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原村の別荘地シリーズの記事をちょっとお休みする。本日のお昼ごはんを、牛の如く反芻するのである。あまりにも焼餃子が美味しかったからだ。私はこれが子供の頃から大好きなのだ。私の妻がおおいに得意とする料理である。私はこれを作れない。焼くことすら出来ない(先日挑戦して失敗した)。
豚ミンチ、ニラ、ネギ、ショウガ、白菜、ニンニク・・・。強烈な材料の組み合わせである。オイスター・ソース、ごま油、酒、醤油等の下味が十分滲みた材料を皮につつむ。油を敷いて鉄の上で一気に焼く。ひっくり返して焦げた面を見せ皿に盛る。酢、醤油、ラー油、豆板醤をいれたタレをつけて食べる。口の中で個性的な材料と辛味の効いた調味料がなんとも複雑に混じり合い、熱くボッ!と炸裂する。
餃子をおかずにする、という家も多いらしいが、我が家ではただ餃子だけを食べ続けるのである。それでご飯は終わりだ。餃子はそれだけでも十分美味しいが、我が家では必ず赤ワインを飲みながら食べる。こういうと多くの人が「えぇ~!そんなの聞いたことない??」と言う。それは変である。天ぷらだって、刺身だって、今じゃ和食専門店がワインと一緒に食べさせる時代だ。あのソムリエ田崎真也さんだって、ウナギの蒲焼とワインの組み合わせを議論しておられる。強烈な焼餃子がしっかりした赤ワインと合わないわけがない。
中にはワインと合わせて食事することが難しい場合もあろう。因みに英国のワイン評論家ヒュー・ジョンソンさんが来日した時にてっさを食べて、「これに合うワインは何か???うぅ~ん。それにしてもこんなに味の無い食べ物は初めてだ」と言ったとか。さすがにそれではワインを合わせるのは難しい。
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口の中で様々な味が炸裂する強烈な焼餃子とマッチングさせて、私が美味しいと思うのは、オーストラリア産のシラーズ種である。オーストラリア人に彼らのシラーズと合わせて食べる料理として、是非焼餃子を教えてあげたいものだ。画像はエルダートンというワイナリーのもの。オーストラリア東南部のバロッサ渓谷にあるワイナリーである。実は私は普段同じ地域にあるピーター・レーマン社のシラーズばかり飲んでいるが、今日はちょっと変えてみたのだ。
ピーター・レーマン社のシラーズ同様、このエルダートン社のものもグラスに注ぐと黒っぽい。果実味がムンムンして土っぽく、なかなか手強い濃さがあるのだが、焼餃子を相手になんとも簡単にガブガブ飲めてしまった。
ワインは美味しい。しかし普段の自宅の食事で、ワインと合わせて「バッチリ良い組み合わせだなぁ」と思うことはそんなにない。ところがこの焼餃子とシラーズは簡単に合ってしまうのである。皆さん、お試しを。私は、そろそろお昼寝タイムである。