Reflections

時のかけらたち

花緑さんの余韻とささやかなひな祭り ・・・ Karoku's afterglow & a tiny Hinamatsuri

2019-03-04 23:56:17 | people


2日の花緑さんお講演会の余韻が残っています。
ネットで調べたらあの落語会はやっぱりすごかったみたいです。

加藤たけしさんという落語関係のプロデュースなどしている人のツィッターより

【2019/3/2落語見聞録 水天宮日本橋劇場 人形町花緑亭 第26夜】
②「芝浜」柳家花緑
衝撃!この季節、この構成!でも、新しい工夫、まくらでふった暗示が見事に集約して笑いが多い、
おかみさんがたくましい、新しい演りかたの、名演落語。

③「お節徳三郎(上・下)」柳家花緑
冬から桜の季節の構成にしたいと、仲入前に話していたけど、このボリューム!
笑いの多い『花見小僧』と、人情噺の『刀屋』のコントラストが見事!お客さんは幸せ者だぁ!

私が取材している落語会のなかでは、早くも今年度ナンバーワン落語会の予感。


また、イントロで紹介していた「ぴあ」のことも思い出しました。おもしろそうな連載なので
アプリをインストールしなければなりません。
今販売中の婦人公論にも出てるとか・・同じ病気の方の力になっています。
ちょっとした言葉のはしはしに現代社会への皮肉というか、光るものがあります。

≪アプリ≫『ぴあ』
連載「私のクリエイター人生 “柳家花緑 私の落語人生”」全10回(予定)
※閲覧方法
スマートフォン(Android,iPhone)やタブレット(Android,iPad)で
専用アプリ「ぴあ」をダウンロードしてご覧下さい。
https://lp.p.pia.jp




昨日のささやかなひな祭り






芋真蒸を作りました。海老のそぼろを葛でとろみをつけてかけます。
真薯は大和芋とじゃがいもと海老のすり身。山芋が多く入った生地は 薯蕷饅頭の味です。







数日前に作った里芋大福、これは星岡の鶏まんじゅうに似ています。
手間をもっと簡単にした感じ。そこだけカリッと半分くらいかぶる油で
揚げます。栗原はるみのレシピ。




今日はタラと小松菜のキムチ和え。TVの3分クッキングで紹介していました。




ギャラリーワタリで買ったカード。


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はじめての落語 ・・・人形町花緑亭へ ・・・my first Rakugo  

2019-03-03 23:55:40 | art


3月2日 日本橋公会堂

時どきお会いしていた方がこの花緑さんの奥様だったことを
知り、そしてTVなどでも彼の障害について取り上げられて
初めて、落語の世界に興味を持ちました。



はじめての落語
これは素晴らしいひとり芝居。
日本の古典芸能の一つでした。TVや映画のなかった時代の娯楽です。
きっと講談とかもそんな感じなのでしょうね。歌舞伎や狂言、能という舞台芸術は
ありましたけど。もっと気楽に街の人たちが楽しんだものでしょうね。

たった一人で座ったままで、物語を表現するなんてなんてすばらしいのでしょう。
ずっと笑いっぱなしでしたし・・・ きっとイッセー尾形もこんな感じなのだろうと想像しました。
朝の寒さも伝わってくるし、夜空やまわりの光景まで浮かんできます。 何もない世界に空間を
作るのはお能も同じですね。魚屋の夫婦の愛情を描いたものと、身分を越えた恋愛を成就させる若い
カップルの話の2題でした。話に引き込まれてその世界に入って行きましたが、終わった後なにか
心に温かくなるものを感じました。

彼はイントロで学習障害のことも話して、さりげなく現実のこの世界についても語っていました。
今とても人気のある噺家さんで、気が付いた時にはチケットがほとんど売り切れ状態で
2階の桟敷席から楽しみました。

ひとり芝居も面白いのですが、何か人情溢れて、ほのぼのとした世界が生まれてきます。
奥様も明るく楽しい方なのですが、一度でファンになりました。
もう笑いっぱなしでした。こんなに笑ったのは久しぶりです。





その日の朝出かける時に少し大きめの鳥を見ました。
ツグミです。着て出かけた着物はツグミさんのお母様のものです。


和服で落語へと前日に考えたコーディネイト3つです。









いただいためくら縞の着物をサイズを合わせて出してもらったものです。


当日やっぱり第一候補の組み合わせにしましたが、残念なことに派手な羽織が似合いません。
またいつもの羽織を着て出かけました。




手描き友禅で昨年末に習った半襟をまだしています。




帯は大好きな越後染織工房のものです。


三井記念美術館のロビーであるばとろすさんと待ち合わせ。



マンダリンのグルメショップで再び見た薔薇のリース。








日本橋公会堂の日本橋劇場へ春を感じる陽気の中、歩いて行きました。







あるばとろすさんも春らしい装いです。おばあ様のお着物がモダンです。
私が若いころに着ていたキャシャレルのワンピースと同じ色合いでした。最初は黒の羽織の予定
でいらしたとかですが、ピンクの羽織がかわいいです。






この日の朝は2週間くらい引きずっていたことが解決しました。
マンションの浴室の蛇口の様子がおかしくなってきたので、防災センターの技術員に見て
もらったところ、防災センターでは直せないものでした。メーカーに直接依頼するようにと
蛇口を調べていましたが、メーカーが判別できないとのことで、1日かけて調べて教えていただきました。
教えていただいたメーカーに修理に来てもらったところ違うメーカーだということでびっくり。蛇口に
名前が読み取れて、問い合わせ先を教えてもらいました。メーカー違いでも出張費が発生してしまい、
防災センターに間違えを連絡すると、防災センターの技術員も調べて依頼先を知らせてくれましたが、
費用は申し訳ないけど保障する仕組みがないと言われどうしてもというなら自分が個人で持つしかない
という返事があり、それは個人で負担するものではないと思い一旦支払いました。自分の過失でもない
ことに自分に降りかかってきたことに何か気持ちが悪くて、防災センターの所長さんに話すことに
しましたが、ちょうど休みで、メールで連絡して話が進みやすくしようと思い、文章を作成して、ちょうど
お昼を一緒にした会計士の友人に念のために見てもらったところ、こういうものはわかりにくいので、
メールにしない方がいいと言われました。あと淡々と事実だけを述べること、今後もかかわっていくのに
マイナスのイメージを与えないことなどアドバイスしてもらいました。
翌日味噌作りに行く前に防災センターによって、朝礼までのほんの少しの時間でしたが、事実の説明だけして
所長さんに投げました。今後のことやルールを決めて頂くこと、又こういう事例は住民、従業員どちらも
個人負担をすべきことではないと思うと自分の意見も伝えました。所長さんはやっぱり報告を受けていなかった
ので、こちらでも確認して対処しますと話していました。
その後、1週間近くたってしまうのでこちらから連絡すると、落語を聞きに行く日の午前中に会うことになり
ました。こういう事項についてルールはないのだけれど、防災センターの落ち度で居住者の方に迷惑をかける
ことはできないとの返事をいただけて、ほっとしました。
感情を抑えてクールにすること、とても勉強になりました。

3棟あるマンションは民活で建てられた半官半民みたいなところなので、それぞれ違う建設会社が
入り、部品もそれぞれ違います。防災センターはこういうところも管理しているのですが、建てられてから
何十年もたっているので把握するのが難しくなりつつあるのも確かです。
最後に修理に来てくれたメーカーは棟によって違ったり、階数によって違うものが使われていることもあるので
念のためいくつか持ってきていて、出張が無駄にならずに助かりました。

March 2  2019  Nihonbashi
コメント (8)
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すてきなコンサート(追記) ・・・ miracle concert

2019-03-01 23:59:15 | music
今日は染の小道(24日)を順番でアップしたいところだけど
写真がたくさんで整理する時間がありません。
順番が後先になってしまうけれど2月27日に行われた
シニアのコンサート「65歳からのアートライフ」にしました。




2月27日 

小さいころから知っている、祖母の甥にあたる親戚の方がいつだったか
法事の時に学生時代グリークラブに入っていて、定年退職後ドイツ・リートを
歌っていて、リサイタルが夢と話されていました。
その彼から妹にコンサートの連絡が入り、青葉台のフィリアホールに一緒に行ってみること
にしました。

前日に初めてブラウニーを作ってプレゼントにしました。いただいていた土佐文旦もひとつ入れて。



くるみをいれたビターチョコで作ったブラウニー。ローストしたアーモンドプードルも入っています。







ホールは500名収容で、ほとんど埋まった状態になりました。
60代から90代までの方たちが年齢を全く感じさせない声で
素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

いい年の取り方をしているな~と思いました。
なんだか映画でも見ているかのようでした。

音楽はメッセージ。何かを人に伝えたいために歌っているのがわかります。
高齢者の道半ばという言葉に励まされました。音大とかで専門に勉強された方たちでは
ないらしいのですが、若いころ声楽をやっていらした方とかレベルがすごく高くて、
そして女性は衣装もすごくすてきでした。この晴れの舞台のためにずっと準備されてきた
のでしょうね。

その人の生きてきたところが表われる音楽。

アマチュアのそしてまるでプロのように完成度の高い人もいたけれど
音楽を追及する普通の人たち。すてきな年齢の重ね方に勇気づけられました。
何しろ65歳以上で90代までの人が音楽を楽しんでいます。

遠い親戚の彼は学生時代グリークラブで歌っていて、今はドイツ歌曲を
中心に歌っているようです。仕事をしていた時は銀行の勤務で長いこと
ハードな仕事をしてきたと思います。

今ここで花を咲かせている人たちのその生き方を見ていると、道半ばで
他界した音楽が好きだった彼女の声が聞こえるようでした。彼女は私も苦労だけでなく
楽しく、充実していたよと話しているようでした。

「夢遊病の女」や「アンナ・ボレーナ」からのアリア、「ロメオとジュリエット」もありました。
トスティの歌もあり、ホセ・カレーラスが良く歌うイタリア歌曲もいくつかあり、知っている曲も
多く楽しむことができました。知り合いの彼はシューベルトの「死と乙女」と「菩提樹」の2曲でした。
私は93歳の女性が挑戦したシューマンの「クルミの木」を聴いた時、とても感動して静かに
涙が流れました。

最後に日本では超一流のオペラ界の方たちの講評とおまけの歌がありましたが、
講評ではその人の持つ声や技法だけでなく心のある歌がとても勉強になったと
話されていました。

講評をされた 砂川涼子(ソプラノ)鳥木弥生(メゾ・ソプラノ)村上敏明(テノール)さん達
の演奏がすばらしかったです。

テノールの村上さんが作曲家の小林秀雄のお嬢さんが伴奏者としていらしていたので
急遽曲目を変更して落葉松を歌った時にはもう涙溢れて仕方がなかったです。その前に
78歳の方も歌っていましたが、声の質とかでそれぞれ味がありました。私が習っている
サークルが参加した千代田区の文化祭でもコーラスでこの曲が歌われていました。




カルメンのハバネラをソプラノの方が歌った時はプロのその場の空気の作り方に
圧倒されました。音楽の楽しさがあふれました。

ラストは3人で乾杯の歌。とても素晴らしいコンサートの幕が閉じました。

プロのコンサートとは違うこういうコンサートっていいものだと思いました。

家に帰ってからも、胡桃の木が聴きたくなってYouTubeで探して聴きました。




ダムラウで胡桃の木 シューマン ミルテの花より

Es grünet ein Nußbaum vor dem Haus,
Duftig,
Luftig
Breitet er blättrig die Äste aus.

家の前に一本のくるみの木が繁っている、
良い香りで
爽やかに
葉のついた枝を広げている。

Viel liebliche Blüten stehen dran;
Linde
Winde
Kommen, sie herzlich zu umfahn.

たくさんのかわいらしい花が咲き出でて、
穏やかな
風が吹いては
それを優しく包み込んでいる。

Es flüstern je zwei zu zwei gepaart,
Neigend,
Beugend
Zierlich zum Kusse die Häuptchen zart.

花々は二つずつ対になってささやき合い、
頭を傾げ
身を屈めて
愛らしく優雅に口づけをを交わしている。

Sie flüstern von einem Mägdlein,
Das dächte
Die Nächte
Und Tage lang, wußte, ach, selber nicht was.

花々がささやくのは一人の少女の事、
彼女は想いにふける、
夜も
昼も、ああ 自分でもそれが何なのかわからない。

Sie flüstern - wer mag verstehn so gar
Leise
Weis’? -
Flüstern von Bräut’gam und nächstem Jahr.

花々はささやく-でも誰が気づくだろう?
こんな小さな
声に-
ささやいているのは花嫁の事、未来の事。

Das Mägdlein horchet, es rauscht im Baum;
Sehnend,
Wähnend
Sinkt es lächelnd in Schlaf und Traum.

少女は耳を傾け、木はざわめき、
見つめ
思いをはせ
微笑みながら眠りと夢の中に沈んでいく。

ミスター・ビーンのお気楽ブログより



聴いているうちに素敵なシューベルトの歌曲をみつけました。
バーバラ・ボニーです。



Du bist die Ruh, D 776
 あなたは安らぎ

Du bist die Ruh,
Der Friede mild,
Die Sehnsucht du,
Und was sie stillt.
 あなたは安らぎ、
 穏やかな平安、
 あなたは憧れ、
 そして憧れを鎮めるもの。

Ich weihe dir
Voll Lust und Schmerz
Zur Wohnung hier
Mein Aug' und Herz.
 私はあなたに、
 喜びと苦しみでいっぱいにして、
 この住まいに
 わが瞳と心を捧げよう。

Kehr' ein bei mir,
Und schließe du
Still hinter dir
Die Pforten zu.
 私のもとを訪ねておくれ、
 そして
 そっとあなたの後ろの
 戸を閉めておくれ。

Treib andern Schmerz
Aus dieser Brust.
Voll sei dies Herz
Von deiner Lust.
 他の苦しみを
 この胸から追い出しておくれ。
 この心を
 あなたの喜びでいっぱいにしておくれ。

Dies Augenzelt
Von deinem Glanz
Allein erhellt,
O füll' es ganz.
 この瞳の天幕は
 あなたの輝きだけに
 照らされている。
 おお、その輝きで瞳を満たしておくれ。

詩:Friedrich Rückert (1788-1866)
曲:Franz Schubert (1797-1828)

Taubenpost~歌曲雑感より

音楽が止まらなくなって、久しぶりにグレン・グールドも聴きました。





思わず図書館を検索してダムラウのCDとバーバラ・ボニーのシューマンの予約を入れました。


Feb.27 2019  Aobadai


⋆⋆⋆⋆⋆

今日食事の後片付けをしながら思い浮かんだのは鴨長明の 方丈記の一説
「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶ
うたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし・・」
川の水も表面は変わらないようだけど、絶えず流れている。
ヨガでもじっとポーズを取っていても相反する二つの力が押し合って保っている。
いくつになっても努力していくことは必要なのだと思いました。
余生とはいえ、人間は死ぬまで前進していくものなのだと心の中に何かが
落ちて行きました。
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