いよいよ国会も終盤を迎えつつあるが、岸田首相が解散総選挙に打って出る可能性が強まっている。公明党などもそれを認めざるを得ないようで、山口代表は、自公両党での選挙準備を進めるとしている。この機会を逃せば、伝家の宝刀を抜くことは難しくなるとみられ、ほぼ確実視されてきている。
来年1月の台湾の総統選挙の行方次第では、中国の台湾侵攻が早まることも考えられ、そのときに総選挙などやってはいられないからだ。株も上がっているし、まだどうなるかは確定はしていないが、LGBT法案を成立させなければ、岩盤保守の離反も多くはないとみているのだろう。
もし総選挙に打って出るのならば、自公政権は「憲法改正」メインのテーマにし、それでもって国民の審判を仰ぐべきだろう。公明党に気兼ねしてそれができなければ、岩盤保守の多くは自民党には投票しないで、国民民主党や維新の会、さらには参政党に流れるのではないだろうか。
岸田首相は、安倍政治の延長で得をしてきた。そうであるのなら、その遺志を継いで、戦後レジームからの脱却を目指すべきだ。その勇気があるかどうかなのである。
LBGT法案については、大方の自民党国会議員は反対に回り始めていると思う。ここまで深刻なこととは思っていなくても、岩盤保守の批判の声が核国会議員の事務所には届いているはずで、その意向を無視することはできなくなっているからだ。
憲法改正をするための解散になるかどうか、それを私たちは見極めるべきだろう。裏切られた場合には投票行動で示せばいい。永田町は解散風が吹き国会が緊迫してきており、今後の成り行きに注目していくしかないのである。