今日も採血後の診察。最寄り駅では電車の遅れもなく順調に乗換駅まで行ったのだが、乗換駅で電車が遅延。10分以上遅れており、1台前の電車に乗れたが、ものすごい混雑で本も読めず、病院に辿り着いた時にはそれだけでぐったり疲れてしまった。
採血は珍しく待ち人数が一桁。受付後10分ほどで終了した。今日は腫瘍マーカーの検査もあるので3本採取。内科受付後1時間半ほど待って中待合へ入る。さらに15分してようやく診察室へ入れた。
「指のこわばりがずいぶん無くなり、お腹の調子も自力で元通りになりました。痛みも殆ど気にならないですが、昨日、再設置したポートの傷口のかさぶたがとれて、少しチリチリと痛みます。」とご報告。
残念ながら、今日も白血球が3,000、好中球は28%でナベルビンは中止。先週より若干増えてはいるがやはり1,000に満たない。ちょっとがっかりしたが「でもマーカーは下がっていますよ」と先生がパソコンの画面を見せてくださった。
前回の採血日である9月1日から1ヵ月半でナベルビンは当初予定の半分の2回投与しただけだが、マーカーは前月比で2割5分の減少。まだ正常上限値は超えているが、スケジュールどおりに投与が出来れば効果が期待できそうだ。先生も「やはりナベルビンとハーセプチンは相性がいいんですね。」と。「今日も出来れば8割量のナベルビンを投与したかったが、中止にしました。やはり規定量投与すると、白血球が復活するのに3週間かかるということがわかった。来週には白血球が復活するだろうから、次回からは8割投与にしていく。そうすればおそらくスケジュールどおりに出来るでしょう。」とのこと。本来なら2週連続投与、3週目休薬のところだが、これまで1週投与、2,3週目休薬が2回続いている。それでもこれだけの効果が出たということなので、素直に嬉しい。今日はハーセプチンとゾメタ、ということで処置室へ移動。
あいにく処置室は満室で1時間近く待つ、とのこと。今日は長丁場になることを覚悟して売店でお昼を買い込んでから、処置室前の廊下の長いすで呼ばれるのを待つ。
12時過ぎにベッドで刺針、今日も殆ど痛まずに点滴椅子に移動。ただ、針を刺した後、ちょっと動くだけでどうも針が中で動くようなチクチクした痛みがあるのが少し気になる。看護師さんいわく「やはり針が入っているのでどうしても(痛みはある)」とのこと。これまでのポートは刺針のときはとても痛かったが、入ってしまってからこうした痛みはなかったので、一長一短か。
薬が届いて点滴を開始したのは1時近く。4本終了したら4時近くになった。途中で足の裏が攣ってしまった。家に居る時のように騒ぐわけにもいかず、ポートに針を刺したままの姿勢で足の裏をさするには態勢が苦しく、大変だった。
会計を済ませ、帰途に着いたが、今日は病院に着いてから出るまで7時間かかった。朝、家を出てから帰宅するまで丸々10時間以上。仕事に行くより長丁場だ。家に着く頃にはあたりはもう真っ暗だった。
今日は3冊読んだ。
1冊目は北城恪太郎さんの「経営者、15歳に仕事を教える」(文春文庫)。IBMの最高顧問である著者が「経営者という視点で見た、会社のこと、社会のこと、教育のことを、中学高校生とその保護者、そしてすべての働く人に向けて語っていこうと思っています」と書いておられるとおり、とても読みやすく、一気読み。「わからないといえる勇気を学ぶ」「管理職の仕事は人を育てることと知る」「上に立つことは常に下に気を配ること」などなど、なるほど、と頷くことが多かった。息子にも読ませたい一冊だ。
2冊目は中島義道さんの「カイン 自分の『弱さ』に悩むきみへ」(新潮文庫)「親や先生の『いい子』だったぼくは30年間悩み続けた。自分の苦い経験を振り返りながら、不器用に生きるすべての読者に捧ぐ、『生き方』の訓練」と裏表紙にあったが、自分にも思い当たるところが多々あり、唸りつつ読んだ。「親を捨てる」や「なるべくひとの期待にそむく」等は身につまされる部分が多く、読みながら息苦しくなった。きつい現実だが、近いうちに私は息子からも精神的に殺されなければいけないのだな、と頭では十分理解できるのだが・・・。
3冊目はあさのあつこさんの「金色の野辺に唄う」(小学館文庫)。多くの人の心を受け止め救った92歳の大おばあちゃんが、美しい風景に送られ、まさに息を引き取ろうとしているところから物語は始まる。島本理生さんが解説で「弔いの儀式は、故人への感謝と愛情を形に出来る最後の時だ。そんな数日間を、どのように迎え、どのように過ごすか。いつかは離れ離れになる、大切な人たちを思い浮かべながら、読み進めた」「生きていくことの不条理が誇張でも過剰でもなく、淡々と描かれている」「何時か訪れる死に触れることで、それぞれの宿命を受け入れて、進んでいこうとする人たちの光が溢れている。」と書いておられるが、まさにそのとおりだと思った。それにしてもあさのさんの描く思春期の少年はいつものことながら本当に巧い、と思う。
今日はプチ虹のサロンのSさんからも「ナベルビン出来そうですか」メールを頂いた。ご本人もタキソテールの副作用で今日は仕事を休んでおられるというのに。ありがたいことだ。マーカーが下がったことを一緒に「超嬉しいですよね」と喜んで頂いた。本当に感謝、である。
ナベルビンは中止だったけれどマーカーが下がった旨、夫にメールをしたところ、とにかくマーカーが下がったのはめでたい、とケーキを買ってきてくれた。駅前に出来た期間限定のスイーツのお店のもの。早速頂こう。
職場ではここのところ風邪が流行っており、隣近所がみんなマスクをしたり咳き込んだり・・・。自己防衛のために私もマスクをすべきかな、と思っている。
さて、夕刊でチリの鉱山落盤事故の作業員33名無事救出の記事を見た。当初はクリスマスの時期の救出と言われていたが、2ヶ月以上早まった。それにしても地下での2ヶ月はいったいどれほど過酷だっただろう。さらにあと2ヶ月の生活は相当厳しかっただろうと思う。リーダーが最後に生還を果たしたというが、全員が「自分を一番最後にしてほしい」と言ったと聞いた時には本当に驚いた。
そして、世界の事故史上例のない「奇跡の救出」に胸が熱くなった。
採血は珍しく待ち人数が一桁。受付後10分ほどで終了した。今日は腫瘍マーカーの検査もあるので3本採取。内科受付後1時間半ほど待って中待合へ入る。さらに15分してようやく診察室へ入れた。
「指のこわばりがずいぶん無くなり、お腹の調子も自力で元通りになりました。痛みも殆ど気にならないですが、昨日、再設置したポートの傷口のかさぶたがとれて、少しチリチリと痛みます。」とご報告。
残念ながら、今日も白血球が3,000、好中球は28%でナベルビンは中止。先週より若干増えてはいるがやはり1,000に満たない。ちょっとがっかりしたが「でもマーカーは下がっていますよ」と先生がパソコンの画面を見せてくださった。
前回の採血日である9月1日から1ヵ月半でナベルビンは当初予定の半分の2回投与しただけだが、マーカーは前月比で2割5分の減少。まだ正常上限値は超えているが、スケジュールどおりに投与が出来れば効果が期待できそうだ。先生も「やはりナベルビンとハーセプチンは相性がいいんですね。」と。「今日も出来れば8割量のナベルビンを投与したかったが、中止にしました。やはり規定量投与すると、白血球が復活するのに3週間かかるということがわかった。来週には白血球が復活するだろうから、次回からは8割投与にしていく。そうすればおそらくスケジュールどおりに出来るでしょう。」とのこと。本来なら2週連続投与、3週目休薬のところだが、これまで1週投与、2,3週目休薬が2回続いている。それでもこれだけの効果が出たということなので、素直に嬉しい。今日はハーセプチンとゾメタ、ということで処置室へ移動。
あいにく処置室は満室で1時間近く待つ、とのこと。今日は長丁場になることを覚悟して売店でお昼を買い込んでから、処置室前の廊下の長いすで呼ばれるのを待つ。
12時過ぎにベッドで刺針、今日も殆ど痛まずに点滴椅子に移動。ただ、針を刺した後、ちょっと動くだけでどうも針が中で動くようなチクチクした痛みがあるのが少し気になる。看護師さんいわく「やはり針が入っているのでどうしても(痛みはある)」とのこと。これまでのポートは刺針のときはとても痛かったが、入ってしまってからこうした痛みはなかったので、一長一短か。
薬が届いて点滴を開始したのは1時近く。4本終了したら4時近くになった。途中で足の裏が攣ってしまった。家に居る時のように騒ぐわけにもいかず、ポートに針を刺したままの姿勢で足の裏をさするには態勢が苦しく、大変だった。
会計を済ませ、帰途に着いたが、今日は病院に着いてから出るまで7時間かかった。朝、家を出てから帰宅するまで丸々10時間以上。仕事に行くより長丁場だ。家に着く頃にはあたりはもう真っ暗だった。
今日は3冊読んだ。
1冊目は北城恪太郎さんの「経営者、15歳に仕事を教える」(文春文庫)。IBMの最高顧問である著者が「経営者という視点で見た、会社のこと、社会のこと、教育のことを、中学高校生とその保護者、そしてすべての働く人に向けて語っていこうと思っています」と書いておられるとおり、とても読みやすく、一気読み。「わからないといえる勇気を学ぶ」「管理職の仕事は人を育てることと知る」「上に立つことは常に下に気を配ること」などなど、なるほど、と頷くことが多かった。息子にも読ませたい一冊だ。
2冊目は中島義道さんの「カイン 自分の『弱さ』に悩むきみへ」(新潮文庫)「親や先生の『いい子』だったぼくは30年間悩み続けた。自分の苦い経験を振り返りながら、不器用に生きるすべての読者に捧ぐ、『生き方』の訓練」と裏表紙にあったが、自分にも思い当たるところが多々あり、唸りつつ読んだ。「親を捨てる」や「なるべくひとの期待にそむく」等は身につまされる部分が多く、読みながら息苦しくなった。きつい現実だが、近いうちに私は息子からも精神的に殺されなければいけないのだな、と頭では十分理解できるのだが・・・。
3冊目はあさのあつこさんの「金色の野辺に唄う」(小学館文庫)。多くの人の心を受け止め救った92歳の大おばあちゃんが、美しい風景に送られ、まさに息を引き取ろうとしているところから物語は始まる。島本理生さんが解説で「弔いの儀式は、故人への感謝と愛情を形に出来る最後の時だ。そんな数日間を、どのように迎え、どのように過ごすか。いつかは離れ離れになる、大切な人たちを思い浮かべながら、読み進めた」「生きていくことの不条理が誇張でも過剰でもなく、淡々と描かれている」「何時か訪れる死に触れることで、それぞれの宿命を受け入れて、進んでいこうとする人たちの光が溢れている。」と書いておられるが、まさにそのとおりだと思った。それにしてもあさのさんの描く思春期の少年はいつものことながら本当に巧い、と思う。
今日はプチ虹のサロンのSさんからも「ナベルビン出来そうですか」メールを頂いた。ご本人もタキソテールの副作用で今日は仕事を休んでおられるというのに。ありがたいことだ。マーカーが下がったことを一緒に「超嬉しいですよね」と喜んで頂いた。本当に感謝、である。
ナベルビンは中止だったけれどマーカーが下がった旨、夫にメールをしたところ、とにかくマーカーが下がったのはめでたい、とケーキを買ってきてくれた。駅前に出来た期間限定のスイーツのお店のもの。早速頂こう。
職場ではここのところ風邪が流行っており、隣近所がみんなマスクをしたり咳き込んだり・・・。自己防衛のために私もマスクをすべきかな、と思っている。
さて、夕刊でチリの鉱山落盤事故の作業員33名無事救出の記事を見た。当初はクリスマスの時期の救出と言われていたが、2ヶ月以上早まった。それにしても地下での2ヶ月はいったいどれほど過酷だっただろう。さらにあと2ヶ月の生活は相当厳しかっただろうと思う。リーダーが最後に生還を果たしたというが、全員が「自分を一番最後にしてほしい」と言ったと聞いた時には本当に驚いた。
そして、世界の事故史上例のない「奇跡の救出」に胸が熱くなった。