ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.1.30 その一言が・・・

2012-01-30 20:44:31 | 日記
 先日、プチ虹のサロンで伺った話題から一つ。
 新年最初の診察に出かけたメンバーの一人が、「娘が16歳になったので、成人式を目指して頑張ります。」と言ったところ、主治医から「まあ、あまり欲張らずに1年、次の1年、と過ごしていきましょう。」という返事が返ってきたそうだ。

 以前にもこのブログで、主治医の一言は私たち患者を天にも昇る気持ちにさせることもあるし、地獄に突き落とすこともある、と書いた。
 長くがん患者をやっていれば、生身の人間相手に医師が100%絶対大丈夫、などと言うことがないのは重々承知の上だ。けれど、間髪を入れずに胸を張って「大丈夫!」とは言えなくても、どうして「そうですね。今年も一緒に頑張っていきましょう。」くらい言ってくださらないのか。それは患者サイドの一方的な望みなのだろうか。

 その一言、なのである。
 いきなり否定しないで、とりあえずまずは一旦、受けとめて頂ければ、と思う。
 もちろん4年が過ぎて無事に成人式を迎えることが出来るということは、1年、1年を大切に重ねた結果ではあるだろう。
 けれど最初から、あと4年は欲張り過ぎ・・・、というニュアンスを感じてしまうと、「結局、先生は同じ病気を抱えているわけでもないし、私たち再発患者の気持ちなんて本当のところ、わからないのよね・・・」いうことになってしまう。
 結果としてそれまで築いてきた信頼関係が崩れてしまうとしたら、これからずっと続いていく治療に良い影響が出るとは思えない。
 もちろん、この話をしてくれた彼女が主治医とうまくコミュニケーションが取れていない、ということでは全くない。新しいことを始める時に迷っていた彼女をサラリと応援してくださったり、と心温まるエピソードも沢山聞いている。

 だからこそ、コミュニケーションは難しい。別に患者対医師という関係でなく、人として、相手の気持ちになって本音を口に出す前にちょっと待てよ・・・、と思って頂きたい。そして、それを望むと同時に我が身を振り返って自分もそうありたい、と思う。
 結果として同じことを言っていても、受ける印象は全く違うはずだ。
 まずは、一度受けとめてほしい。目標を立てて患者が前向きになっている時に、寄り添ってくれるはずの主治医がその気持ちを削ぐようなことは言うべきではないだろう。

 新しい1週間が始まった。今日も寒い。休み明けでもあり、朝の事務室は冷え切っていた。厚着をするからまた肩がこる。週末、節分まではこの調子で寒さが続くという。何とかこのまま風邪もインフルエンザもひかずに乗り切りたい。日が長くなってきたので余計感じるのかもしれないけれど、春の訪れが待ち遠しい。

 今日は息子の誕生日。生まれたのは夜9時少し前のこと。昨日のお昼に前倒しで美味しいお料理を頂いたので、今日はスピード勝負のごく普通の夕食。それだけではちょっと可哀想なので、リクエストどおりのホールのチョコレートケーキに、「Happy Birthday ○○(名前)16歳」と書いてもらったチョコレートプレートとキャンドルを付けてもらって、食後に3人で祝った。

コメント (3)
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