草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

保守政治家の鏡は平民宰相原敬だ

2023年09月14日 | 国会
 僕は東北会津の人間だからだろうか。愚直な政治家が好きだ。口舌の徒や清廉潔白を口にする人間は信用できない。時には政治家は悪魔とも手を結ばなければならず、政治に金は付きものだからだ。
 原敬は「政治は力なり」が持論であった。利権に手を染めたかも知れないが、住む家や生活は質素であった。同志のために金を惜しむことがなかった。金銭に対して恬淡(てんたん)であったことはあまりにも有名である。
 大野伴睦などは何度も金をもらいに行ったが、快くくれたというので、すっかり原敬信者になってしまったということを『伴睦放談』で述べている。原は19歳の少年ため刺されて殺されたが、井戸塀政治家の典型であった。日本全国に鉄道が敷かれたのは、政友会の三代目総裁の彼の功績が大きいのである。
 現在の保守政治家にそんな人間はいるだろうか。金で苦労をしたことがない二世、三世政治家や、エリートの官僚出身の政治家には真似ができない芸当である。大物政治家というのは、どれだけ人の面倒をみられるかどうかだ。きれいごとでは政治の世界は通用しないのである。
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喋り過ぎも言葉が少ないのも政治家にはふさわしくはない!

2023年09月14日 | 政局
 政治に過大な期待をするつもりはないが、危機を目前に迫っているので、言うことは言わなくてはならない。人事の岸田による内閣改造は、予想した通りのレベルにとどまった。外務や防衛は適任で、高市さんの再任は納得っきるが、それ以外は女性が増えたことが特筆されるだけである。
 もはや岸田首相の口からは憲法のことなど話題にされることもなく、危機感は皆無である。これで台湾有事にでもなれば、目も当てられなくなるだろう。経済政策でも財務省の言いなりでは期待できそうもない。
 岸田内閣が不甲斐ないばかりか、野党の方もだらしない。立憲や共産、社民、れいわは時代遅れだし、政策的にまともな国民はまだまだ力がない。百田氏らの日本保守党も理念がはっきりしていない。
 それにしても、政治を扱っているユーチューブを覗くと、世の中にはおしゃべりが人間が多いのにはビックリする。プルタルコスは「沈黙不能症」という病気について「こういう連中は耳が聞こえない病気にははっているが、それは自分で勝手にそうなったのであり、思うに、人間位はしたが一枚しかないのに耳が二つもある、と言って苦情を述べるのもこういう連中である」(『饒舌について他五篇』柳沼重剛)と書いている。
 その一方で、岸田首相のように、自分の言葉を口にしない人間もいる。どっともどっちであり、人間は中庸が重んじられるのである。それは政治に世界にもあてまるのではないだろうか。
 
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