ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2023.4.7 旅は折り返し4日目、遅く起きた雨の金曜日はどう過ごす?

2023-04-07 21:14:44 | 

 昨夜も記事をアップしてから大浴場へ。部屋で混雑状況を確認すると「空いている」だったが、5人ほど湯舟に浸かっていた。初日、2日目と連続で私の方が早く部屋に戻ったのだが、昨夜は夫が早かった。それでも日付は変わったものの何とか夫より先に眠れたようだった。
 
 今朝は5時前にお手洗いで目が覚めるも、そのまま二度寝。LINEをチェックしたら、息子はちゃんと6時に起きたようだった。そのままいつものスマホアラームが鳴るまで二度寝してしまう。  
 夫もNHKニュースをつけたまま、眠っていた。BSと地デジで朝ドラを視てから、のろのろ大浴場へ朝風呂に向かう。夫はまだ眠っているので、そーっと部屋を出る。
 外は本降りの雨。夜まで一日降り続くという予報だ。最初は貸し切りでルンルンしていたが、後から数人入ってこられた。

 部屋に戻ると夫がお目覚め。今日は地下鉄で移動して、何度か訪れたことのある珈琲店本店に朝食を摂りに行くことになっている。
 10時過ぎに到着すると、店の前には傘の花が沢山咲いている。うーん、こんなに並んでいるのか。ウェイティングリストに名前を書くのかと訊くと、すんなり案内された。旧館を選んで窓側の席に陣取る。
 京の朝食セットに夫はアラビアの真珠珈琲を、私はカフェオレをチョイス。部屋食から解放されて贅沢な時間を過ごす。

 ひっきりなしに客が入店し、旧館は満席だ。カフェオレもアツアツのクロワッサンもとても美味しいし、付け合わせの野菜がたっぷりでこれも変わらぬ美味しさで、嬉しい。小一時間ゆっくり過ごし、お土産に珈琲を買って店を出る。今では駅構内にも支店があるけれど、やはり本店の雰囲気は一味違う。

 外に出ると、相変わらず土砂降りの雨である。こんな日に外を歩き続けるのはしんどい。室内で過ごすのが得策である、ということで近くの京都文化博物館別館に入る。洋風の素敵な建物は、京都アニメーションの映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」で主人公が働く郵便社のモデルにもなったものだそう。
 学芸員の方から、窓口と窓の開閉の仕組みについて説明を受ける。なるほどうまく出来ている。さらに漆喰がはがれたことで錘とのバランスが崩れ、空きっぱなしになってしまう窓まで見せて頂く。代表的近代洋風建築として重文指定されている別館は旧日銀の京都支店だ。設計は辰野金吾氏。
 古い銀行の建物がどこも似ている造りなのは、皆辰野氏やそのお弟子さんたちが関わっているから、とのこと。
 かつて営業室だったというホールは、戦時中金属供出で撤去されていたシャンデリアが復元され、今では展覧会や音楽会等の催事に利用されているという。

 旧館からそのまま本館に向かい、明後日迄で終了する特別展示「知の大冒険―東洋文庫 名品の煌めきー」に入ることに。
 東洋文庫は文京区にあるアジア最大級の研究図書館。100万冊の蔵書の中から国宝、重文等の120件が展示されていた。教科書で見たことがある「目には目を歯には歯を」のハンムラビ法典から、マルコ・ポーロの東方見聞録、ヨーガを学んでいると出てくるサンスクリット語のリグ・ヴェーダ、ラーマーヤナ、さらには解体新書等の有名な書物、メルカトール地図やら絵画も沢山。
 マリー・アントワネットが持っていたというアヤメの模様が刻印された革張りの本も素敵だった。ショップで迷った末、またしてもクリアファイルを買ってしまう。
 今日もなんとなくお腹の調子が悪く、見学最中も腹痛でお手洗いを気にしてばかり。
 
 エスカレーターで3階に降りて総合展示「原派、ここに在りー京の典雅ー」へ。京を飾るもう一人の絵師というもので、江戸時代中期初代の原在中が創始である。この展示を見るまで恥ずかしながら全く知らなかった。
 最後は2階の総合展示室へ。京都の歴史・文化を多彩に紹介している。ずっとご無沙汰で錆びついていた日本史の知識を総動員しつつ興味深く見学する。平安から江戸までの4つの時代の絵巻回廊が大画面に映し出されているが、かなり草臥れて、何度も座って休憩。

 1階に降りると、江戸時代末期の京の町家の表構えを復元した和食処やレストラン・ショップが軒を連ねている。さすがにブランチを摂ってまだそれほど時間が経っていないのでお腹は空いていない。紙の専門店でまたしても和紙のレターセットを買い求めてしまう。

 外の雨は止む気配がない。結局、2時間半ほど滞在し、地下鉄の駅まで歩いて、夫が行ってみたいという商店街を目指して市役所前でバスに乗り継ぐ。出町枡形商店街はいかにも夫の好きそうな風情だ。それほど長い通りではなかったが、なんとなく昔懐かしい雰囲気が漂うというか、ゴチャゴチャしている感じ。
 それほど空腹ではないもののかなり草臥れていて、休みたい。既に万歩計は6,000歩超え。商店街の突き当たりまで行ってから戻って、何軒か見つけたお店の中から、ジャズが流れるカフェ風レストランを選んで入る。お客さんは外国人男性が2人。

 ランチのホットサンドプレートをシェアし、ラテ・アートが施されたカフェ・ラテを頂いて人心地付く。斜め向かいには、なぜか定番の京都土産である阿闍梨餅を売る食料品店がある。本店が近いそうだが、駅ではいつも長蛇の列で売り切れの看板が出ていることも多いのに、ここでは誰も並んでいる様子がなく、穴場だという。バラ買いも出来たので、おやつ用に2個買い求めて、再びバス停まで戻る。

 地下鉄駅のバスセンターで降りて、隣接するショッピングセンターで明日の朝食等を調達し、再び地下鉄でホテル最寄り駅まで戻ってきた。
 雨が降っているので歩きたくない、とバス路線図と首っ引きの夫に従ってバスに乗ったら、間違えてしまい(番号は同じだったが、ルートが違うものもあるということを隣の女性が教えてくれたが、時すでに遅し。)、一つ先の停留所で降りて、結局歩く羽目になった。少し雨脚が弱まっていたのが、せめても。

 ホテルで借りた大きな傘をお返しして、部屋に戻って小休止である。夫は相変わらずベッドに横になるとすぐに寝息が鼾に変わる。幸せな人である。

 母にMeet通話でご機嫌伺いを済ませる。強風で飛ばされそうで、一歩も外出できなかったという。
 こちらは雨が止んだら、ラーメンフリーク息子一押しのラーメン屋さんに歩いて行くことに。ようやく小降りになったので、15分ほど歩く。並んでいる人たちの列が見える。
 夫は息子と7,8年前に一度訪れたことがあり、是非また食べたいとのことだったが、列の最後尾には看板が立っていて、並ぼうとすると「本日は整理券配布を終了しました。」とのこと。
 店員さんに確認すると17時に配布開始して30分で終了だったそうな。整理券を持っていないと、並んでも無駄。そういうシステムになっていたとは・・・。諦め悪く、系列の別店舗の方にも行ってみたが、こちらも「本日販売終了」とのこと。整理券制度ではないけれど、スープがおしまいだそうで。ご縁がないことに終わったが、明日明後日でリベンジが叶うだろうか。

 仕方なく、途中にある仏光寺でライトアップされた夜桜を暫し愛でつつ、ホテルにほど近いちゃんぽん屋さんに入った。こちらはなんとか2人並んで座ることが叶ったが、店内の半分以上は外国人観光客。もはや京都は日本人よりも外国人の方が多いのか。外にも沢山の外国人観光客が並んでいた。

 息子はなんとか今週の研修勤務を終えて、好みのラーメンを夕食にしたようだった。週明け月曜日はまた別の都心駅で勤務するそうだ。水曜日は唯一の泊まり勤務で、木曜日に駅務終了とのこと。

 明日は定期観光バスを予約しているので、のんびり寝坊してはいられない。今日は早めに入浴して休まなければ・・・。
 万歩計は13,000歩。今回の旅で一番少ない4日目である。
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