内田樹さんのブログ「内田樹の研究室」。
昨日(13日)、「さよなら民主党」のタイトルで書かれた文章の中に、
以下のような部分があった。
さすがに温厚な私も(笑)、このところ「ちょっと、あんまりじゃね?」と思っていたことなので、再認識するために、採録させていただきます・・・・
民主党は今、彼らに立候補者330に対して308人の当選者を与えた2009年の総選挙での選挙公約のほとんどを放棄し、首相は「しない」と約束した消費税増税に「政治生命をかける」と呼号している。
なぜ、選挙公約がこれほど組織的に放棄されなければならないのか。これについて、為政者には説明責任があるだろう。
けれども、消費増税についても、原発再稼働についても、首相の口から「情理を尽くした説明」が語られたようには思われない。
政策が歴史的状況の変化によって転換されるのは当然のことである。
だが、その場合には、なぜ過去のある時点では「適切」と思われた政策がその後「不適切」になったのか、その経過を説明する義務があるだろう。
どのような情報を勘定に入れ忘れていたのか。どのような想定外の事態が出来したのか。なぜ、現実には起きてしまった事態を「想定外」に類別していたのか。何を見落とし、何を見誤り、どのような推論上の過誤を犯したのか。
その検証と開示ぬきに、マニフェストを変更することはできないと私は思う。私は間違っているのだろうか。
(内田樹の研究室 2012.06.13)
・・・・いえ、間違っていませんよ、内田先生。