草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

日本人の根本の倫理観は義を重んじることだ

2025年01月14日 | 思想家
 日本人を根本において支えるものは何であろうか。ルース・ベネディクトは「日本の文化を恥の文化」と位置づけ、「恥は他人の批評に対する反応である」(『菊と刀』)と述べた。
 しかし、それだけでないと言い切ったのは、三島由紀夫の盟友であった村松剛であった。村松は「恥という理念は、単に『他人の批評に対する反応』ではない。それは中核の部分では、世間の眼を突き破ってまさに天まで達している」(『死と現代』)と書いたのである。
 武士が登場した段階では、当初は恩賞が目的であったが、死ねば遺族が優遇されたからである。しかし、それが実利主義から離れて行動の美学が生まれてきた、というのが村松の主張であった。それが義の理念であり、日本人の「天地に俯仰(ふぎょう)して恥じないように進退せよ、ということ」(同)になぅたのである。
 それを考えると、石波茂や日本保守党の嘘について、もっと私たちは怒るべきだろう。権力の維持に汲々とするとか、金儲けを最優先するという政治は、あまりにも浅ましいからである。

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