中村菊男は「政治家を過信するな」(『政治家の群像』)と警告していた。中村は「終戦以来日本の学界やジャーナリズムの一般的傾向として、日本のことを蔑視し、なかんずく政治家を悪く言うことが進歩的であり、正当であるといった風潮がある」ことを批判した。その多くは感情的に反発している場合が多いからである。
なぜそうなるかについて、中村は『政治家の群像において』①政治への期待が大き過ぎる②国民のなかに判官びいきというか、悲劇の主人公に同情する心理状態がある③学界やジャーナリズム特有の正義観④日本では同期と意図が高く評価され、あげた効果や、与えた結果の分析をしない⑤貧乏が売りものにされているーといった点を指摘している。
これに対しての処方箋として、中村を①政党の批判は政策を中心にすべきである②政治家の評価はその人の挙げた業績をもってすべきである③個人面では政治家の負担を減らすことが大切である④政党の権威を高め親しみやすくするーといった提案をしている。
昭和35年に出た本の中で、中村が分析し問題提起をしたにもかかわらず、日本の政治は変わっていないが、政策以前に、会合に顔を出してくれたとか、辻立を何回やったかが選挙に影響するようでは、立派な政治家など育つわけがない。マスコミがうるさく騒ぎ立てるのを横目で見ながら、政策を吟味する力を育てなくてはならないのであり、一番の問題は私たち有権者なのである。
なぜそうなるかについて、中村は『政治家の群像において』①政治への期待が大き過ぎる②国民のなかに判官びいきというか、悲劇の主人公に同情する心理状態がある③学界やジャーナリズム特有の正義観④日本では同期と意図が高く評価され、あげた効果や、与えた結果の分析をしない⑤貧乏が売りものにされているーといった点を指摘している。
これに対しての処方箋として、中村を①政党の批判は政策を中心にすべきである②政治家の評価はその人の挙げた業績をもってすべきである③個人面では政治家の負担を減らすことが大切である④政党の権威を高め親しみやすくするーといった提案をしている。
昭和35年に出た本の中で、中村が分析し問題提起をしたにもかかわらず、日本の政治は変わっていないが、政策以前に、会合に顔を出してくれたとか、辻立を何回やったかが選挙に影響するようでは、立派な政治家など育つわけがない。マスコミがうるさく騒ぎ立てるのを横目で見ながら、政策を吟味する力を育てなくてはならないのであり、一番の問題は私たち有権者なのである。