またしてもショッキングな訃報である。イエスのベーシストであり、オリジナル・メンバーでもあったクリス・スクワイアが亡くなった。享年67歳。白血病だったらしい。公表してたらしいが、全然知らなかった。本当にショックでかい。まだ若いのに...ロック界の大物がまたひとりいなくなった。寂しいことである。
慎んでご冥福をお祈り致します。
僕がクリス・スクワイアの訃報を聞いたのは、6月29日の夜だったのだが、翌日の産経新聞の朝刊にも死亡記事が出ていた。その中で曰く、「ロックバンド・イエスの創設者として知られ、イエスの全アルバムのレコーディングに参加した唯一のメンバーでもある」、うん、そうなのだ。その通りなのである。つい、イエス=ジョン・アンダーソンと思ってしまいがちだけど、実はイエス=クリス・スクワイアなのだ。陰に日向にバンドを支え、幾度となく迎えた存続の危機には、バグルスやトレバー・ラビン、ビリー・シャーウッドといった若く才能あるメンバーを加入させて新機軸を打ち出したり、逆にかつてのメンバーを呼び戻して黄金期の再現を狙ったり等の手を打って乗り切り、40年以上の長きに渡りイエスを常に刺激的且つクリエイティブな状態で維持し続け、ずっと第一線で活動する事が出来たのは、ひとえにクリス・スクワイアのバンド運営能力によるものなのである。長い間、ジョン・アンダーソンがいなければ、それはイエスではない、と思っていたけど、近年のイエスはジョン・アンダーソンがいなくても立派に活動しているし、単に懐メロサーキットだけで稼ぐバンドではなく、レコーディングも行う“現役”のバンドでもあるのだが、クリス・スクワイアがいなくなったら、もうイエスは終わりだろう。彼のようなベースを弾く人は、もしかしたらいるのかもしれないけど、彼のようにイエスを運営していける人はいないと思う。音楽業界で生き抜いていく為には、音楽の才能があるだけではダメで、バンドをマネジメントする能力やビジネスのセンスも重要なのだ、という事を、クリス・スクワイアとミック・ジャガーは身を以って証明してみせたのではなかろうか。
つーか、産経新聞の死亡記事の方が本質を言い当てているとは(笑)
わざわざ言うまでもないが、クリス・スクワイアはベーシストである。僕の友人に、この人の事はベーシストというより、ベース・ギタリストと呼ぶべきだ、なんて言ってるのがいたけど、それくらい個性的なプレイが売り物だが、それと同時に、ソングライターとしても有能だったと思う。イエスといえば、ション・アンダーソンがほとんどの曲を手がけているイメージがあるが、クリス・スクワイアが作曲にクレジットされている曲も多い。単独で書いた曲もある。高校生の頃、友人にイエスのヒストリー本を貰って読んだ事があるが、その著者はクリス・スクワイアの作曲能力を高く評価していて、メンバーのソロアルバムを紹介する章では、クリス・スクワイアとスティーブ・ハウのソロアルバムを比較して、「このバンドに於いては、ギタリストよりベーシストの方が、魅力的なメロディメーカーだ」とのたまっていた。確かに、あのベースラインを聞いてると、ギターより“歌ってる”感じがする。ちなみに、僕もスティーブ・ハウって、あまり好きではない(笑)そんなにこの人って凄いの?って感じかな(笑)
それにしても、今月買ったばかりのレコード・コレクターズの特集がイエスだっただけに、クリス・スクワイアの訃報は衝撃だった。最近、イエスの1972年のライブCDセットが発売されたらしいが、マニアックなファンしか聴かないような気はするものの(笑)、イエスが最初の頂点を迎えた頃のライブ音源である。きっと、クリス・スクワイアもド迫力のプレイに違いない。聴いてみたいけど、内容は同じライブCDが7セットはキツいな、どれか1枚でいいのに、と思ったら、1セットにまとめたハイライト盤も出てるらしい。聴くならそっちかな。
という訳で、この曲でクリス・スクワイアを偲びたいと思う。前述したけど、実は有能なソングライターだったと思われる彼の面目躍如と言ってもいい曲だ。あまり有名ではないかもしれないが。
Parallels/Yes
ロック界はまたしても偉大な才能を失った。合掌。
慎んでご冥福をお祈り致します。
僕がクリス・スクワイアの訃報を聞いたのは、6月29日の夜だったのだが、翌日の産経新聞の朝刊にも死亡記事が出ていた。その中で曰く、「ロックバンド・イエスの創設者として知られ、イエスの全アルバムのレコーディングに参加した唯一のメンバーでもある」、うん、そうなのだ。その通りなのである。つい、イエス=ジョン・アンダーソンと思ってしまいがちだけど、実はイエス=クリス・スクワイアなのだ。陰に日向にバンドを支え、幾度となく迎えた存続の危機には、バグルスやトレバー・ラビン、ビリー・シャーウッドといった若く才能あるメンバーを加入させて新機軸を打ち出したり、逆にかつてのメンバーを呼び戻して黄金期の再現を狙ったり等の手を打って乗り切り、40年以上の長きに渡りイエスを常に刺激的且つクリエイティブな状態で維持し続け、ずっと第一線で活動する事が出来たのは、ひとえにクリス・スクワイアのバンド運営能力によるものなのである。長い間、ジョン・アンダーソンがいなければ、それはイエスではない、と思っていたけど、近年のイエスはジョン・アンダーソンがいなくても立派に活動しているし、単に懐メロサーキットだけで稼ぐバンドではなく、レコーディングも行う“現役”のバンドでもあるのだが、クリス・スクワイアがいなくなったら、もうイエスは終わりだろう。彼のようなベースを弾く人は、もしかしたらいるのかもしれないけど、彼のようにイエスを運営していける人はいないと思う。音楽業界で生き抜いていく為には、音楽の才能があるだけではダメで、バンドをマネジメントする能力やビジネスのセンスも重要なのだ、という事を、クリス・スクワイアとミック・ジャガーは身を以って証明してみせたのではなかろうか。
つーか、産経新聞の死亡記事の方が本質を言い当てているとは(笑)
わざわざ言うまでもないが、クリス・スクワイアはベーシストである。僕の友人に、この人の事はベーシストというより、ベース・ギタリストと呼ぶべきだ、なんて言ってるのがいたけど、それくらい個性的なプレイが売り物だが、それと同時に、ソングライターとしても有能だったと思う。イエスといえば、ション・アンダーソンがほとんどの曲を手がけているイメージがあるが、クリス・スクワイアが作曲にクレジットされている曲も多い。単独で書いた曲もある。高校生の頃、友人にイエスのヒストリー本を貰って読んだ事があるが、その著者はクリス・スクワイアの作曲能力を高く評価していて、メンバーのソロアルバムを紹介する章では、クリス・スクワイアとスティーブ・ハウのソロアルバムを比較して、「このバンドに於いては、ギタリストよりベーシストの方が、魅力的なメロディメーカーだ」とのたまっていた。確かに、あのベースラインを聞いてると、ギターより“歌ってる”感じがする。ちなみに、僕もスティーブ・ハウって、あまり好きではない(笑)そんなにこの人って凄いの?って感じかな(笑)
それにしても、今月買ったばかりのレコード・コレクターズの特集がイエスだっただけに、クリス・スクワイアの訃報は衝撃だった。最近、イエスの1972年のライブCDセットが発売されたらしいが、マニアックなファンしか聴かないような気はするものの(笑)、イエスが最初の頂点を迎えた頃のライブ音源である。きっと、クリス・スクワイアもド迫力のプレイに違いない。聴いてみたいけど、内容は同じライブCDが7セットはキツいな、どれか1枚でいいのに、と思ったら、1セットにまとめたハイライト盤も出てるらしい。聴くならそっちかな。
という訳で、この曲でクリス・スクワイアを偲びたいと思う。前述したけど、実は有能なソングライターだったと思われる彼の面目躍如と言ってもいい曲だ。あまり有名ではないかもしれないが。
Parallels/Yes
ロック界はまたしても偉大な才能を失った。合掌。