5時20分起床。身支度を整え、6時前に家を出る。今日は、石巻にある父方の先祖のお墓参りに行くのだ。大宮駅06:42発のやまびこ201号に乗り、仙台へ向かう。朝食は、駅弁屋さんで購入した「鯵鯖よくばり寿司」。身が厚く、特に鯖がおいしかった。その後、仙台まではほとんど寝て過ごす。仙台で仙石線に乗り換え、1時間15分ほどで石巻に到着する。
駅前にある市役所の庁舎を兼ねたショッピングセンターで、仏前の花を購入。その建物の入口のところに仮面ライダーV3の像が立っていたので、思わず写真に収めた。そういえば、石巻市は石ノ森章太郎さんの協力などを元に、マンガを使った町興しに取り組んでいる。学生時代、その活動を卒論で取り上げていたゼミ仲間がいたが、確かに詳しく調べてみると面白そうな題材だと思う。
駅周辺を少し歩くだけで、こんなにたくさんのキャラクターに出会える。
その後、駅前からタクシーに乗ってお寺へ。まずは事務所へ挨拶に行き、手土産におせんべいをお渡しする。出てきたのはとても明るいおばあさんで、言葉の訛りの感じがまたかわいらしかった。その後、お墓参りへ。花瓶や湯呑みをきれいに洗い、全ての墓石にたっぷりと水を掛け、花を挿し、お線香をたく。言葉にすると簡単だが、実際に全てを1人でやるのは結構大変だった。全ての準備を整えてから、般若心経を唱え、手を合わせる。実は、私はこのお墓に入っている方々の生前をまったく知らない。一番最近なくなった父方の祖父も、私が産まれる直前に亡くなっている。そのため、こちらのお墓からはどうしても足が遠のいてしまっていたのだが、先日大阪に行った際に、母方の祖母から「だからこそお参りに行かなあかん」と言われ、確かに一理あるなと思って今日に至る。そして実際、お参りして良かったなと心から思った。
お参りを終え(何だかんだで1時間以上かかった)、再び事務所へ顔を出し、迎えのタクシーが来るまでおばあさんと談笑。お茶を頂きながら、おいしい魚の話や私の就職の話で盛り上がった。また、お土産に海苔や自家製のお漬け物を頂く。こちらはおせんべいだけだったので、何だか申し訳なかった。その後、タクシーに乗り(往路と同じ運転手さん)、石巻駅へ戻る。この運転手さんがよく喋る方で、楽しく移動することが出来た。
石巻駅12:18発の石巻線に乗り、終点の女川へ。女川は、駅から歩いてすぐのところが漁港になっており、典型的な港町の雰囲気に包まれた町である。さっそく、港のすぐ近くにある食堂「おじか」で、「うにといくらの重ね丼」、「さんまのすり身汁」、「島豚のとんかつ」を食べる。うには甘いし、いくらも1粒1粒に弾力があっておいしく、さんまの汁はさっぱりしつつも味がしっかりしていた。島豚のとんかつは、ネット上の口コミで高評価だったので試してみたのだが、確かに普通のとんかつとは少し違い、良い意味で油分が濃厚だった。ただ、やはりここの主役は海の幸である。
ちょっと食べすぎました。
食事の後、目の前の漁港を少し散策する。女川港は深い入り江になっているためか、波はほとんどないに等しい。しかし、それでも先日のチリ地震の際には、津波が駅の方まで押し寄せたというのだから驚きだ。また、すぐ近くにある「マリンパル」という施設の中に小さな市場があり、おいしそうな魚たちがたくさん並んでいた。
人はどうして、悲しくなると、海を見つめに来るのでしょうか~♪
あなたは、一人で、生きられるのね~♪(古いか…)
めっちゃおいしそう。
いつも思うことだが、どうしても食べ物には見えない。
散策を終えても電車の時間まで1時間以上あったので、女川駅に併設する日帰り温泉施設「女川温泉ゆぽっぽ」へ立ち寄る。ここは、観光施設というよりも地元の方々の憩いの場としての色彩が強く、どう見ても観光客は私だけだし、若者も私だけだった。ここは老人ホームか!しかし、地域のお年寄りが集まる場所があるというのは良いことで、こういうインフラが都会にもあれば、きっと「おひとりさまの老後」もより明るく過ごせるだろう。ちなみに、温泉の泉質は良く、冷えた体がすぐに温まり、一気に体が軽くなった。
女川温泉では、古い車両をリサイクルして休憩室として活用している。
女川駅15:40分発の普通列車に乗り、石巻で仙石線に乗り換えて仙台へ戻る。駅構内でお土産(「萩の月」と「牛タン」)と駅弁(「網焼き牛たん弁当」)を購入し、18:13発のやまびこ220号に乗り込む。席につき、すぐに牛たん弁当を開封。このお弁当には加熱装置が付いているので、熱々の牛タン&麦飯を食べることが出来る。もちろん、お店で出てくるものと比べてしまえば敵わないだろうが、駅弁にしてはかなりクオリティが高い。ついでに、車内販売でスジャータのアイスクリームを購入。これについては、もう説明の必要はないだろう。
石巻線気動車(女川駅にて)
写真ではわかりませんが、湯気が立つほど熱々です。
21時前に帰宅。家族にお土産を渡してから、ゆっくりとお風呂に浸かる。今日はさすがに疲れたので、早く寝よう。