いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

新しい街でもぶどう記録;第416週

2022年11月05日 18時34分31秒 | 草花野菜

▲ 今週のみけちゃん
▼ 新しい街でもぶどう記録;第416週

■ 今週の武相境斜面

■ 今週のよその猫


川崎市麻生区

■ 今週の草木花実

■ 今週の京都旅行「ごっこ」

川崎市 麻生区 王禅寺

■ 今週の訳あり

上記みかんの画像は5kg分。2箱で、1,700円。

■ 今週の「札幌に無い地名」

■ 今週の長州産


魚屋路 山口県産 天然真ふぐ

食べ終わって気づいたのだが、おいらは、ふぐを口にするのが生まれて初めてだ。噛み応えがあり、ややl口に残る食感。ふぐというは専門店でしか食べられないと思っていた。

■ 今週返した本

『現代中国がわかる最強の45冊』、中川コージ

大学1年生用のチャイナ理解のためのブックガイドとのこと。45冊が紹介されているが、ほとんどがここ数年に出版された本。一番古いのが、岡田英弘、『世界史の誕生』の1999年(20世紀の本はこれだけ)、次に古いのが、同じく岡田の『この厄介な国、中国』の2001年。そして、3番目に古いのが趙競の『中華料理の文化史』の2013年。サイバー:デジタル:超限戦:個人情報管理:規律化といった最近チャイナの統治と対外施策について言及した本を紹介している。

今の20歳の「チャイナ像」(現在の二十歳くらいの若者にチャイナがどのうように見えているのか、どうのようにチャイナを理解しているのか、その脳内でのイメージ)を、おいらは、想像もつかない。なので、このブックガイドで紹介されている本を読めば、若い人がつくるであろう「チャイナ像」をおいらの脳内にもイメージできるのだろうか?できない気もする。なぜなら、すでにおいらの脳内にはおいらの「チャイナ像」がいるからだ。今から思えば、最後にチャイナに行ったのは、上海が2012年北京が2013年。習近平時代の本格的状況は見聞していない。

中川コージさんは「五権分立一統制仮説」によりチャイナの現状を把握する立場(『巨大中国を動かす紅い方程式』この本は持っている)。「五権分立一統制仮説」とは、チャイナ共産党が五権(①立法行政②司法③軍④メディア⑤紀律監察)を統制するという統治モデル。チャイナの現状を、過去からのいきさつで生成したものという歴史学的認識ではなく、現在の権力構造を認識しようとするもの、とおいらは理解した。したがって、チャイナの歴史や人物抗争史とは違う。例えば、我らが遠藤誉先生のモデル/物語、すなわち、現在の習近平の動機と行動は父親・習仲勲が鄧小平に失脚させられたことへの「復讐」として、開放改革路線の江沢民、胡錦濤一派を排除しているのだと。

一方、中川コージさんは「五権分立一統制仮説」では、開放改革路線と2000年代の高度経済成長、つまり江沢民、胡錦濤時代の政治腐敗に対処するため、2012年に党総書記となった習近平は、五権分立の中の司法と紀律監察の組織を強化し、政治腐敗の除去を進めたのだと。端的に習近平ー王岐山路線だ。歴史と構造:思いついたのだが、習近平ー王岐山と相似形として毛沢東ー康生があるのではないか。文化大革命における「習近平ー王岐山」。つまり、主席の思想実現のための闘争としての敵勢力の紀律監察

さて、上記、『現代中国がわかる最強の45冊』で紹介された本のほとんどは最近の本であることを指摘した。そして、案外「古い」のが『三体』だ。邦訳は2019年刊行だが、チャイナでは2008年。つまりは、胡錦濤時代、習近平時代以前となる。果して、2012年から始まった習時代も10年(ひと昔)が経ち、さらに続く。こういう文化事情はどうなっていくのだろうか?

■ 今週の「展覧会の絵(画像)」、あるいは、占領下の星条旗と並ぶ日の丸

アメリカ博覧会。1950年開催。知らなかった。

アメリカ博覧会(アメリカはくらんかい)は、1950年3月18日から6月11日まで兵庫県西宮市の阪急西宮球場周辺で開催された地方博覧会である。 

会期:1950年3月18日 - 6月11日 (86日間)
開催地:兵庫県西宮市阪急西宮球場とその南側
主催:朝日新聞社
協賛 連合軍総司令部  (wikipedia

借りてきた本で知った。森正人、『豊かさ幻想 戦後日本が目指したもの』


持ってる本と借りた本

 アメリカ博覧会は、アメリカ合衆国の素晴らしさ、偉大さを大々的にイベントとして示した。より強く踏み込んで言うならば、これは冷戦下における西側陣営の社会の優越性を喧伝するプロパガンダである

なお、開催は占領下であり、開催中の6月に朝鮮戦争が勃発したことになる。

博覧では展示物としてジオラマ、パノラマが用いられ、ホワイト・ハウスが会場に建てられた。その中に独立宣言のジオラマというのもあって、ワシントン像があった;

 ホワイト・ハウス館内ではワシントン大統領が独立宣言書を作成する様子を伝えるジオラマが置かれた。台上の胸像には「善人中の最も偉大な人、偉人中の最も善き人」という文字を電光で浮かび出させる。電光もまた人びとの視覚を刺激するために用いられてきた。

さらには、会場には、アメリカを「旅する」ことができた。アメリカ各所の名所が再現された。その中のラシュモア山。

このように敗戦直後の占領下では、敗残民は戦勝国の豊かさを憧憬し、ありがったがったのだ。その気持ちはよくわかる。かつて、愚記事に書いた;

敗戦後の日本人の少なからずが、アメリカ人のように暮らしたいと願い、実現させたのが高度成長を経た戦後日本なのだろう。日本人をして、「アメリカ人のように暮らしたいと願」わせしめたのはこういうイメージを見せつけられたからであるに違いない。 (米国的生き方 [American Way of Life] としての児童公園、あるいは、パクリ元の判明

アメリカを当時の日本人がありがったがったのは、「はらぺこジャップ」だったからだ。でも、それだけではないと注意しなければいけないのは、上記のように、ジョージ・ワシントンを「善人中の最も偉大な人、偉人中の最も善き人」といっていることである。当時の日本人@はらぺこ(お腹も、「精神も」)は、何ら違和感なく受け入れたのだろう。悲しい話だ。このアメリカ博覧会の会場は神戸であり、関西地方だ。この地方だって、大阪、神戸など多くの都市が無差別空襲を受けた。これはジェノサイドである。さらには、そもそも、ジョージ・ワシントンは奴隷主であり、アメリカ人たちは先住民たちを虐殺、迫害して土地を奪った侵略者である。つまりは、「人道への罪」の権化ということだ。そういうアメリカに東京裁判で「人道への罪」と断罪されたのだ、日本は。

でも、この博覧会の当時、そんなことを指摘する人はいなかったのだ。主催は、あの朝日新聞である。朝日新聞といえば、時流のおためごかし的大義を唱えては、商売してきたやつらだ。戦争中は米英撃滅国民大会をやっていたのに、占領下では米国のプロパガンダ展覧会を主宰。わかりすぎる。

その朝日新聞 仰ぎ見た まぶしかった

同じアメリカの大統領が今度は雄々しく眼前に並んで、みんなが仰ぎ見ている。

 博覧会のために歌もつくられた。その一節。

 アメリカから 着いたついた/愛のほほえみが/夢よ あこがれよ/アメリカ博覧会

 会場に入るや、うわあすげえと角は子供心に感嘆した。

 ホワイトハウスをかたどった展示館、アメリカをぐるりとめぐる野外大パノラマ。博覧会はアメリカの成り立ちから政治、経済、文化、すべてを知らしめようとしていた。自由の女神があればナイアガラの滝もある。長蛇の列に並び、角は生まれて初めてテレビなるものを見た。劇場ではサーカスまでやっている。

 すごい国だなあ、いつか行ってみたい――。

 アメリカはまぶしかった。 

▼ 上記アメリカ様に憧れた先人の御尽力で「腹が一杯になって暇になった外国人」となったおいらに見えるのは下記状況だ;


https://twitter.com/timand2037/status/1279912127252140032

左から順に、ジョージ ワシントン、トーマス ジェファーソン、セオドア ルーズベルト、エイブラハム リンカーン。

ジョージ ワシントン:奴隷の歯から作った入れ歯
トーマス ジェファーソン:奴隷児童を強姦
セオドア ルーズベルト:死んだインディアンだけが良いインディアン
エイブラハム リンカーン:ダコタのインディアン38人絞首刑

■ 今週の「アムウェイ」

 

もぎたてシャキシャキ青森りんごのアップルパイ 国産りんごのアップルパイ

業務停止となった「アムウェイ」(google)とは、Ameraican Wayの略なのだと、今週知った。なお、業務停止となった会社は「日本アムウェイ」というのだそうだ。日本アメリカ流。偽毛唐ってことか(???)。

さて、アップルパイ。久しぶりに神戸屋のアップルパイを食べた。コロナ発生以来初めてか?

アップルパイとは、そもそもはヨーロッパで出現したのだろうが、20世紀では、アメリカの「象徴」(google)とのこと。 

なお、この神戸屋の2種は共に、カスタードクリームが入っていた。「アムウェイ」の観点からみて、邪道かもしれない。

■ 今週の購書

上4冊が100円。