Reflections

時のかけらたち

Shine (1996)

2021-10-09 15:22:19 | movie

最近やはり以前に録画していた映画を見ました。見だして2回目であったことに気が付きましたが、
タイトルで覚えていませんでした。一度目はちゃんと見ていなかったか、今見ると感動的な映画でした。
Shine・・・なんという素敵な言葉でしょう・・

 

 

 

Shine (1996) Movie Trailer

 

SHINE

1995年:オーストラリア

監督:スコット・ヒックス
音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダー

出演:ジェフリー・ラッシュ、ノア・テイラー、アレックス・ラファロウイッツ (ディヴッド・ヘルフゴット)
   アーミン・ミューラー=スタール (ピーター・ヘルフゴット)
   リン・レッドグレイヴ (ジリアン)
   ジョン・ギールグッド  (セシル・パークス)

 

 

オーストラリア映画の「シャイン」は、同国の舞台俳優ジェフリー・ラッシュ(1951~)を一躍有名にした1996年映画で、ドキュメンタリーなど短編映画を
撮っていたスコット・ヒックス監督(1953~)の長編デビュー作品ということです。ドキュメンタリーに近い作りかと思いました。

人生はいいことばかりではないけれど、生き続けなくてはというメッセージ。最後に輝いたDavid Helfgottを描いた映画です。
Shineというタイトルがいいです。最初はシャイニングというジャック・ニコルソンの映画と混同してしまいそうでした。
録画してみているうちに、これは見たことがあると思い出し、ストーリーもほとんど先がわかる、覚えていたのでした。
タイトルで記憶していなかったのですね。それに今の方が感動している私。年を重ねたせいか・・・ もういつ見たのか覚えていない。
新しい映画かと思ったら結構古い映画でした。

素敵だった日のことを思い出そうとする。夕暮れ時にピアノに向かうと、僕は一つのシンフォニーになる・・・僕はピアノを弾くとき、喋って
喋って、喋りまくる。自分をなだめて激励して集中する。ピアノを弾くことは素晴らしい。特権だ。唯一の生きる道なんだ。

名曲が次から次へと出てくる映画でしたが、デヴィッド・ハーシュフェルダーのオリジナルと思われるやさしい曲が心にしみました。
多くの苦労の中、精神を病み、ピアノを弾くことも引き金になると禁止されていた主人公がまた音楽を取り戻し、周りの人たちにも
支えられながら、輝き、人に幸せを与えていく存在となっていく・・

デヴィッド・ヘルフゴットがポーランドからオーストラリアに移民してきたユダヤ系という特殊な家庭で育ったことが彼の精神に
影響しているようでした。ホロコーストで家族を失った父親の家族に対する思いが強すぎて、パワハラとなり、家族を苦しめる
愛情となっていく。

父親役のドイツ人俳優、アーミン・ミューラー=スタール がすごすぎ。

 

 

伴侶となったジリアン役の女優さんも大竹しのぶを連想させるような素敵な方でした。キャストはすべて素晴らしかったです。
ヴィヴァルディのモテットが美しく響く余韻の残る映画です。主役のジェフリー・ラッシュはアカデミー賞主演男優賞を取ったということ
ですが、ふさわしいと思いました。

最後のコンサートでの成功のシーンではこちらも涙をもらいました。

 

Vivaldi: Nulla in Mundo Pax Sincera - Arr. Edwards/Hirschfelder

ヴィヴァルディの「まことのやすらぎはこの世にはなく」

 

ヘルフゴット夫妻のドキュメンタリー映画も制作されていますが、現在、実在している人の映画作成は大変だったと思います。
映画が公開されるとヘルフゴットの家族から抗議が届いたと父親に関しては擁護の動きがあったようです。モデルにした映画とだけ
思った方がいいかも。実際はドキュメンタリーで見る方が正しい見方かも。映画として素晴らし映画だと思いました。

実際のデイヴィッド

 

映画シャイン主人公モデルのドキュメンタリー『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』予告編(2018年3月3日公開)

 

 

そういえばラフマニノフのピアノコンツェルトにはなかなか生で出会えませんが、そんなに難しい曲だったのですね。
音楽家が音楽と格闘して自分のものとしていくそのすさまじい精神を病むほどの努力を垣間見ることができました。
人々に感動を与える音楽を生むことのなんと大変なことなのだろうと最後は心だけになるその音楽になるまでの葛藤が
描かれていました。

 

たまたま辻井伸行のラフマニノフを見つけました。最初からもが見えない彼がこの曲を弾くなんてすごすぎます。

Rachmaninoff: Piano Concerto no.2 op.18 Nobuyuki Tsujii blind pianist BBC proms

 

偶然、ショパンコンクールの経過を知り、またYouTubeで予選の様子がわかるので見ていたら面白かったです。誰が出ているのかも全然知らなかったのですが、
今まで聴きに行ったことのある小林愛実さんや、すでに有名な人たちもいました。子供のころからずっと天才と言われてきた人や、理工学部や医学部出身の
人たちもいます。参加者は中国が22名で最多、次にポーランド16名に続いて日本の14名、韓国7名となっています。他にチャイニーズ・タイペイもあるので中国人は
すごいです。しかし中国の一次予選通過者は5名と少ないです。国籍は中国でなくても中国系の名前の人はほかにもいました。アジア系の勢いってすごいですね。
こんなに参加しているとは思いませんでした。

一次予選通過者:沢田蒼梧さん 進藤実優さん 反田恭平さん 角野隼斗さん 牛田智大さん 古海行子さん 小林愛実さん 京増修史さん 

二次予選は9日から12日まででコロナの影響か本選もすべてYouTubeでライブ配信するとのことです。

 

HAYATO SUMINO – first round (18th Chopin Competition, Warsaw)

 

KYOHEI SORITA – first round (18th Chopin Competition, Warsaw)

 

TOMOHARU USHIDA – first round (18th Chopin Competition, Warsaw)

 

AIMI KOBAYASHI – first round (18th Chopin Competition, Warsaw)

 

SHUSHI KYOMASU – first round (18th Chopin Competition, Warsaw)

 

パッションを感じる演奏です。聴く方の心にも波が立ちます。

 

コメント
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