ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.10.28 根菜の威力

2010-10-28 22:50:15 | 日記
 本当にいきなり寒い。今日は最高気温が11度だそうだ。わずか1ヶ月前は夏日だったような気がするのだが。
 昨日よりさらに5度低いということで、11月が来ないうちに突然の12月の到来、といった感じ。しかも冷たい雨。帰路は傘を持つ手が赤くかじかむほどだった。

 早くもタイツ解禁だ。これでもうストッキングには戻れない。タキソテールの副作用以来足のむくみが気になり、着圧ストッキングのお世話になって久しい。そしてタイツにも着圧ものを見つけた。これが気持ち良いし暖かいので、すっかり気に入っている。一日座って足を下げていれば当然ながら、どうしても足はむくんでしまう。もちろん立ち仕事の方たちに比べれば贅沢な話だろうけれど。あとはブーツを解禁すれば足元は完全な冬支度だ。最近では、若い人たちは一年中いろいろな素材のブーツを履いているけれど。

 気になるのは病院に行く時。冬はやはり寒いので、基本はタイツアンドブーツなのだが、脱ぎ履きが大変。すっぽり履けるタイプならまだしも、ファスナーの着脱があればいちいち開けたり閉めたり。ブーツを脱いで点滴椅子に座ってしまった後、点滴が数時間にわたればどうしても1度はお手洗いに立ちたくなるから、不自然な格好でブーツを履いたり脱いだりすると、足が攣ったり、体をひねったり。暖かさを取るか、便利さを取るか、所詮両方は成り立たないのは美しさと効率性が成り立ち難いのと同じ話か。

 さて、この季節、やはり活躍するのは鍋や煮込み料理である。
 本当にありがたい。何しろ用意は簡単だし、野菜はたっぷり食べられるし、体は温まるし、食後の洗い物はごく少なくて済むし、といいことづくめである。夏の間はさすがに鍋ものというわけにはいかないし、汗をふきつつ火を使うから、それなりに食事の支度に時間がかかるが、それに比べれば働く主婦の味方こそ鍋!である。

 かつて、とても定時には帰れない職場にいたとき、朝のうちに支度できるメニューが定番だった。(帰ってから支度するのでは遅くなってしまうし、あらかた支度が出来ていれば、私の帰りが遅くなっても夫が温めるだけで2人は食事をすることが出来るから。)月曜日から金曜日までカレー、シチュー、ポトフ、おでん、水炊き、しゃぶしゃぶ・・・などと我が家の夕食のメニューを紹介したところ、独身の男性から「○○さんのうちのご主人とお子さんは気の毒ですね~」と言われた記憶がある。一体どこが、気の毒なのだろう。いや、夫や息子は自分たちが可哀想と思っていたのかどうかは、今更怖くて聞けないけれど・・・。
 今頃、その彼は既婚者になったのかどうか。そして冬の鍋や煮込み料理の有難味に気づかなくていいほど、家事をしなくてもよい身分なのかどうか、ちょっと意地悪く気になっていたりするのだが・・・。

 現在投与しているナベルビンは植物性アルカロイド系抗がん剤であり、便秘しやすい、ということで前のクールまでは吐き気止めの点滴がセロトニン拮抗薬(グラニセトロン:カイトリル)だったのを、第3クールからステロイド(デキサート)に変えて頂いた。組み合わせとしてそちらの方が便秘しにくい、というご判断だろう。
 第1回目の投与のとき、便秘が酷いと訴えたところ、便を軟らかくする薬であるマグラックスを処方され、すんなり効いたけれど、2回目はうまく効かずにお腹の気持ち悪さだけが持続してしまった。そのため、今後長くお付き会いすることを考えて、よほどひどくならない限り、すぐに薬に頼らずなんとか自分でうまくコントロール出来れば、と思っていた。

 そこで、根菜の出番だ。圧力鍋を駆使して、ごぼう、大根、にんじん、かぶ、サツマイモ、サトイモ等など、植物繊維たっぷり、ミネラルの宝庫の根菜にご登場頂く。あっという間に軟らかく煮えること煮えること。そしてすっかり秋らしく(というか一足飛びに冬らしく)なってきたため、こうした煮ものや汁ものが美味しくたっぷり食べられること、体も温まるし、一挙両得で、見事に成功。今クールは薬に頼らず快調である。
 夫や息子はもともと快調な人たちなので、効き過ぎかもしれないけれど、まだ苦情は受け付けていない。このまま細く長く上手にこの薬と付き合っていきたい、と思う。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする