草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

トランプの安易な妥協は全体主義国家中共を利するだけだ!

2019年12月15日 | 国際問題

アメリカがどこまでやるかは最初から疑問であった。予想した通りでトランプは中共を徹底的に追い詰めることはしなかった。アメリカと中共は去る13日、貿易協議で「第一段階の合意に達した」と発表した。これによってアメリカは対中制裁関税の新規発動を取りやめたばかりか、発動済みの関税も一部緩和することになった▼どうして中途半端な妥協をトランプがしたかは分からないが、産経新聞が15日付の「主張」で述べているように、中共にとっては最悪の事態を避けることができた。「覇権を支える製造強国となるためにも、国営企業中心に産業を手厚く保護する路線の転換は認められない、そこに脇に置いて一部制裁を緩和できたからだ」というのは、的を射た論評である▼今回のことをきっかけにして、アメリカと中共が和解の方向に向かうとは思われないが、ここにきてトランプが弱腰になったのは、アメリアの産業界の意向を無視できなかったからだろう。今アジアが問われているのは、全体主義にどう対抗するかなのである。ウイグルやチベットばかりではなく、今香港で起きていることは、それに抵抗する人々の叫びである。台湾の総統選挙がどうなるかも、日本人の私たちには他人事ではない▼日本は欧米と同じような価値観を持っている。だからこそ、アメリカとの同盟関係を維持しているのだ。自由アジアを守り抜くためにも、全体主義の中共を甘く見てはならないのである。

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全体主義に抗する労働者の党に脱皮できなかった国民民主!

2019年12月15日 | 政局

国民民主党は立憲民主党や社会民主党と合流することになった。玉木雄一郎は、独自の旗を掲げるよりも、そっちの方が選挙には得策と飛び付いたのである▼ヤスパースは『根源的に問う』(武藤光朗、赤羽竜夫訳)のなかで「すくなくともアングロサクソンにあっては、自由の何たるかを、労働者の方が資本家自身よりもじっとよく知っていると思います」と書いた▼資本家たちはその当時のソ連指導者であったフルシチョフと商売しようと必死だったのに対して、労働者は覚めた目で見ていたというのだ。ヤスパースはソ連に反抗した東独やハンガリーの労働者のことが念頭にあったからであり、「労働者たちは、労働者の政府と称するものが労働者を弾圧することに気づいています」と断言したのである▼目先の金儲けとして、経団連などが中共に媚びを売っている。それに引きずられているのが安倍内閣である。習近平を国賓として4月の日本に招待するなどということは、絶対に阻止しなくてはならない。全体主義が何であるかを熟知しているのは、今の日本の労働者も一緒なのである。国民民主党を支持しているのは、旧民社党の母体であった同盟系の労働組合である。国際自由労連に加盟し、共産党系の労働組合とは激しく闘ってきた過去がある。期待を裏切った玉木のヘタレぶりには、ガッカリを通り越して、怒りすら覚えてならない。

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