なシルエットになるビールマンスピン、さまざまな部分で魅力的に見せる。大人の表現力がこの人の強み
得点には2人のコーチ(1人は兄)と肩を組んで喜んだ
結果、坂本花織がただ1人80点越えでトップに立ち、2位ヘンドリクス、3位ベル、4位ユ・ヨン、5位アリサ・リウ、6位ショット、ここまでがフリー最終グループ。樋口新葉7位、河辺愛菜12位。