(ふるさとの だんだんばたけ まんじゅしゃげ)
私のふるさとは山間の自然豊かな所です。春はすみれ、たんぽぽ、つくしんぼ、ほたるぶくろ、色取り取りの花が所狭しと咲き誇っています。
夏の野道は、雑草がひと雨毎に大きく姿を変え、山には百合が咲き、香りを四方に届け、清々しさを辺りに届けます。
秋には、段々畑を曼珠沙華が赤々と萌え、一見不気味にも感じます。そこを通り抜けて彼岸参りをし、気分も爽快になり、畑道を折り返して、軽い足どりで帰ります。秋は、驚くほどの紅葉は無く、庭には栗、柿、ざくろ、みかん等々、たわわに枝を賑やかに、静けさ一色です。
冬の山々は静かに、辺りは眠りへとたどって行く。自然の尊い営みの感動を胸に込め、大自然に有難うと、日々に感謝するのです。
(合同句集「天岩戸」より 中山信天翁記)
ハナユズ(花柚子)