一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2261   第306回 2月 岩戸句会 

2022年03月16日 | 岩戸句会

翁逝く春耕の鍬壁に立つ        豊春

辻地蔵毛糸マフラー布マスク

 

ザリザリと我先潰す霜柱       さくら

白菜をメリメリと割り厨事

 

大福の中の苺の薄あかり        凛

目覚めゆく大海原に風光る

 

タンポポのソーラーパネル発電所   炎火

枯れた草枯れない草もありにけり

 

丸窓から「おばんです」と春満月    鯨児

ひらひらと朽ちゆく国に春の雪

 

春の海密状態の魚元気         鞠

お籠りの三回接種春寒し

 

あれやこれ話半分狸汁         沙会

黄砂舞ふ世界の果ての果てまでも

 

逢えました二夜続いて春の夢      光子

風光る伊豆稲取の吊るし雛

 

春めくや若いつもりの服を買う     稱子

まんさくや義父に感謝をして足りず 

 

紅白の梅てんでんに膨らみし      裕

梅仰ぎ犬の散歩は千歳川

 

梢揺るさえずる小鳥東風の波      イヨ

静かなる巷の夕を春の雨

 

春立つと龍頭雲に乗り日の出      黄玉

佳2➀春の月レースドレスを着て踊り

 

独り居に息吹いただく蕗の薹      洋子

春隣海見入るだけの旅気分

 

単身赴任の赤鬼戻り豆撒けり      薪

霊山の馬酔木の蕾蠢けり

 

冬日ざし山王草堂野良の猫       余白

凍て路に足を取られて空を見た

 

二月尽何か切らんと刃物研ぐ      雲水

焚火からこの世に戻る半ひねり

ウメ(梅)


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