脱官僚とか言って民主党を持ち上げるのは、そろそろ止めにしないと、日本は滅びてしまいかねないよ。マスコミの官僚批判は天に唾することと大差はないよ。官僚を否定することは、東大などの有名大学を卒業したマスコミ従事者を否定することでもあるんだから。それよりも、キャリア官僚に、ノブレス・オブリッジがあるかどうかが問題なんだよね。小室直樹は、それを「優者の責任」と定義しているが、その通りだよ。特権を有するからこそ、責任が伴うと言うことだよね。日本における武士というのは、そういった存在であったんだと思うよ。今回の官僚批判は、ノブレス・オブリッジを持ったエリートまでも抹殺しようとしているんであって、見当違いも甚だしいよ。小室が「貴族階級におけるノブレス・オブリッジの存否、これこそ、その社会が存続しうるかどうかの重大な条件である、といっても過言ではない」(『ソビエト帝国の崩壊』)と書いているように、エリートは正当に評価されるべきであって、そうでなければ責務を一身に背負う人間はいなくなってしまうよ。