ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2022.7.22 旅は2日目、空中散歩で標高1860mを満喫後もお楽しみは続く・・・

2022-07-22 21:56:01 | 

 昨夜はブログアップの後、再び美人の湯を愉しんだ。部屋に戻ってベッドに入ってから少し本を読んだけれど、あっという間に眠りに落ちた。外は土砂降りの雨。

 そして今朝。いつもの時間にスマホアラームが鳴ったが、夫が全く気づかず眠っているので、まあ急ぐ予定もないし、と消して二度寝。次に鳴ったのは夫のアラーム。すっかり熟睡していた。見ればBSの朝ドラが始まる時間だ。慌ててテレビをつける。
 昨日見損なったので、どういう展開になっていたのかちょっと分からない部分もあったけれど、ヒロインは仕事も結婚も、という人生を歩むらしい。

 のろのろ起きてもう一度地デジで朝ドラを視てから浴槽足湯。せっかく温泉に入れるというのに朝風呂にも行かず、なんと間抜けなことか。8時間の睡眠時間である。雨は止んでいるけれど、曇天だ。晴れてはいない。
 階下のレストランへ朝食に。山歩きの宿泊客のために、ホテルのシャトルバスが8時半から9時の間に各方面へ出発するため、朝食は8時過ぎまでの早い時間が混むということだった。
 我が家は寝坊助なので大丈夫。

 信州の食材がたっぷりのブッフェに目移り。採れたての地野菜が沢山並んでおり、ちょっと不揃いな感じがとても良い。味が濃くて美味しかった。ジャムも巨峰や林檎やブルーベリー等ホームメイド。いつもながら目が卑しくてあれこれちょっとずつ色々頂く。夫は和食系、私は洋食系。すっかり満喫し、レストランでは最後の客になってしまった。
 テラスに出て写真を撮っていたら、スタッフの方が2人で並んだ写真を撮ってくださった。雨上がり、中庭の木々の緑が本当に綺麗。
「雨が止んで良かったですね。」と言われるも「青空だったらどんなにか綺麗だったでしょうか。」と応ずると、「是非またお越しください」と。「ハイ!」

 満腹のお腹を抱えて部屋に戻り、ざっと荷物を片付けてお散歩に出かけることに。
 寒くもなく暑くもなく、ちょっと蒸すかなという感じ。東京は最高気温が33度という猛暑のようだから別天地。贅沢な避暑に来られているわけだ。
 昨日はチェックイン後一歩も外に出なかったので、ホテル周辺を少し散策する。貸別荘やホテル、レストランが並んではいるけれど、あたかも廃墟のようになっている建物もある。クローズの札が出ているところが殆どで、オープンの札が出ていても、本当かしらという風情でちょっと心配になる。コロナ禍だからなのか、シーズンオフだからなのか。
 色とりどりの紫陽花が満開だ。東京より1ヶ月ほど季節が遅れているのだろうか。

 ホテルの中庭に戻ると、どこからか汽笛が聞こえてくる。夫が「Google先生によると、徒歩3分のところにミニトレインパークというのがあるよ。」と言うので足を伸ばしてみたけれど、お客さんの姿は殆ど見えない。運転手の男性がカラのミニトレインを走らせている。かなり本格的なレールや鉄橋等が気の毒な感じ。
 うーん、土日になればチビッコたちが来て賑やかになるのだろうか。これまた心配になった。息子がいたら喜びそうな場所ではあるけれど・・・。
 
 12時半発のシャトルバスを予約していたので、昼前にホテルに戻る。気圧の変化の所為か、またお天気が崩れるのか頭痛が酷く、我慢出来ずにロキソニンを飲む。30分ほどロビーのソファで静かにしていてもあまり落ち着かず、ドキドキしつつバスに乗り込む。
 バスが発車して5分もせずにゴンドラリフトの駅に到着する。ここは標高770メートル。「アダム」という名前の白いゴンドラリフトに乗る。所要時間は8分。6人乗りのところ2人で貸し切り。前を向いていざ出発。

 雲の流れが早い。晴れてきたと振り向けば、あっという間にホテルを含む建物がミニチュアのように小さくなっていて下界がぱっと開ける。素晴らしい風景だ。
 ゴンドラの終点は兎平。標高1400メートルだ。気温は22度。ここにはまだ出来てまもないマウンテンビーチという洒落た絶景リラクシングテラスがある。帰りのお迎えバスの時間を計算しながら「昼食は帰路にこの辺りでいいね。」と相談する。とりあえず先にどんどん上まで行ってしまおうと、次のアルぺンクワッドリフトへ。

 今度は4人乗りで所要時間7分のリフトだ。2人で両端に座って手すりをしっかり持つ。スマホ等落とし物に注意、と言われる。夫は高所恐怖症だから、よくぞ頑張ってお付き合いくださったと思う。リフトと地面との高さが1.5mというが、足をぶらぶらさせていると高山植物に接触してしまう。それほど近い。見たこともないほど沢山の種類の花たちが咲き乱れている。

 晴れていると白馬三山が素晴らしい眺めだというが、残念ながら雲で隠れて見えない。落とさないようにスマホを構えて写真を撮るのに忙しい。鶯の鳴き声も賑やかだ。春と夏が一緒に来ているようだ。
 なんの苦労も無く標高1680メートルの黒菱平鎌池湿原に到着する。ニッコウキスゲが美しく咲き誇っている。長野オリンピックのスタートハウスもあり、このデッキからの眺めが素晴らしいという。

 最後のリフトはグラードクワッドリフト。これも4人乗りで5分の乗車時間だ。流れる雲を下に見て、迫力の北アルプスの稜線を愛でながら頂上を目指す。少し寒いかしらと心配したけれど、なんのことはない。少しだけ涼しいくらいだ。
 終点八方池山荘に到着する。皆さん、山歩きの格好で、パンツスーツとエアマックスのスニーカーではあるものの、日傘を持った私は、一人異質な人である。
 山荘前の売店で、ホテルショップで見かけて気になっていたオコジョのぬいぐるみと絵はがきを記念に買い求めた。

 持ってきた薄手のジャンパーを2人で着込んで少しだけ散策だ。レースフラワーが沢山群生しているのに驚いたが、後で確認したらアマニューという別の植物だった。だんだん雲が多くなってきて、さっきは見えたちょっと先が瞬く間に見えなくなってくる。山の天気の変化は本当に早い。流石の夫もこの涼しさでソフトクリームを食べたいとは言わず、下りのリフトに乗る。

 兎平まで戻ってきて、名前の通りあたかもビーチリゾートのようなパラソルとデッキチェアがあるテラスに陣取る。
 最初は残念ながら雲で前が全く見えなかったのだけれど、少し休んでいたら、急に雲が動いて青空が広がり、目の前にフォッサマグナが作り出した文字通りの絶景が広がった。やはり晴れ女なのである。
 ここのカフェのメニューを見ると、前歯が不自由で思いっきり囓れない私には厳しいハンバーガー類しかなかったので、ここでのランチは諦める。それでもマウンテンビーチの風景を満喫して帰りのゴンドラに乗り込んだ。

 ゴンドラの駅まで戻ってきて、近辺のレストランを探す。夫が「ラーメンが食べたい。」と言うが、麺類が頂けそうな食堂は1軒のみ。バスの出発まであと40分弱。少し時間がかかると言われたけれど、そこに入ることに。
 10分ほど待って具沢山の(何故か地野菜が沢山載っていた・・・)ラーメンを頂く。せっかちの夫は早々に食べ終えてバスが来る10分前からうろうろ。もうちょっとゆっくりしていても大丈夫だったのに、と急かされた私はいつも思う。お迎えのバスが来たのはほぼ時間通りのこと。

 ホテルに戻ってきて、綺麗になったお部屋で珈琲タイム。私はブログ記事を書いていたが、夫は大鼾をかいて気持ち良くお昼寝。
 お風呂に入って汗を流し、身体を温めた後は、予約していたアロマセラピーボディトリートメントへ。
 セラピストのKさんは放射線治療関係の会社にお勤めされていたとのことで、腫瘍内科医や患者との接点もあったそうだが、ご自身も生死をさまよう大病を患い、その後、このお仕事を始められたという。事前のカウンセリングで持病の治療のこと等もお話すると、さすがによくご存知で、分子標的治療薬やHER2などという言葉が普通に出てくる。

 色々な精油の香りを嗅ぎながら、今日はフランキンセンスに似た香りだという初めましてのエレミと、ヒノキ、ベルガモットのブレンドを薦めて頂いた。途中で急に強い雨が降り出したが、夢心地の1時間ほどを過ごした。お風呂上がりだったのに足が冷えているのが気になったし、仕事をしているわけでもないのに肩がかなり張っていた。おかげさまですっきり。

 部屋に戻って少しお休みしたところで、今日は和食のレストランに案内され、和洋折衷のフルコースを頂いた。夫は昨日と違うワインを、私は黒ブドウジュースで乾杯。2日連続のフルコースで、胃はかなりお疲れ気味だ。

 これから、もう一度消化促進のため、お風呂を愉しんできたいと思う。
 明日は帰京である。お天気が崩れないと良いのだけれど・・・。
 
コメント (2)
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