7時起床。温泉で汗を流してから、朝食。秋刀魚の塩焼きが美味しくて、朝から幸せな気持ちになった。朝に焼き魚を食べられるって、こんなにありがたく感じるものだったのか。
身支度を整えて、宿をチェックアウト。全体的に古いけど、料理は最高だったし、味のある宿でした。
お世話になりました。
午前中は、知床半島を横断する知床横断道路をドライブ。プユニ岬からウトロ市街を一望したり、羅臼岳を見たり、ワインディングロードを疾走したり、知床峠から国後島を眺めたりした。この道はとにかく全ての区間が素晴らしい景色に覆われているので、運転していても全く飽きない。最高のドライブコースである。
プユニ岬からウトロ市街を望む。
羅臼岳の存在感がすごい。
こんな感じの道が延々続いている。
知床峠から、遠くに国後島を見る。
あんな目の前にある島がロシアのものなんて、やっぱりありえないでしょ。
知床峠を超えても、羅臼岳の存在感は色褪せない。
こうやって見ると、国後島は本当に目と鼻の先にある。
せっかくなので、今回の相棒も一緒に。
この「ベルタ」という車、馬力もあるし非常に乗り心地が良かった。
知床峠から羅臼側方面へ走り、見返り峠を越えて少し行ったところに「熊越の滝」という看板があったので、車を止めて森に入ってみる。しかし、入ってすぐに、何やら動物のものらしき足跡を見つける。しかも、私の手のひらより大きい。見つけた瞬間は、さすがに背筋が凍った。そういえば、滝の名前も「熊越の滝」だった。「熊への恐怖を乗り越えないと見られない滝」という意味なのだろうか(もちろん違う)。そうなると、どうしても滝を見てみたいという想いに駆られ、手を叩いたり声を出したりして熊が近づいて来ないよう気を付けつつ道を進んだ。結果、熊と遭遇することはなかったが、途中で道が崩れているとかで、結局滝までたどり着くことは出来なかった。しかも、後から考えてみたら、確か熊は5本指だった気がする。じゃあ、あの足跡は一体何者だったのだろうか。
見返り峠からの景色。
この足跡を見た瞬間、背筋が凍りました。
でも、水辺の清涼感は素晴らしい。
結局遠くからしか見ることが出来なかった熊越の滝。
ウトロへ戻り、カフェ&バー「GVO」で昼食。お洒落な店内と、窓からの景色が印象に残るお店である。注文は、塩漬けにしたウニがメインの「甘塩ウニ御膳」。イメージとしては、ウニの塩辛といった感じだろうか。甘さと塩気のバランスが面白く、とにかくご飯が進んだ。また、デザートには北見の「ティンカーベル」のチーズケーキと、網走の「はぜや珈琲」のカフェラテを頂いた。表面だけを焼いてあるベイクドチーズケーキはとてもクリーミーかつまろやかな甘さで美味しかったし、珈琲の香りも非常に良かった。
絶品、ウニの塩辛(?)
ウニスープも、ウニの香りが濃厚で美味しかった。
お皿もかわいい。
午後からは、私が最も楽しみにしていた知床半島クルーズ。今日は、何とか高波による欠航を免れた。今回選んだのは「ゴジラ岩観光」という会社の小型船クルーズで、半島の先端にある知床岬まで行く最も長いコース。3時間という長丁場で船酔いも懸念されたが、事前に酔い止めを飲んだこともあって、全く問題はなかった。それどころか、景色は絶景の連続だし、ヒグマの親子も見られたし、船長さんの解説も面白く、時間の流れが本当に早く感じられた。そのため、結局当初の座席には全く座らず、船の先端近くのデッキ部分に立って、延々と景色を眺めていた。それぐらい、このクルーズはワクワクの連続で、最高の思い出になった。楽しく興味深い解説をし、熊を見つけた時にはわざわざその場所まで引き返して見せてくれた船長さんに感謝である。
ヒグマの親子を発見。これは本当に感動した。
昨日行ったカムイワッカ湯の滝の温泉も、最後は海に流れ込んでいる。
ワイングラスから水が滴り落ちているようにも見える。
ムシャ湾で、再度ヒグマの親子を発見。
定置網漁の漁師さんたちが寝泊りする「番屋」
知床で唯一海に直接流れ落ちているというカシュニの滝。
来た道を振り返ってみる。
ついに、知床半島の先端、知床岬に到着。
遠くに国後島が見える。
復路は、少し離れた場所から知床半島を見る。
これはこれで、迫力のある景色だ。
お世話になりました。
港のすぐ近くにあり、会社名の由来にもなっている「ゴジラ岩」
ウトロに滞在するのは最後なので、「道の駅うとろ・シリエトク」でお土産を購入し、昨日と同じ2色ソフトクリームを食べる。これが本郷台で売っていたら、間違いなく毎日買ってしまうだろう。
午前中にドライブをした知床横断道路を通り、知床半島の反対側の町、羅臼へ。午前中とは打って変わって道路が霧に覆われており、運転にはだいぶ気を遣った。やはり、午前中に一度景色を見に来ておいて良かった。
羅臼に到着し、「道の駅知床・らうす」に入っている「知床食堂」で夕食。注文は、羅臼名産の高級魚であるキンキの焼き物定食。何と、これが時価で3,300円もした。魚の干物定食でこの値段とは、さすがはキンキである。また、これまた羅臼の名産で、いつ禁漁になってもおかしくはない”幻の海老”と言われている「ぶどうえび」も注文。こっちは、1尾で1,200円。これまた恐ろしい値段である。しかし、結論から言えば、どちらもそれだけの値段を払う価値のある味だった。キンキはびっくりするほど脂がのっていて美味しいし、ぶどうえびは甘さが半端ない。間違いなく、これまで食べた干物の中で一番の味だし、これまで食べた海老の中で一番の味である。しかも、余談ではあるが、翌日訪れることになる阿寒湖のお寿司屋さんの大将曰く、この値段設定はかなり安いほうだということだった。
幻の海老ともいわれる「ぶどうえび」
甘エビが更に甘さと濃厚さを増した感じの味。
キンキの美味しさは、もはや言葉では言い表せない。脂のりまくり。
地元の商店で買い物をして、今日の宿「陶灯りの宿らうす第一ホテル」にチェックイン。フクロウの陶器がお出迎えをしてくれて、その可愛さについ笑顔になってしまう。部屋も非常に綺麗だし、温泉も良質で気持ち良く、1日の疲れを思い切り放出したような気分になった。特に、露天風呂の雰囲気が最高だった。
フロントでは、フクロウが揃ってお出迎え。
部屋でもフクロウがお出迎えしてくれる。
ジュースも、どうせなら北海道らしいものを飲まないと。
ダラダラとテレビを見てから、22時過ぎには就寝。昨日もそうだったが、早い時間に寝られることの幸福感を感じながら目を閉じる。