事務総長の有本香氏が、百田尚樹代表と言い合いをして、電話を切った後に「この人は障害があるんだと思う。発達障害なんだと思う」と語ったという。百田氏自身が自分は発達障害であるかのような言い方をしており、そのこと自体は問題があるわけではない。
しかし、国政政党の代表である百田氏が、だからといって何を口にしてもいいわけではない。これまでの暴言の数々は枚挙にいとまがない。それを正当化することはできないのである。その病気と闘っている人もいるわけで、誤解を招くことになりはしないかと案じてしまう。
百田氏の最新刊は『狂った世界』である。題名からして読む気にならないが、政党をつくって、国家、国民のために働こうという気概が感じられない。
本が売れなくなって久しい。大手出版社がベストセラーを狙って、際物を出す傾向が強まっている、悪貨が良貨を駆逐するのである。保守を名乗るのであれば、やはり古典を読むべきだろう。そんな私でも、百田、有本両氏の『日本国紀』を買っており、あまり大口を叩く立場ではないが。