草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

プロパガンダたれ流すマス・メディアと民主主義の危機!

2019年08月12日 | マスコミ評

日本の民主主義の根本が揺らいでいるのは、マス・メディアが信頼を失ってしまったからだ。NHKや朝日新聞、さらには共同通信社の責任は重大だ▼佐伯啓思は『現代民主主義の病理[戦後日本をどう見るか]』において、W・リップマンについて言及し、「彼はジャーナリズムが関与する『世論』こそがデモクラシーの決定的ファクターだと考えた」と指摘するとともに、「比較的見通しのよい討論によるデモクラシーと、複雑怪奇な社会を媒介するものはマス・メディアにほかならないからであり、こうして提供される討論の結果(あるいは討論しないことの結果)が『世論』にほかならないのだからである」と論評したのだった▼私たち庶民が政治的な問題について語るためには、それなりの知識と、様々な見方があることを知らなければならない。そうした情報をもたらしてくれるのが、マス・メディアやジャーナリスト知識人の本来の役割なのである。しかし、それはあくまでも理想であり、現実はほど遠い。だからこそ佐伯は民主主義の危機を叫ぶのである。今の日本の新聞やテレビは一方的な政治的主張のプロパガンダと化しており、佐伯は「イエスかノーか、悪いのは誰か」と決めつける報道姿勢を批判したのだ▼マス・メディアの暴走に水を差すのがネットだというのは、あまりにも皮肉である。歴史や伝統を踏まえて、名も無き庶民が培ってきたコモンセンスが、かろうじて民主主義を支えているのである。

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