岸田首相がLGBT法に無関係なわけはなく、これから正面突破しようというのだから、それなりに勝算はあるのだろう。マスコミや野党も協力してくれるし、断固反対を貫くのは「岩盤保守」だけである。うるさそうな連中には話を付けてあるから、せいぜい名も無いネット民が騒ぐ程度だろう。そう甘く見ているのではないか。
ユーチューブのインフルエンサーとはいっても、ネット民にとっては、一つの情報を得る手段でしかなく、思想的リーダーであるわけがない。今日の岸田自民党の騙し討ちにしても、ネット民は織り込み済みなのである。「吊るし」で廃案になると考えたのはほんの一部である。
だからこそ、ここ数日、そうしたインフルエンサーに対しても厳しい批判が加えられたのだ。官邸サイドは、ネット民を統率できるインフルエンサーがいると勘違いしたのだろうが、そんな人物はどこにもおらず、ネットの世界は無名の者たちの静かなる連帯によって成り立っているのだ。
名も無き群衆の怒りがどこに向かうかは見当が付かない。しかし、岸田自民党が追い詰められることだけは、自信をもって断言できる。取り返しがつかないことをしでかした責任からは、もはや逃げることはできないからである。