久かたの七尾の今朝の新樹道 凛
囀りやエリちゃんカズちゃんトモコちゃん
春眠や目覚めよ畑が待っている 洋子
秘めやかに山にとけこむ藤の花
光風や手から離れし赤風船 鯨児
今宵も雨ながめせしまの小町の忌
薄氷に時流れゆく青き空 一煌
相模湾大きすぎたる春の月
ゾヨゾヨと覗いてるよな空豆の花 さくら
街並の朧々の小糠雨
ミニスカの足の白さや春の果 豊春
目の前を過ぎる燕の白き腹
寒戻る真白き峰と青空と 沙会
主なき家跡に散る桜かな
ぶり返す寒さしのぐや中華そば 余白
街路樹と庭木の花の鑑賞会
こでまりや右へ左へ遊ぶ風 光子
れんげ草花かんむりのお姫様
箱根山楚々としている豆桜 鞠
釈迦堂も摩崖仏にも花まつり
夕ぐれて行く春慕う風の音 イヨ
常ならば山のあること春霞
囀りや透き通った海に献茶 黄玉
東寺や夜桜心に光りけり
クリームパンとろりと割れば春の果 薪
二分の一カットキャベツの薹立ちぬ
ロキソニン腰に四枚山笑う 炎火
往く春にハービーマンはいかが哉
海胆割って潮で洗ってスプーン 雲水
いつもの林道ふらふら歩き春惜しむ
コマツヨイグサ(小待宵草)