韓国が共産化することは、かつての日本にとっては悪夢であった。だからこそ、日本は韓国への援助を惜しまなかったのである。しかし、共産化せずとも韓国は、もはや反日国家であり、北朝鮮以上に日本を敵視している。南北朝鮮が統一されなくても、反日ということでは、南北は足並みをそろえているのである。倉前盛道は1980年に出版された『新悪の論理』において、北朝鮮からの侵略に対して「韓国を防衛せよ」と主張していた。その当時はそれが日本人のコンセンサスであったのだ。しかし、いつの間にやら韓国が変わってしまった。中共とべったりになり、日本やアメリカと距離をとっている。韓国を防衛するために、あえて日本人が血を流す選択肢はなくなった。韓国は防波堤にはならず、もはや同盟国とも呼べない。危惧されるのは、南北朝鮮の背後に中共やロシアの影がチラ付くことだ。中共は手負いの熊状態である。韓国や北朝鮮を利用しかねない。ロシアのプーチン大統領も何を考えているか、まったく見当がつかない。韓国が反日国家となった段階で、日本は侵略に対して、水際で撃退するしかなくなったのである。アメリカも韓国に軍隊を駐留させるメリットがなくなってきている。日本の安全保障環境が悪化したのは、一にも二にも韓国の変質があった。独裁国家の中共の言いなりになったり、ロシアの片棒を担ぎかねない国家が隣りに存在する限り、安閑としてはいられないのである。平和安全関連法案は、あくまでも集団的自衛権行使の一部容認でしかないが、それでも何もしないよりはましなのである。
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