いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

西尾センセの「現実」感覚、あるいは全滅した松島・ルメイキッズ

2011年05月24日 21時35分07秒 | 日本事情
原発村の狸さん斑目春樹氏と学者侍の小出裕章氏


今では、みんなが知っているこの映像。

西尾幹二センセは、これを見て、言っている;

原子力安全・保安院長に斑目という人物がいる。You Tubeで彼の発言を聞いて、その余りにあけすけな卑劣さに、私は腰を抜かさんばかりに驚き、にわかに信じられなかった。彼は廃棄物の最後の捨て場を引き受けてくれる自治体はあるのかという質問に答えて、「お金ですよ。最後はお金です。ダメといわれたら二倍にすればよい。それでもダメなら、結局はお金ですから、五倍にして、否という人はひとりもいません。」 「脱原発こそ国家永続の道」について

「その余りにあけすけな卑劣さ」と感じているそうだ。見た多くの人たちもそう感じているのだろう。でも、おいらは、斑目春樹さんは、穿っている、と思った。この斑目映像は「芸術作品」である。どういう意味で「芸術作品」であるかというと、社会の現実を穿っていること、それは対象物である社会、あるいは自然ばかりでなく、表現者自身をも表現している。

おいらのこの「芸術作品」認定の評価基準で、かつて選定された代表作は、愚記事;地球で一番豊かな難民キャンプ にある。一方、東電社員によるこれもいい作品だ;愚記事;不幸のブログのサンドウイッテマン、そして、芸術は馬鹿発だ! (サンドウイッテマンが東電社員じゃないので、気をつけてね)。



それにしても斑目春樹さんの技術観は現実を穿っている。別に、技術というのは"科学"的知見が成熟してから推進されるものではない。いけいけドンドンである。iPS細胞だって、その根本的メカニズムは不明だが、みんなでいじくりまわしている。というか、いじくりまわすことでしか、その根本的メカニズムは明らかにできない。だから、iPS細胞なのに、免疫拒絶反応起なんか確認されちゃって、当事者たちはみんな、Wao!、とがっかりしたり、あるいは、むしろ重大なparadoxの発見なのだとうれしがったりしている。

いけいけドンドンである、と言ったが、ドンドンと世のため人のためになる技術が創出されているわけでもない。ドンドンと税金が浪費され、研究者の道楽がドンドンと続いているだけである(⇒愚記事;ばか学・愚術 大国日本;現実(うつつ)を抜かしてきた果てに)。

西尾センセもおしゃっている;
ロボット大国のはずの日本製ロボットは役に立たず、アメリカの戦場用ロボットが初めて実用に耐えたことをどう考えるべきなのか。保守系言論人は、ここに着目すべきなのである。日本の技術は世界一だから一回くらいの事故でオタオタするな、などと空威張りするのではなく、世界一の技術がなぜ敗退したのか、そこから考えるべきである。

関連愚記事⇒;①正力松太郎の野望の頓挫; まぬけな後継者が土人  ②凋落の現実の前で

▼そして、お金。原発の一番悲惨なことは、ガイキチなおいらが思うに、放射能撒き散らすことばかりでなく、原発乞食 (google)、を大量発生させたことである。

本当に原発が社会に必要であるという信念があるなら、つまりは、原発推進派の方々の思想を持つならば、「補償」なぞいらないはずだ (事故以前において)交付金なぞいらないはずだ。

ガイキチなおいらは原発交付金を受けて「ぬくぬく」と暮らしてきた人々が埼玉だかどこかに避難した報道を見て、「ふるさと追われた売郷奴」と脊髄が発語した。つくづく、バチあたりな野郎だと思う。原発の電気使ってネット遊びさすてるのに。

さて、現実感覚旺盛な西尾センセは、ふりこがふれて、我らが万年"助手"アイドル・小出センセにまで思いがはせる;

例えば教授ポストを捨てて生涯を危険の警告に生きた小出氏などは、話し方にもパトスがあり、人生に謙虚で真実味があり、原子力安全・保安院長のあの人格のお粗末ぶりとは違って、説得力にも雲泥の差があるともいえるだろう。

そうなのだ、西尾センセは、やはり、この斑目春樹氏と小出裕章氏を比較・参照した YouTubeをご覧あそばしたに違いない。

ところで、その小出センセの御尊敬申し上げる歴史上のずんぶつこそ、田中正造、らすい。「亡国に至るを知らざればこれ即ち亡国の儀につき質問書」 を出したずんぶつだ。

西尾センセは、報告している;

名だたる保守系知識人、名誉教授や有名な論客がたまたま一堂に会したシンポジウムがあったそうで、四月の末か五月の初めらしいが、「原発は必要だ、一度ぐらいの失敗でオタオタしてはいけない」の大合唱になり、会場で聴いていた人から私に連絡があった。「先生、僕は保守派が嫌いになりました。まるっきり反省がないんです。有名なK先生が、国鉄に事故ひとつない日本の技術をもってすれば、原発の事故なんて今後起こらない!事故が現に起こっているのにそう言うんですよ。」

真正ほすだなんだ、かんだって言っている、ホントは仮性包茎の「なんちって保守」のみなさま!、すこすは、亡国さ、考えるんだな。おまいら、だよ。



そして、全滅した松島・ルメイキッズ

西尾センセは、さらにご主張されている;

福島第一原発の事故の現場について誰も言っていないことは、核戦争の最前線に近いということである。ロボット大国のはずの日本製ロボットは役に立たず、アメリカの戦場用ロボットが初めて実用に耐えたことをどう考えるべきなのか。保守系言論人は、ここに着目すべきなのである。日本の技術は世界一だから一回くらいの事故でオタオタするな、などと空威張りするのではなく、世界一の技術がなぜ敗退したのか、そこから考えるべきである。武器輸出ひとつできない「平和病」の状態で、原発を世界に売る産業政策を口にするのはそもそも間違っていたのではないのか。


でも、ロボットばかりではない、「平和病」の状態は航空自衛隊さま、がそうなのだ。

全滅した松島・ルメイキッズ! F2支援戦闘機など全滅…空自松島基地#1

津波は地震の後、30分から1時間後にあった。地震のあと、何さすてたんだべ? 

航空自衛隊さま。

原発とならんで危機をもって語られるべき事柄なのに、原発事故に隠れている。

さらに、西尾センセ、おっしゃっておられる;

事故直後から私は「脱原発」を唱え始めたと書いたが、私を取り巻く言論空間は必ずしも私と同じではなかったし、今も同じではない。あるいは無言と沈黙がつづいている。産経新聞は原発支持であり、『文藝春秋』と『正論』は態度を示さないし、『WiLL』6月号も雑誌として「脱原発」の声は上げていなかった。代りに『世界』がよく売れ、増刷に増刷を重ねていると聞く。

 事故以前にすでにあったイデオロギーの対立が事故以後に引きつづき持ち越されていることは明らかだが、資源エネルギー問題などをイデオロギーに捉えられて考えるべきではない。できるだけ感情的にならずに合理的に、クールに考察を進める必要がある。人は体験から学ぶべきものである。これほどの大事故が起こった以上、心が震えない人はおかしい。今までのいきさつに囚われていてよいかどうか、原発について漠然と抱いていた固定観念をいったん白紙に戻す謙虚さが求められている。


で、『WiLL』では、"ルメイの息子たち"(参照、愚記事;夷(えびす)を焼く弾(たま);焼夷弾 )の番頭さんが御活躍。「史上最低の文民統制」!とか息巻いている。でも、「文民統制」前に、壊滅してんじゃん。大丈夫か?「」衛隊。みずからを大切に。

 

でも、"ルメイの息子たち"は、幸せだ。なぜなら、とうちゃんが救いにきてくれたからだ。津波に占領された航空自衛隊松島基地を奪還した、アメリカ特殊作戦航空隊

パンパン国家・ぬっぽんでよがった!ありがとう!とうちゃん! おいらどもは、ずっと、12歳でいるよ! だから、もう原発なんて大人のお遊びには手を出したりしないよ。絶対だよ、とうちゃん。約束だ!


#1
F2支援戦闘機など全滅…空自松島基地

特集 巨大地震
津波で押し流されたT4練習機

 航空自衛隊松島基地は津波で、大きな被害を受けた。

 滑走路など基地全体が水没したほか、基地内にあった航空機も全滅するなど、壊滅的な被害を受けた。滑走路は離着陸できるようになり、16日には救援物資の空路での輸送も始まったが、完全な復旧の見通しはたっていない。

 海岸から1・5キロほどに位置する同基地には11日、津波が約2メートルの高さまで押し寄せ、建物の1階が水につかった。約900人の隊員は全員避難して無事だったが、基地内にあったF2支援戦闘機など固定翼機24機と、UH60J輸送ヘリ4機の計28機すべてが津波に流されたり、水につかったりして使用不能になった。

 曲技飛行も行う「ブルーインパルス」は、計7機を保有していたが、うち6機は11日にあった九州新幹線の全線開通で展示飛行を行うため、事前に芦屋基地に移動していて難を逃れた。

 また2本ある滑走路も一部が土砂や流木で埋まり、一時使用不能に。滑走路が内部の砂などの透き間に水が入っているとみられることから、水が着陸の震動によって液状化現象を起こす恐れもあるという。

 隊員らは土砂を取り除くなどの復旧作業を行い、15日には2本の滑走路が離着陸できる状態まで回復した。16日、隊員らは滑走路に残った土砂を重機で取り除いたり、津波で流されたT4練習機にブルーシートをかけたりしていた。隊員の1人は「復旧の見通しはまったくたっていない」と途方にくれていた。
(2011年3月17日13時57分 読売新聞)









最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。