9月2日
2か月間のご無沙汰でした。
寒く雨模様の日で和服のテンション下がりますが、着ていらっしゃる方もチラホラいるので
見て楽しみました。自分が持っているものの中でのコーディネートの参考にさせてもらったり。
あの縞にグリーンの帯を合わせてみようとか・・
この演目は、鶴屋南北が「仮名手本忠臣蔵」の外伝として書き、忠臣蔵と四谷怪談を交互に上演していたようです。
初めて見る私は登場人物が多くて関係を理解するだけでも大変でした。仁左衛門と玉三郎に釘づけでしたが・・
鶴屋南北の「桜姫東文章」も同じような悪を描いていましたが、その時も30数年ぶりの共演で素晴らしく、今回も
楽しみでした。
仁左衛門さんのメークをした後の色気と悪人ぶりがすごすぎて・・
『東海道四谷怪談』(左より)民谷伊右衛門=片岡仁左衛門、お岩=坂東玉三郎 /(C)松竹
玉三郎はこういう地味な感じも美しくて・・・
『東海道四谷怪談』(左より)民谷伊右衛門=片岡仁左衛門、お岩=坂東玉三郎 /(C)松竹
動きがすべて舞のようでした。
おはぐろの墨を塗るシーンもすさまじかったです。ちょっとグロい感じがして、
ここまでやるのかしらと思いましたが、ご一緒させていただいてK子さんは
玉三郎だから美しいお岩さんだったと話されていました。
すさまじい形相に変わったお岩さんはもうジェンダーを超えて、りりしく男性的でも
あり、凄味のある不思議な存在になって行きました。
『東海道四谷怪談』(左より)民谷伊右衛門=片岡仁左衛門、佐藤与茂七=中村橋之助、お花=坂東玉三郎、直助権兵衛=尾上松緑 /(C)松竹
ラストの死んだ人がよみがえったようなシーンにホッとしました。
まるでバレエのパドドゥのようなラストシーン‥
歌舞伎の様式美に酔いました。
歌舞伎座に行かなかった7,8月はシネマ歌舞伎をみて、あのお化粧の下の
表情がわかり、舞台でもオペラグラスでほとんど見ていました。
お岩を38年ぶりで演じる玉三郎が公演を前に、ゆかりの深い妙行寺、陽運寺や於岩稲荷田宮神社を訪れて、
興行の安全と成功を祈願致したという記事がありました。
いつもいろいろ教えていただいているK子さんのブログにこの日の素敵な装いが
アップされています。絹芭蕉を初めて知りました。スカーフ止めを帯どめにして
いつもながらの隅々まで行き届いたコーディネートです。
私は雨模様なので洋服になりました。
Sep.2 2021 Ginza