6時起床。宿併設の大浴場で目を覚まし、身支度を整えてから朝食をとる。焼きたてのクロワッサンがおいしかった。7時半過ぎにチェックアウトし、地下鉄に乗って応募先の会社へ。今日は、筆記試験と面接である。まずは、筆記試験。国語の問題(漢字や文章の書き換えなど)はともかく、英語はやばいんじゃないかと思っていたのだが、和訳も英作文も思っていたよりかなり易しかった。筆記試験が終わると、次は個人面接。自己紹介や志望動機といった定番の質問と、京都への移住についての質問が大半を占め、想定外のものはなかった。時間も10分程度と短く、何だか拍子抜け。他の受験者も同様だったので、今回は筆記試験に比重が置かれているのかもしれない。最後に社内を案内して頂き、11時前に会社を出る。ここからは自由時間だ。
まずは、バスに乗って河原町丸太町へ。バス停から5分ほど歩いたところに、西国三十三観音巡礼第19番札所、行願寺がある。さっそく本堂で般若心経を唱え、御朱印を頂く。納経場のお婆ちゃん曰く、「これできっと良いお嫁さんがもらえるよ」とのこと。お寺の方に言われると、お世辞でも説得力が増す。しかし、どうせなら京美人の1人や2人ぐらい紹介してもらえばよかった。
その後、30分ほどかけて烏丸御池まで歩き、「尾張屋」でにしん蕎麦を食べる。ここへ来たのは3年振りぐらいだったが、相変わらずおいしいお蕎麦だった。京風のダシが最高で、ついつい全部飲み干してしまう。本来私はお蕎麦があまり好きではないのだが、ここのお蕎麦は特別である。
続いては、尾張屋から歩いて10分ほどの所にある、西国第18番の六角堂へ。ここは、聖徳太子が建てたお寺といわれており、参拝客も多かった。敷地こそ広くないが、オフィスビルに囲まれた中でお寺独特の荘厳な雰囲気を保っているあたりはさすがである。
六角堂を後にし、烏丸御池から地下鉄に乗って東山(三条)へ。そこから東大路通りを少し南下したところにある「一澤信三郎帆布」で、家族から頼まれていた鞄を購入する。さすがに有名店だけあって、平日にも関わらず店内は賑やかだ。指定された鞄に加えて、自分用にもひとつ購入した。
再びバスに乗り、清水道で降りて10分ほど歩いて、西国第17番の六波羅蜜寺へ。ここも参拝客が多かった。標準語の人が大半を占めていたから、観光スポットとして広く認知されているのだろう。
清水道まで戻ってバスに乗り、泉湧寺道で降りて、第15番の今熊野観音寺へ。バス停からお寺までの距離がある上にずっと上り坂で、体力的に結構きつかった。しかし、その分だけお寺は観光地っぽさがなく落ち着いた雰囲気で、時間の流れがゆっくりになったように思えた。
観音寺からバス停までの帰り道は下り坂なので、自然と早く戻ってくることが出来た。再びバスに乗って東山三条まで戻り、地下鉄と京阪線を乗り継いで三井寺へ。その途中、京阪京津線の上栄町-浜大津間では、電車が一般道を車と一緒に走る。普通の電車が、一時だけ路面電車になるのだ。これは鉄道マニアの世界では有名な話で、私も知識としては知っていたのだが、今回それを初めて体験してみて、とてもワクワクした。だから、ここだけは撮った写真を全て載せちゃいます。
信号待ちとかでダイヤが乱れたりしないのだろうか。
三井寺駅から10分ほど歩き、第14番の園城寺(三井寺)へ。このお寺は高台に位置していて、参拝するには急な階段を上らなければならないが、上りきった後には境内から琵琶湖を眺めることができる。これがなかなか良い景色で、清々しい気分にさせてくれる。ちょうどこの頃から晴れ間が出てきたのもありがたかった。
やっぱり、琵琶湖って大きい。
帰りは、浜大津駅まで歩く。その途中で、先ほど載せた路面電車状態の写真たちを撮った。浜大津から再び京都市内へ戻り、三条京阪の北ビル地下2階にある「風の家」でお好み焼きとたこ焼きを食べる。確か以前は同じ場所に違う名前のお店があって、今回それを目的に来たのだが、入れ替わったお店のお好み焼きもたこ焼きも、シンプルな作りでおいしく、3時のおやつ(実際には4時過ぎだったが)にはぴったりだった。前のお店の味を覚えていないので比較はできないが、今のお店もかなり良い仕事をしていると思う。
三条京阪から地下鉄に乗って東山で降り、バスに乗り換えて、五条坂へ。坂のふもとの八つ橋専門店で、こしあんの八つ橋を購入する。「こしあん」というのは友人のリクエストで、これが案外厄介な注文だったのだが、何とか応じることが出来た。このお店は「本家八ツ橋」という会社がやっているのだが、有名な「本家西尾八ツ橋」とは別の所のようで、HPも見つからない。確か、西尾でも一部でこしあんを扱っているらしいが、こちらは本格的に扱っており、しかもおいしかった。ただ、残念ながら駅などでは売られていない。今回、人づてに聞いて五条坂にお店があるのはわかったが、他にはどこにあるのだろう。
17時半過ぎに、京都駅に戻ってくる。新幹線の時間まで余裕があったので、電車の写真を撮りながら時間を潰す(撮った写真は枚数が多いので、一番最後にまとめて載せます)。駅構内を走り回ってるうちに時間は過ぎ、駅弁とお茶を買って新幹線乗り場へ。今回は「ぷらっとこだま」という企画切符を使用した。これを使うと、京都-東京間のこだま号指定席に9800円で乗ることが出来る。今回は普通席が満席だったのでグリーン車に乗ったが、それでも11300円と、普通にのぞみ号に乗るよりも安く済んだ。こだま号は、各駅停車な上に途中で何度も後発の列車の通過待ちをするため、京都-東京間で4時間弱もかかるが、それでも往路の高速バス8時間に比べれば、時間的にも車内環境的にも格段に優れている。また、お弁当やアイスクリームを食べたり、この日記の下書きを書いたり、眠ったりしていたら、4時間なんてあっという間に感じられた。今日の選考を通過したら、次回は往復ぷらっとこだまを使おうと思う。
23時半過ぎに帰宅。あっという間に京都就活旅行が終わってしまった。いや、日記を書きながら振り返ってみる限り、就活旅行というよりも巡礼旅行といったほうが正しいかもしれない。まあ、それでもいっか。
最後は、京都駅で撮影した電車たち(細かい説明は省略)。完全に余計なものです。