左右を問わず不甲斐なき日本人があまりにも多過ぎる。テレビのコメンテーターである室井佑月は、中共が攻めてきた場合には「『そういう野蛮なことはやめてください』と毅然としていうべき」とコメントした。話し合いのできる相手であれば、ウイグルやチベットの悲劇もなく、香港だって一国二制度が維持されたはずだ。いい加減なことを口にして、恥ずかしくないのだろうか▼憲法9条を擁護すると公言していた吉本隆明ですら、そんなへなちょこではなかった。「僕は、ただ逃げる平和主義とは違います。目の前でやられても黙ってみているなんてことはしない。人倫に反すると思ったら、同じように思っているやつと密かに語らって戦う。自衛隊がどうであろうと、そうなったら関係ない。僕はそうなりますよ」(『僕なら言うぞ!』)。左翼だってそこまでの覚悟が求められるのだ。ヘラヘラして解決する問題ではないのである▼保守派にもいい加減な物言いをする人がいる。宮家邦彦や和田政宗の発言にはガッカリした。香港の民主化勢力が過激になることを批判し、法律にのっとった行動を呼びかけているからだ。自由を奪われようとしているのに、仲間が次々と逮捕されているのに、法律を守れというのである。武器を持つか持たないか以前に、戦う気概があるかないかなのである。今の日本人はそこまで平和ボケだから、特定国家に付け込まれてしまうのである。
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