散日拾遺

日々の雑感、読書記録、自由連想その他いろいろ。
コメント歓迎、ただし仕事関連のお問い合わせには対応していません。

音声方位磁石

2014-01-28 22:01:49 | 日記
2014年1月28日(火)

 検査は無事に終わったが、何だか疲れがひどくて一日使い物にならなかった。

 Mさんからメール、「私の持っている方位磁石は北・南など自分が知りたい方向に磁石を向けて、おす所をおすと「北」「南」など音声で教えてくれます」とのこと。
 なるほど。

 たとえば下記のようなものだろうか。日本点字図書館からリンクが張られている。

 http://yougu.nittento.or.jp/product258_130.html

 技術進歩というものを、無条件に肯定する気持ちには到底なれないが、それが disability を減じ、handicap を克服するための大きな支えになることは全面的に嬉しい。
 それ以上に嬉しいのは、晴れた日には15億キロメートル向こうの天体から送られてくる熱線によって、方角の見当を付けるというMさんたちの日常の知恵だ。誕生以来、ヒトはこうして生きてきたに違いない。

 正月を挟んで消化管のファイバー検査を二回受け、「動物は基本的に一本の管である」という本川先生の認識を深く体感した。
 蓋し、僕の腸(はら)は僕の脳(あたま)よりも、よほど偉いようである。
 明日は少し胆(はら)を据えていこう。お天道様の導きがあるだろう。

日月盈昃 辰宿列張

2014-01-28 07:24:38 | 日記
◯ 日月盈昃 辰宿列張
(ジツゲツエイショク シンシュウレッチョウ)

盈昃は、満ちることと欠けること。
辰は特定の恒星、特に北極星。宿(シュウ)は星の宿り、すなわち星座。
列張は弓弦を張ったように連なる様。北斗七星のイメージかな。

[李注]
 「日、中すれば則ち昃(かたむ)き、月、盈(み)つれば則ち虧(か)く」(易経・繫辞伝)
 「太陽の中には三本足の烏がいる。それで太陽を金烏(きんう)と呼ぶ。」
 「太陽は陽の精であって東から登り、月は陰の精であって西から登る。」

  ・・・西から、登るんですか?

***

 だいぶ夜明けが早くなった。6時40分、既に道は明るく星は宿へ戻っている。
 今朝は2リットルほども薬液を飲まないといけない。これがマズいのだ、あ~あ・・・

 腹、満つれば則ち凹む、とはいかないか。

旅先のクリスマス礼拝メモ ~ 宿る/身ごもる/神様の「思い」

2014-01-27 15:34:15 | 日記
2014年1月28日(火)

 「宿」で思い出した。

 クリスマス・イブの出来事は「宿」に関わりが深い。
 神が人となって、僕らの間に宿られたというのが、クリスマスの本質。
 そしてそのことは、ベツレヘムの宿屋の馬小屋で実現した。

 「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた」(ヨハネ1:14)
 
 このイメージは、エマオ途上の復活の主とのやりとりを想起させる。
 「一緒にお泊まりください。そろそろ夕方になりますし、もう日も傾いていますから」(ルカ24:29)

 「一緒にお泊まりください」は、例の讃美歌(39/218)では「主よ、共に宿りませ」と訳されている。名曲であり名訳だ。
 この「宿る」がヨハネ1:14の「宿る」と同じ原語かと期待したが、さにはあらず。

 και ο λογος σαρζ εγενετο και εσκηνωσεν εν ημιν
 (ヨハネ1:14)
 μεινον μεθ ημων
 (ルカ24:29)

 つまり
 εσκηνωσεν

 やっと2リットル飲み終えた。まずかった~~

言葉の紳士録 007: 永劫回帰

2014-01-27 12:06:32 | 日記
2014年1月27日(月)

 「永劫回帰(永遠回帰)」は原語では何て言うのかな?

 原語はドイツ語、懐かしいニーチェに由来するらしい。
 高校時代に夢中になり、中公文庫の手塚富雄訳を擦り切れるぐらい読んだ。永劫回帰という言葉ともそこで出会ったのだが、これが歴史上初出とは思わなかった。
 「永遠/永劫」という修飾は状態像に似つかわしいもので、「回帰」という動詞としっくり合わない感じが当時からしていたが、どうなのか。

 ewig wiederkehren

 あるいは

 Ewige Wiederkunft des Gleichen

 原語に戻しても、違和感は変わらないようだ。僕の感じ方の問題かな。
 「永遠に繰り返す」と考えれば良いのか。

 道元禅師にあるって?永劫回帰が?
 そういえば、Rも当時からそんなことを言っていたような気がする。倫社の先哲研究で僕はニーチェを選び、Rは確か道元をやったのだ。

 『タイタンの妖女』のあの世界は、永劫回帰のイメージなんだろうか。

 そうそう、勝沼さん、

> さて、私はここ数日、嵐のような日々を過ごしています。今、世間を騒がしているあれのためです。

 あれ、って、あれ?それとも、あれ?
 どれ?
 何しろ御無事でいてくださいね。

 背番号の解説、びっくりしました!
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E7%90%83%E3%81%AE%E8%83%8C%E7%95%AA%E5%8F%B7

天地玄黄/宇宙洪荒

2014-01-27 11:43:58 | 日記
2014年1月27日(月)

 1日8字なら、1000字は125日。毎日やれば4か月ほどか。
 4日も続けば、飽きっぽい僕としては上出来だってさ。五月末まで・・・とても続きそうもない。

○ 天地玄黄 宇宙洪荒
 (テンチゲンコウ ウチュウコウコウ 天の色は黒く、地の色は黄色であり、空間や時間は広大で、茫漠としている。)

 そうなのか、「宇宙」というから「宇」も「宙」も空間かと思っていたが、本来は「宇(いえ)」が空間の広がりを表すのに対して、「宙」は時間に関わるものだったのだ。

 「往古来今を宙と謂、四方上下を宇と謂う」(『淮南子(えなんじ)』)

 それから「荒」、昨日の礼拝説教で「荒野」について聞いたばかりだ。
 「洪は「大」の意味であり、荒は極遠の地の、さらにその外側の人跡未踏の場所をいう。」(李注:北魏の李暹(りせん)による注)

 なお、『千字文』には「石」と「丸」は入っているが、「昌」や「彦」はない。教育上、無用の字だったげな・・・