お天気が良かった日曜日はドライブ日和
午後からバッキーと二人
トラックで半日
あてもなくバックロードを走らせた。
ドライブ中話題になった主な話は
定年後に住む家の事
人里離れた所に建つ小屋のような家を希望する私達だ。
その日は私達の結婚記念日だった。
今年で40年になる。
1981年の5月16日の朝7時
高校時代の先輩から電話が入った。
”今から東京に出てこい
今晩長野でお前の結婚式をするぞ”
と
思いもしない知らせを受け取った私が
バッキーに伝えると
”今日はソフトボールの試合があるから駄目だ。”
と
言い
それに対して先輩が
”教会の予約も入れてあるんだ
今更キャンセルなど出きんぞ
誰でもいいから
アメリカ人を連れて来い。”
と言う。
その言葉に
渋々腰をあげたバッキーが
クロゼットから探しだしたスーツは
青いベルベット(ビロード)生地
その上
白いワイシャツも
ネクタイも持っていなかった。
そんなスタートをきった私達の結婚生活には
”殺してやる”
”死んでやる”
と
そんな言葉と一緒に
ののしりあう事も多かった。
40年を経た今
眠りにつく前にお互いに言う言葉は
”死ぬ時は一緒に逝きましょう。”