よく居酒屋とか小料理屋とかで、色紙に書かれた(それも毛筆で)説教や訓示みたいなのを見かける。今日見かけたのはこんなヤツ。タイトルは「自戒」。
つらいことが多いのは、感謝を知らないからだ
苦しいことが多いのは、自分に甘えがあるからだ
悲しいことが多いのは、自分の事しか分からないからだ
心配することの多いのは、今をけんめいに生きていないからだ
行きづまりが多いのは、自分が裸になれないからだ
作者不詳。色紙の隅にハンコが押してあったが読み取れなかった。ま、どうせ、その辺の“有り難いお言葉”が大好きなオヤジだろう(笑)
ま、確かに、いい事を言ってると思う。ツラいとか苦しいとか感じるのは、結局本人が未熟だからである、という訳だ。その通りと思う。分からんでもない。けど、この手の言葉って、なんか胡散臭く感じられるのは何故?(笑)
なんつーか、抽象的な言葉の羅列で、いい事言ってるみたいだけど、はっきり言って意味不明。この文言の前半部と後半部を入れ換えても、関係ないのでは、なんて思える。
僕が気に入らないのは、この手の言葉が、結局自分を見つめ直しなさい、というメッセージに落ち着いてしまっていて、何の慰めにもならないし、気分転換にすらならない、という点だ。つまり、読むだけ無駄なのだ。なのに、酒を飲む場所には、この手の色紙が多い。愚痴こぼしながらやけ酒飲んでる奴が、ふとこの色紙を見てハッとする、という効果でもあるのだろうか?
一番腹立たしいのは、こういう事を言う奴に限って、周囲の人間にやたらとストレスを与えていたりする事だ。苦しみや悲しみの原因は、そいつだったりする。文句言う前に、自分を見つめ直せ、という奴ほど、自らを省みる事はない、という訳だ。それどころか、なんとなく“いい言葉”を吐いて、悦に入ってたりする。かくして、善良な市民ばかりがツラい思いをするのである。なんて不公平な(笑)
という訳で、この手の色紙がは胡散臭いのである。まともに読んじゃいけません(笑)
あ、茶碗や手ぬぐいに書かれた、“頑固親父の小言”とか“金の貯まる十個条”とかの類は許します(爆)