一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2276  第310回 岩戸句会  6月

2022年07月08日 | 岩戸句会

遠き日の破滅派いずこ桜桃忌     鯨児

十薬に梔子の香庭の面

     

畑道を雲低くして梅雨半ば      イヨ

雨止みてせせらぎ音頭蛍舞う     〃

 

納涼やしたたかに凛と咲く花よ    洋子

大粒の雨がきそうよカンナ咲く 

 

梅雨晴間月星日の出光りけり     黄玉

道をしへ仙厳園の観音岩       〃

 

手擦る蠅兵器産業見本市       炎火 

紫陽花やビルエバンスの前頭葉 

    

かの笑顔置き六月の風となり     沙会

今年又ここで紫陽花待ってます    〃

 

紫陽花や変わりゆく夫いとおしむ   稱子

合歓の花夫の笑顔のあればいい

    

暁闇の静寂を開く杜鵑        豊春

蛍火の残像追ひし子等の声 

 

風鈴屋色とりどりの風を呼ぶ     薪

夜盗虫朝のベランダ動悸打つ 

 

安曇野の風に吹かれて納涼かな    まり乎

神田川橋まん中の夕納涼

  

ノーメイク日傘とマスクで楽々    一煌

白夜光黒ビールとグラスひとつ

 

街路樹にビワ実りても手も出さず   余白

ゴミ拾い高齢男女の麦茶かな

 

青嵐青年の眼の真っ直ぐに      さくら

変わりしは我かも知れぬ四葩かな    〃

 

新茶汲む祖母いますかに真っ先に   凛

鎌倉も北鎌倉も七変化        〃

 

十薬や一輪挿しを絵手紙に      光子

河骨やぶれない姿勢受け継いで    〃

 

無人駅足音まばら夏に入る      鞠

滴りや升麻に出会う箱根路よ     〃

  

泣き崩れおり涅槃図の蛇百足     雲水

雉鳩の声のくぐもる夕涼み

ヒメジョオン(姫女苑)


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