岩風呂

ラーメンを中心に食べ歩きとかレシピを乗せてます。そして時々猫が登場するブログです。

ラーメンゼロ 「醤油、塩、味噌など塩系の調味料を一切使わないラーメン・・・本気か?」

2011-03-03 12:58:01 | ラーメンレポ


都内山手通り目黒付近、この近辺は、かづ屋、目黒大勝軒、ラーメン二郎目黒店、勝丸などなどラーメン店が密集する激戦区。
ラーメンゼロは2年半ほど前にその激戦区にオープンしたラーメン屋さんです。

ラーメンに詳しい方は説明すべくも無いとおもいますが、念のため。
このお店は、せたが屋の店主、前島司さんが仕掛けたお店で、以前にも同店の昼営業を塩らーめんの専門店「ひるがお」と店名を変えて営業する「二毛作営業」という新しい営業スタイルを生み出した業界のパイオニア的存在。
それがこちらのラーメンゼロ。
このお店のコンセプトはなんと言っても

塩、醤油、味噌等調味料を使わず、鶏がら、とんこつ、鰹節、煮干などから出る自然な旨みだけでスープを作るというコンセプト。
ラーメンを食べるものとしていつか・・・いつか食べなければならないと思っておりましたが、今日がその日となりました。



実はチビどもも一緒。父ちゃん、ちゅん、はるるの男3人組です。ちなみに嫁はこの近くで友人のコンサート鑑賞中。

結構コアなお店なので「子連れだと断られるかなあ~・・・」と恐る恐る入ったのですが、快く案内されました。
子供用の椅子も貸していただき、お冷のコップは割れないようにプラスチックのものを、また取り分け用の小どんぶりにスプーンとフォークを貸してくれました。
最近はこういったお店でも子連れ客に優しいのでホント助かります。



「当店のラーメンのスープには、あさりや昆布、ホタテ、スルメ、魚、野菜、果物、鶏、豚を大量に使ってスープを炊いております。これらの素材の旨味を純粋に味わっていただくために、塩や醤油等の味付けは一切しておりません。
最初は味が薄いとか物足りないとか思われるかもしれませんが、食べ進むにつれ、味覚が徐々に冴えてきて複雑な旨みを感じるようになり、調味料に支配されない素材の味を堪能できます。
※どうしても味が薄いと思われる方は卓上の岩塩をお使い下さい。
※またはプラス1のトッピング(無料)をご利用下さい。」

なるほど~。まだ食べる前ですが、確かに「味が薄いんじゃないか?」という不安はぬぐい切れません。
これは一応「プラス1」をつけておくか?

そして見逃せないこちら!



月替わりの限定、2月の限定は「煮干し大魔王」限定15杯!
お店の人に「まだありますか?」と聞いたところ。
大丈夫とのこと!これは逃せないぞ!

というわけで、一番基本的なベーシックゼロの大盛り(850円+150円)にプラス1(無料)、そして煮干し大魔王(850円)の食券を購入。



やってきましたベーシック!



焼きチャーシューとメンマが2種、ひき肉、のり、ねぎ。
ねぎが控えめなのはおそらく素材の塊であるスープの味を邪魔しないためですね。



麺はストレートな中太麺。



麺をズズ~ッ!



スープもズズ~ッ!



うん、美味しいです。
塩や醤油がないから物足りないとはまったく思わない、旨味の塊が迫ってきます。
使ってないからといって塩味がまったくしないわけではなく、昆布や煮干しから出た自然な塩味を感じます。
鶏がらや豚骨のスープではそうは思わないのですが、煮干し、鰹節、昆布などの和風だしが上手く取れた時に味見をすると、塩や醤油を入れていないのに、素材から出たわずかな塩味を出汁の旨味が引き立てて慈悲深い味がします。
「でもラーメンにするとこの旨味って引っ込んじゃうんだよね~」
と諦めていたところを、諦めずに追求した結果がこれなのですね。
すばらしいです。
チャーシューやメンマは少し味がついています。しかしスープの風味を損なわないようギリギリの味付け。
スープの方にばかり目が行ってしまいますが、麺もなかなか、しなやかでしかし潔いコシのある麺はさすがせたが屋といったところ。

ちなみに自分ばっかり食べているようですが、ちゃんと息子たちも食べておりますよ。



そうそう、こちらが無料トッピングの「プラス1」
醤油だれのジュレでスープに入れると溶けます。
これを加えると醤油味がプラスされ、確かに醤油ラーメンっぽい味になるのですがただ、逆に「普通のラーメンになってしまったかなあ」という感じもします。
個人的にはよっぽど濃い味好きでなければ入れないのがおススメです。



続いてこちらが煮干し大魔王!



灰色のまさに煮干し色したスープが極悪。まさに「大魔王」の風格。
ベーシックゼロと違ってごろごろのチャーシューが迫力ですねえ。



麺はベーシックゼロと同じ麺を使用しているのですが、スープの色に染まって蕎麦のような色になっています。



こちらも



絶品!
煮干しの腸や頭の苦味まで含んだ強烈な煮干しスープは、「煮干しを飲んでいる」ような不思議な感覚に襲われます。
例によって素材の味だけなのですが、煮干し自体結構塩を含んでいるので、物足りない感はまったくありません。
こういった個性の強いスープなので、角切りゴロゴロのチャーシューの個性が飛び出すこともなく、しかしワイルドさをアピールできます。
なので自然とベーシックゼロと同じと思われる麺は少し引っ込みますが、どっしりとしたベースを支える役割が強くなりますね。
ちなみに長男はベーシックゼロよりもこちらの方が気に入った模様。
真顔で「おいしい」と言っておりました。
腸や頭の苦味も含んだ癖の強い煮干しスープなので意見の分かれるところでしょうが、1ヶ月の限定販売ならばコンセプトラーメンとしてありだと思います。
ただ、このスープを850円のラーメンで提供するのは大変でしょうねえ。あくまで期間限定だから出来る、ということでしょうか?

人気店に子連れで挑むので、混む時間を外してきたのですが、それが幸いしたのか、お客さんは途切れることはないものの、さほど邪魔にされないで済みました。
最後は優しく接客してくれた女性の店員さんから息子たちにキャンディのプレゼントもあり、親子共々満足。

ごちそうさまでした。
そしてありがとうございました。



最後は見せ前で長男ちゅんが写真を撮ってくれました。
5歳にしてはなかなかな腕前だと思います。

子連れのラーメンレポが最近増えてきましたが、「ラーメン好きだけど、小さい子供がいるから・・・」と諦めている方、ちょっとその視点からでもレポートして、ほんの少しでもそういった方の援護になればと思います。
ではでは

【Webサイト】
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豆の家

2011-03-02 13:01:26 | ラーメンレポ
先ほど仕事の打ち合わせが終わってご飯でも食べて帰ろうと、近辺をウロウロ。
携帯のラーメン店検索サイトに「豆の家」というお店が引っ掛かりました。

名前からすると「横浜家系か?」と思ったのですが、どうもそうではなくて本格的な中華料理店で担々麺が美味しいらしい。

お腹も空いていたし、たまにはラーメン専門店じゃなくて中華の麺もいいな。
ということで、足を運びました。

地図を頼ると、青山通り沿いというかなりいい立地で判りやすいはずなのですが、これが見つからない。
あちこち往復して、ふと見ると。

某銀行のATMの入口に



こんな立看板。

いや・・・だって・・・ここ・・・銀行じゃあ・・・



ありました!ATMの自動ドアをよけて左に上がっていく階段これだ!



階段を上っていくとようやくここが目的のお店であるという確信が。



割と最近オープンしたのか、店内はスッキリしていて、清潔感がありました。
昼時を少し回った時間のせいか、店内は奥のテーブル席にいる3人くらいのグループ以外はいませんでした。
厨房には2名の店員さんでやりくりしているみたいです。
手前のホッピーのポスターが恨めしいですねえ。



中華料理屋さんなのでメニューは麺類だけでなく、定食やチャーハンもあり心も揺らぎますが、ここはやっぱり麺類行っておきましょう。
担々麺とも非常に悩んだのですが、見た目の迫力で牛肉麺(ニューロンメン)を選びました。

メニュー全体を見てもそんなに高くないし、定食でも、また夜中華料理と紹興酒とかで楽しむにもよさそうなお店ですねえ。



さてやってきた牛肉麺。杏仁豆腐が付いてくるのはうれしいサービス。



麺の上には牛肉がごろごろ。
小松菜と白髪ねぎとみじん切りのねぎ。なんかねぎだけで3種類。手を変え品を変え責めてきますな。



麺はごく一般的な中華麺。



ごろごろのお肉は「如何にも中華!」という八角やクローブの香りします。



いただきます・・・逆光のためすごい写真になってしまった。

スープは鶏がら系の旨みが強いタイプ。
主に醤油で味付けされてますが、それよりも唐辛子や八角の香りが支配的で、スープはあくまでもベース。その上に香辛料の風味が乗っかっていると考えたほうがよさそうです。
麺はあまり個性がない中加水の中細麺、縮れはあまりなく、茹で加減も少しやわらかめ、麺独自のおいしさというよりはこのスープと具を味わうためのものだし、この場合s少しやわらかめのほうが個性の強いスープとよく合うと思います。
もちろんこのごろごろ入っている牛肉もスープとはちょっと違う味付けがされていて、全体的に飽きない味の構成になっています。

中華系の麺料理を食べると、今日本で進化しているラーメンとは「別物だなあ」と思うことがよくあります。
二郎系とかそのインスパイア系が増えつつある今、ナンセンスかもしれませんが、日本のラーメンはもちろん中国から入ってきたものなのですが、日本の中で独自に進化しました。
その進化の方向はやっぱり、日本料理にあってそれは調味料の使い方に一番出ると思うんですよね。
日本料理における調味料は「素材を引き立てるため」に存在しています。
これはラーメンのスープに置き換えると、鶏がらやとんこつの素材を生かすために醤油や塩、味噌を使っているわけですね。
あくまで調味料は引き立て役、主役は素材。

中華料理の中にもそういった料理がありますが、時に調味料と素材の立場が逆転したり、また同等であったりという、幅広さを見ます。
ちょっと麺料理から離れますけど、麻婆豆腐なんて豆板醤とか山椒の実とか確実に調味料が主役の料理だと思うんですよね。

どちらがどう良いという問題ではないのですが、中華料理のフレキシブルさを垣間見ました。



さて、講釈をたれつつも食べ終わり。
香辛料をたっぷり使った料理の後は杏仁豆腐がしみますねえ。


今回は昼時で麺料理でしたが、今度来たときには麻婆豆腐とかいろいろ食べてみたいと思わせてくれる良いお店でした。



ごちそうさまでした。
ではでは

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