『日刊ゲンダイ』に連載している番組時評「TV見るべきものは!!」。
今週は、日本テレビ「ネプチューンの超体験!タイムワープ旅行社~時間旅行で江戸時代へ~」について書きました。
先週の日テレは「エコ・ウイーク」とやらで、あちこちの番組で、やたらとエコ特集をやってましたね。
あんまりウルサイと、「テレビこそ無駄な放送やめろ!」とか言われちゃいますぞ(笑)。
ベッキーが“省エネ”出演なら
もっとよかった
もっとよかった
先週、日本テレビが放送した特番「ネプチューンの超体験!タイムワープ旅行社~時間旅行で江戸時代へ~」。
ドラマとドキュメンタリーを合わせたようなタイムトリップものと聞いて、NHK「タイムスクープハンター」の類似品を想像していたが、別物だった。
確かに東幹久・鈴木砂羽の夫婦とその子供たちが「江戸体験ツアー」に出かけるが、彼らはあくまでも狂言回し。番組の目的は「江戸時代のエコを学ぶ」であり、飽きさせないためのドラマ仕立てだった。
むしろ主役は情報部分の“解説役”を務めたベッキーだろう。何しろ東一家が見るもの聞くもの全てに解説が付くのだ。
長屋の住まい方に始まり、「損料貸し」と呼ばれた当時のレンタル屋、トイレ事情、居酒屋のスタイル、さらには吉原での花魁遊びについてまで、ベッキーがひたすらしゃべりまくる。
解説用のVTRはお歯黒の染料作りや、灰を使った洗濯など様々な再現や実験を含めよく出来ていた。また江戸の街がかなりのエコタウンであることも、庶民の暮らしがエコだったことも十分に学ばせていただいた。
しかし2時間の長丁場、カメラ目線で解説を続けるベッキーには参った。
滑舌の良さは認めるが、さすがに途中からは見る側も疲れ気味。エコ特番らしくベッキーの出番がもう少し“省エネ”だったらと思う。
惜しい。
(日刊ゲンダイ 2012.06.12)