新曲の紹介としては本年最後となるでしょうが、花咲ゆき美さんの11月30日発売の新曲『冬岬』です。
彼女は演歌歌手の中でもほどよく個性的で、歌う曲も味わい深い、いわゆる通好みのものが多い印象があります。この『冬岬』は、女性主人公が冬の岬で沈む夕日を眺めながら、別れた相手への未練心を吐露するという内容です。
歌い出しがいわゆる「前サビ」で、「だるま夕日」の説明が出てくるのがこの曲の一番の特徴です。
「だるま夕日」は冬場に蜃気楼現象で海に沈む夕日が「だるま」の形に見えるもので、高知県の宿毛湾、室戸岬などが名所とされているようですが、この曲では地名は特定されていません。
そもそも「だるま夕日」という言葉自体、演歌・歌謡曲には似つかわしくない感じで、それだけにかえってインパクトがあります。
浜圭介氏作曲の曲調は歌謡曲テイストがあり、なかなか凝った感じなので、カラオケではちょっと難しいかもしれません。でもチャレンジのしがいはあるでしょう。
演歌ファンにも歌謡曲ファンにもおすすめできる曲です。