草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

安全保障を無視すれば「いくじのない一国民」が消え失せるだけ!

2015年06月12日 | 安全保障

安保関連法案をめぐる動きは、日本の危機がどれだけ深刻かを教えてくれる。中共の軍事的な脅威には目を向けずに、いつもの通りの神学論争にうつつを抜かしている。自民党が参考人に選んだ委員が憲法違反を口にするにいたっては、言葉を失ってしまう。右であれ、左であれ、国の安全をどうするかは最重要事項でなくてはならない。その責任を果たさない国家がどうなるかは、言わずと明らかである。安倍政権は現行の憲法内で最善の努力をしようとしている。日本を防衛してくれる米軍艦船が攻撃されれば、自衛隊が反撃するというのは、同盟国としてあたりまえだ。欠陥のある憲法を持ち出して批判するのは、本末転倒である。喜んでいるのは中共である。ここで日本が軌道修正をしなければ、第一線で国防の任にあたっている自衛隊員の士気は低下するだろう。アメリカも日本を信頼しなくなるだろう。カール・シュミットは「本質的に政治的な単位としての国家には、交戦権がある」(『政治的なものの概念』田中浩、原田武雄訳」)と書いている。にもかかわらず、日本は国家たりうることを拒否してきた。それを続けるならどうなるか、シュミットは明確に言い切っている。「一国民が、政治的なものの領域に踏みとどまる力ないし意志をうしなうことによって、政治的なものが、この世から消え失せるわけではない。ただ、いくじのない一国民が消え失せるだけにすぎないのである」。今こそその言葉を噛みしめるべきだろう。

 

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