碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

CBCやらせ問題の“その後”

2010年02月13日 | テレビ・ラジオ・メディア

CBC(中部日本放送)による「やらせ問題」の、“その後”に関する記事が『読売新聞』に出ていた。

放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会に、CBCが「調査報告書」を提出したのだ。


見出し:
CBCやらせ取材、現場に「仕込み当然」の意識

記事本文:
CBC(中部日本放送)が先月23日に放送した情報番組「なるほどプレゼンター!花咲かタイムズ」で、モデル事務所から派遣された女性3人を、街頭インタビューに答えた通行人として紹介した問題で、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は12日、番組の担当ディレクターに「仕込みは当然」という意識があったことを明らかにした。

川端和治委員長によると、この日の会合では、CBC側から提出された調査報告書に対し、委員から「このような番組制作の手法は見逃せない」という厳しい意見が相次いだ。同委員会は、この日出された委員の意見を近く公表することを決めた。
(読売新聞 2010.02.12)


・・・うーん、「仕込みは当然」と言われたら、BPOも困るだろう(笑)。

ここでもまた、宮台真司さんの言う“社会の底が抜けた”状態が露呈している。

本来なら「あり得ない」ことが、フツーにあり得てしまうのだ。

過去の、いわゆる「テレビ的事件」から、何も学んでいない人たちが、堂々と現場を闊歩しているのか。

またぞろ、「テレビの常識は世間の非常識」ということになりそうだ。

BPO委員の意見もさることながら、CBCの調査報告書も公開してほしい。

『もっとベストカー傑作選』、ようやく入手

2010年02月12日 | 本・新聞・雑誌・活字

雑誌は、見かけた時に買わないと、後でとても苦労する。

『ベストカー』の2/14増刊号、『もっとベストカー傑作選 ザ・ベスト・オブ・ベスト!』もそうだ。

しばらく前、店頭で目にしながら、「仕事帰りに買おう」と思ったら、帰りには、もうなかった。

しかも、その後、あちこちの書店で売り切れていたが、本日発見。ようやく入手した。

やれやれ(笑)。

中を開いてみると、嬉しいページがあちこちにある。

まずは、ピストン西沢さんの“紙上トーク”ともいうべき企画だ。

題して「クルマとラブホテルの切っても切れない関係」(笑)。

その中に、映画『稲村ジェーン』に出てくる、「アンデルセンは近いの?」というセリフの話があった。

アンデルセンはラブホで、その前には「サザンオールスターズでおなじみの」という看板が出ているというのだ。

すごい(笑)。

また、前澤義雄さんと清水章一さんの「デザイン水かけ論」も堂々の特別編だ。

東京モーターショーにおける、国産メーカーのデザイン力について、“水かけ”している。

三本和彦さんと山口京一さんによる、「クルマ好きを感動させた日本の50台を選ぶ!」というページも、読みごたえ有り。

選ばれたクルマの写真を眺めながら、お二人のウンチクをうかがって(読んで)いると、やはり古いクルマが多い。

家の近所でコスモスポーツを初めて見のは、中学生の時だったっけ。

カッコよかったけど、町の風景の中で、完全に浮いてたもんなあ(笑)。

そんなこんなの傑作選。しばし楽しめそうだ。

明晩、『奇跡の動物園2010~旭山動物園物語』

2010年02月11日 | テレビ・ラジオ・メディア

1981年の春、テレビマンユニオンに参加した時の“同期”が、加藤義人だ。

当時、2年に1度の採用だったこともあり、この年は1600名の応募があって、採用は4名。

400倍の競争率を思うと、加藤も私もよくぞ合格したものだ(笑)。

今や、加藤はテレビマンユニオンを代表する演出家の一人である。

その加藤から番組案内の葉書が届いた。

明日12日の夜、フジテレビで放送するスペシャルドラマ『奇跡の動物園2010~旭山動物園物語』だ。

監督・プロデュース:加藤義人。

葉書の裏面には、クセのある筆文字で「第4弾になります!」とある。

毎回このドラマを楽しみにしているが、そうかあ、もう4作目なんだ。

キャストは山口智充、戸田恵梨香、伊東四朗、津川雅彦といったお馴染みの面々。

スタッフもそうだ。

撮影の川田さん、映像の久米田さん、音声の助川さん、選曲の塚田さん、ライン編集の飯塚さん等々、私も一緒に仕事をさせてもらったメンバーの、懐かしい名前がずらっと並ぶ。

皆、フジの”トレンディ・ドラマ”時代から活躍しているベテランだ。

それぞれの顔や、現場の雰囲気を思い浮かべて、嬉しくなる。


というわけで、加藤義人監督作品『奇跡の動物園2010~旭山動物園物語』は、明日12日(金)21時から、フジテレビ「金曜プレステージ」枠でオンエアです。

私も、万難を排して(笑)“リアルタイム視聴”で見させてもらいます。

大田区の「おおた区民大学」で講義

2010年02月11日 | テレビ・ラジオ・メディア

昨日は、大田区が主催するセミナー「おおた区民大学」での講義。

全3回の「テレビと新聞から学ぶ~伝え方と伝わり方~」という講座の最終回を担当した。

1回目は、明治学院大学文学部芸術学科准教授の長谷川 一(はせがわ はじめ)さんによる「メディアリテラシ―~情報は変化する~」。

2回目が、朝日新聞社編集委員・隈元信一(くまもと しんいち)さんで「新聞のキホン~活字が伝える情報~」。

そして、私の第3回は「テレビのつくりかた~映像が伝える情報~」である。

私はともかく、なかなかのラインナップであります。

夕方からの冷たい雨にも関わらず、会場には定員30名の参加者の皆さんが集まり、熱心に受講して下さった。

今回は、ニュース・報道番組に焦点を絞って、お話させていただいた。
たとえば・・・

・1時間のテレビニュースは新聞の1ページにも満たない
・時間の制約から項目も限られる
・ニュースに採用されるかどうかの競争がある
・採用されてもコメントの量の問題がある
・ニュースの順番の問題もある
・採否、項目の順番、コメントの質と量をニュースの責任者が一手に握っている
・ニュースの内容は多くの人の手を経て作られる
・その過程で個人の意図や思惑はかなり薄められる
・逆に個人的な意図が入り込む余地も十分にある 等々

また、「松本サリン事件報道」などの例を引いて、“テレビ報道も間違うことがある”という話も加えた。

参加者には団塊の世代、つまり私にとっては先輩に当たる年代の方々が多く、最後の質疑応答も、質問というより「意見を述べる」といった雰囲気だった。

さすがは全共闘世代。議論には慣れてるぞ(笑)という皆さんでした。

寺町沙也(てらまちさや)さんのこと

2010年02月10日 | 日々雑感

札幌のテレビ局にいる友人から、急ぎのメールが届いた。

アメリカで心臓移植の手術を受けようとしている少女のことだった。

私も知らなかったが、読んでみて、少しでも多くの方に知っていただこうと思い、以下にそのメールの主なところを転載します・・・


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北海道では今月8日のテレビニュースで、新聞もきのう9日の新聞にも紹介されましたが、札幌出身の14才の寺町沙也(てらまちさや)さんが心臓移植をアメリカで受けるために、募金の呼びかけをはじめました。

現在は仙台市内の病院にいますが、入院をして2年あまり、補助人工心臓を付けた状態も限界が近づき両親は「命のカウントダウンが始まった」として、8日に会見をして渡米費用の募金を呼びかけました。

主治医は余命半年としています。

実は沙也さん自身も、ご両親も、心臓の病気を運命として渡米してまでの臓器移植を望んでいませんでした。

去年の7月に改正臓器移植法が成立してからもそのスタンスを変えずにいましたが、今年7月の本格的な施行を前にして、状態は深刻な状況になりつつあり本人も、そして両親も大きな葛藤のすえ、渡米しての心臓移植手術を志すことを決意するに至りました。

しかし余命は半年なのです。

北海道内でのニュースだけではとても募金が集まらないと思っていることもあります。

沙也さんは3月27日で15歳。渡米してもすぐには心臓が見つからないことを考えればそこが命のリミットになるかもしれないのです。

長々と書いてしまいましたが、碓井さんのブログなどで、さやさんのことなど触れていただけないでしょうか。

詳しい経緯は「さやちゃんを救う会」の公式HPを参照ください。
http://saya-sukuu.jugem.jp/

************************


・・・緊迫した状況であることが伝わってくる。

関心を持たれた皆さんは、ぜひ「救う会」の公式HPなどにアクセスしてみて下さい。よろしく、お願いいたします。

『週刊現代』で4月改編についてコメント

2010年02月10日 | メディアでのコメント・論評

先日、『週刊現代』から「4月改編」についての取材を受けた。

今週(2月20日)号の特集記事<テレビ局4月改編「コストカット」新番組の嵐>に、コメントが掲載されている。

リードにいわく。

テレビ離れが叫ばれて久しい。大切なことはオリジナリティあふれた良質のコンテンツを作ること。王道はそれしかない。しかし、今春の番組改編を見ると――。

コメントは、まず記事の冒頭の部分・・・


テレビの魅力が薄れつつある。いつも同じ顔ぶれのお笑い芸人、タレントがひな壇に居並ぶバラエティやクイズ番組ばかり。大人の鑑賞に耐える良質なドラマやドキュメンタリーに出会えることは滅多にない。

元番組制作会社プロデューサーで東京工科大学の碓井広義教授もこう語る。

「制作サイドは、手間をかけずに安上がりなバラエティで目の前の数字を1%でも上げることしか頭にないのではないでしょうか。視聴者に『こんな番組を見せたい』という長期的な展望が感じられません」


・・・記事は、この後、各局の新番組を具体的に紹介している。とにかくキーワードは「制作費削減」だ。

そして、記事の最後で、私のコメントが再び登場する・・・


前出の碓井教授は、テレビ東京の番組作りを見習うべきだとこう語る。

「民放では一番制作費が少ない中で、いろいろと工夫した番組を作っています」

なかでも、業界で注目されているのが、『空から日本を見てみよう』。

この番組は 昨年10月からレギュラー放送されている木曜20時台というゴールデンの1時間番組だ が、芸能人はおろかアナウンサーも一切、登場しない(声のみの出演)。


・・・といった具合ですが、この記事のリードにある「オリジナリティあふれた良質のコンテンツ」を生み出すのは容易なことではない。

詳細は、ぜひ『週刊現代』の記事をご覧ください。

NHK「ザ・ソングライターズ」は音楽と言葉の“道場”

2010年02月09日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』の連載コラム「テレビとはナンだ!」。

今週書いたのは、NHK「ザ・ソングライターズ」についてだ。


見出し:
再放送中 「ソングライターズ」はファン必見の音楽番組だ

コラム本文:
昨年の夏にNHK教育で放送された「ザ・ソングライターズ」。

名だたるシンガーソングライターに「音楽と言葉」をめぐる話をじっくりと聞く番組だ。

インタビュアーは佐野元春。登場したのは小田和正、矢野顕子など6人である。

現在、総合テレビで水曜深夜に再放送中で、先週は松本隆の回だった。

松本といえば松田聖子という感がある。だが、ある世代以上にとっては伝説のバンド「はっぴいえんど」だ。

当時は日本語ロックと呼ばれたが、松本をはじめ細野晴臣、大瀧詠一、鈴木茂というメンバーは今も刺激的だ。

この番組での松本は終始リラックスしている。

いや、それは松本に限らず、どのゲストにも共通する。音楽を分かっている佐野を聞き役にしたおかげだ。

テーマである歌詞についても「風とか水、流動的なものが好き。形のあるものは信じない」と率直に語っていた。

収録は佐野の母校・立教大学の教室だ。聴衆は他大学も含む学生たちで、最後には質疑応答もある。

見ていて、これは「アクターズ・スタジオ・インタビュー」だと思った。

アメリカの有名な演劇専門学校で行われる、現役俳優へのインタビューを番組化したもので、NHKでも放送していた。そのソングライター版だ。

今週のゲストはスガシカオ。夏には第2シリーズも放送予定だ。音楽ファンにはオススメです。
(日刊ゲンダイ 2010.02.09付)


・・・「アクターズ・スタジオ・インタビュー」もいい番組だった。

ロバート・デ・ニーロやスコセッシ監督などが、自らのキャリアや演技や演出について延々と話してくれるんだから。

聞いている学生たちも目を輝かせて聞いている。

彼らの中に、未来のスター俳優やアカデミー賞監督がいるかもしれないのだ。

「ザ・ソングライターズ」は、まだ“次代に伝える”という意味合いは希薄だが、“次代を刺激する”という役割は果たしているように思う。

とにかく、音楽における「言葉」に注目した点は、大いに評価したい。

生誕100年の黒澤明、80年の開高健

2010年02月08日 | 本・新聞・雑誌・活字

KAWADE夢ムックの新刊『文藝別冊 黒澤明』、『文藝別冊 開高健』を読む。

それぞれ、生誕100年と80年だそうだ。

こういう節目を機会として、興味・関心のある人たちに、再び“接すること”ができるのは有難い。

しかも、黒澤本には、新資料である脚本『喋る』、エッセイ『処女作のころ』が収められている。

また開高本では、単行本未収録コレクションと銘打った、佐々木基一との対談や、荻昌弘・小松左京との鼎談などが読めたりするのだ。

裏表紙の内側(?)には、70年のサントリー・オールドの広告が印刷されている。

写真は、黒のセーター姿で、グラスを持った右腕を伸ばしている開高健だ。

そこに、ご本人が書いたコピーが並ぶ。

「跳びながら一歩ずつ歩く。
 火でありながら灰を生まない。
 時間を失うことで時間を見出す。
 死して生き、花にして種子。

 酔わせつつ醒めさせる。

 傑作の資格。

 この一瓶。」


・・・うーん、上手いよなあ(笑)


そして、黒澤本の終わりのほうに増補としてある「黒澤明が選んだ百本の映画」が、これまたとても興味深い。

黒澤監督が語った、いくつかのものを再構成した文章もいいし、何より「百本の映画」リストが楽しい。

「チャップリンの黄金狂時代」
「荒野の決闘」
「第三の男」
「欲望という名の電車」
「勝手にしやがれ」
「ベン・ハー」
「太陽がいっぱい」
「アラビアのロレンス」
「地下室のメロディー」
「鳥」
「俺たちに明日はない」
「真夜中のカーボーイ」
「惑星ソラリス」
「ゴッドファーザー」
「旅芸人の記録」
「アニー・ホール」
「パリ、テキサス」
「ガグダット・カフェ」
「八月の鯨」
「赤西蠣太」
「ゴジラ」
「浮雲」
「幕末太陽伝」
「戦場のメリークリスマス」
「となりのトトロ」
「あ・うん」
「HANA-BI」などなど、100本。

多くの作品は観てあるので、これらの作品についての黒澤明の「ひとことコメント」にうなずいたり、うなったり(笑)させてもらった。

新型「プリウス」の国内リコール

2010年02月07日 | クルマ

米紙「ニューヨーク・タイムズ」の記事の見出しに、いわく。

「Toyota Has Pattern of Slow Response on Safety Issues 」。

豊田章夫社長の「おわび会見」も、かの国での非難を抑えることに、あまり貢献しているように見えない。

大丈夫かね、トヨタ。

さらに、トヨタの新型「プリウス」が、アメリカだけでなく、国内でもリコールとなるようだ。

「読売新聞」によれば・・・


見出し:
新型「プリウス」リコール、信頼回復は未知数

記事本文:
トヨタ自動車がハイブリッド車(HV)の新型「プリウス」の国内でのリコール(回収・無償修理)を決め、事実上、不具合を「欠陥」と見なすことを受け入れる形になった。

決着を急ぐことで看板車種プリウスのイメージ悪化を防ぐ狙いと見られるが、不具合問題への対応の遅れには国内外で批判が高まっており、短期間での方針転換が信頼回復に直結するかは未知数だ。

自動車メーカーは、安全性に影響する設計や製造段階での欠陥が車に見つかればリコールを国土交通省に届け出て、無償修理を行っている。欠陥はないが品質改善が必要な時は「サービスキャンペーン」(自主改修)として実施している。

今回の不具合の対策はABSのプログラムを変更する簡単な作業で済むが、修理方法は同じでも、リコールと自主改修では不具合を「欠陥」と認めるかどうかの大きな差があり、トヨタは当初、自主改修で対応する方向で検討していた。

しかし、運転手が「ブレーキが利かない」と不安を感じることがあるのは事実で、2月に入り物損事故の情報も寄せられた。対応の遅さに批判も強まる中、トヨタは苦渋の決断に追い詰められた格好だ。

国土交通省でも「絶対に事故が起きない保証がないと、自主改修で済ませられない」との見方が強まっていた。
(読売新聞 2010.02.07)


・・・これって、かなり大変なことだと思う。

トヨタの商売にとって、というだけでなく、今の自動車業界全体が、プリウスをはじめとする“エコカー”“ハイブリッドカー”ブームにけん引されているからだ。

その代名詞ともいえるプリウスに、まさに“ブレーキ”がかかったのである。


私が新型プリウスに試乗したのは、昨年の5月。

「“新型プリウス”に試乗した」と題して、印象をこのブログに書いた。
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/11cf8f8d5a4de3d9804deeb2bd7e8b86

一部抜粋してみると・・・


最初に書いたように、「よく出来たクルマ」であり、これ1台あれば、確かに家庭円満かもしれない。

その意味で、トヨタって会社は、やはり凄いです。

ただ、もしも、これがハイブリッドでなく、驚異的な燃費を実現していなかったら、すっとこのクルマを選ぶだろうか。

それは分からない。

エコも大事だし、燃費も嬉しいし、値段も有難いのだが、クルマとしての総合的魅力で、ぐぐっと迫ってくるかといえば、うーん、そこまでじゃないんだなあ。

理屈では、このクルマのもつ魅力は分かる。

でも、頭で分かるとか、理解とかでなく、“感じるもの”、オーバーに言えば“官能”みたいなものが、あまり伝わってこなかったわけです。

「そういうクルマじゃないんだよ」と言われれば、「はい、そうですね」となるけれど・・・。

1台のクルマに、あれも、これもと求めるのは無理と知りつつ、つい、そんなことを思った新型プリウスの試乗でありました。


・・・まあ、これはプリウスに対して、というより、最近の「(プリウスに代表される)エコカーにあらずんばクルマにあらず」の雰囲気に、一人のクルマ・ファンとして、なんともいえない居心地の悪さを感じているせいかもしれません。


間違いだらけのエコカー選び
徳大寺 有恒
海竜社




中学受験 前代未聞の親子面接

2010年02月07日 | 日々雑感

5日のブログ記事「中学受験 1次の結果発表」のラストで、こう書いた。

「そして、今、思い出しても冷や汗モノの、あの「親子面接」が待っていたのでした」と。

その面接のお話です。

3年前、同じ大学の付属中学を3校受けた息子は、運よく2校の1次試験を通過しました。

今度は、それぞれの2次試験ですが、どちらも「親子面接」有り、でした。

で、2校のうちの1校での出来事です。

「親子面接」の日の朝、ちょっと慌てました。思ったより、時間が切迫していたのです。

それは面接の順番が早かったためで、「現地に着いてから着替えよう」ということにして、親子3人、大急ぎでクルマに乗り込みました。

高速を順調に進んでいき、家と学校の真ん中あたりまで来たところで、ふと家内が私に聞きました。

「私のスーツ、どこかな?」

え、何のこと?

私は家内に頼まれた通り、二人のスーツをクローゼットから取り出して、家内のものは「ここに置くよ」と声をかけながら、わかるところに置いて、出てきました。

当然、家内は自分のスーツを持ってクルマに乗ったはず、です。

ところが、家内によれば、「ここに置くよ」と言われた記憶はなく、家内のスーツも私がクルマに持ち込んであると信じていた!というのです。

さあ、大変。

家内は、コートは着ていますが、現地で着替える予定でしたから、その下は“普段着”のままです。

でも、家に引き返していると、面接に間に合いません。

怒る家内。弁明する私。困惑する息子。

3人を乗せたクルマは、もう学校のすぐ近くまで来ています。

「私は面接に出ません。二人でやってきて下さい」と家内。

それもどーかなあ、と思案する私。

走る車内で緊急家族会議(笑)が行われ、家内は“セーターにジーンズ”という完全な普段着で、親子面接に臨むことにしたのです。

待合室というか、親の控室は最悪でした。

何しろ、家内はコートを脱げない(笑)。

他のお母さま方は、もちろん、きちんとした“身なり”をしています。

ひと目で“高級ブランド”と分かるスーツ姿も、あちこちに。

やがて、呼び出しがあり、廊下へ。

そこで待つ間も、コートを脱がない(脱げない)家内。

我が家の番が回ってきました。

部屋に入ります。

そして、面接の先生方が何かを言い出す直前に、私が声を発しました。

「すみません。実は・・・」。

必死のお詫びと説明。

すると、先生方は笑顔で「構いませんよ」とおっしゃる。

まさに救われたような気持ちです。

家内は恥ずかしかったと思いますが、覚悟を決めたのか、その後は落ち着いて話に加わりました。

もう怖いものはないというか、文字通り“素で勝負”(笑)するしかなかったわけです。

気がつけば、面接終了。

やるだけは、やった。これで落ちても仕方ないじゃないの、と外に出ました。


そして、合格発表の日(写真)。

驚くべし、掲示板には、ちゃんと息子の番号がありました。

セーターにジーンズの普段着でも合格したのです(笑)。

親の服装なんて関係なかった。そんなものを見ているのではなかった。

なんて度量の大きい学校なんだろう、と感激しました。

結局、付属3校のうち、2校から合格をいただき、息子が自分で選んだほうに入学しました。

しかも、それは「普段着合格」ではない学校でした(笑)。

家内は「せっかくなのに、モッタイナイ」と惜しんでいましたが、まあ、本人の選択ですから。

ちなみに、不合格だった1校は、3校の中で唯一の“男子校”。

ずっと「共学じゃなきゃ(女子がいなきゃ)、やだ」と言っていた息子の気持ちは、男である私には分かりますが、母親からは“手抜き受験”を疑われました。

真相は、今も藪の中です(笑)。

TBSの“スクープ報道”が問題化!?

2010年02月07日 | テレビ・ラジオ・メディア

民主党・小沢一郎幹事長が不起訴となり、これまで新聞・テレビが行ってきた「小沢報道」に関する検証が始まっている。

そんな中、6日付けの『日刊ゲンダイ』は、TBSが報じた「石川議員へのウラ献金疑惑」のニュースについて、事実関係を問う内容の記事を掲載していた。

見出しは、TBS“スクープ報道”が問題化。

番組に登場し、「5000万円受け渡し現場を目撃」と証言した人物への取材を行ったところ、話全体があいまいで、しかも「5000万円を見たわけでもない」ことが分かったというのだ。

記事を読んだ限りでは、TBSの分が悪い印象です。

大丈夫かな?TBS。

8万人の皆さんに、感謝です

2010年02月06日 | テレビ・ラジオ・メディア

このブログを見て下さった方の総数が7万人を超えていたのに気づいて、「7万人の皆さんに、感謝」と書いたのが、1月7日のことだ。
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/s/%A3%B7%CB%FC%BF%CD

それが、さっきカウンターを見てみたら、4日までの時点で、
訪問者80,614IPとなっているではないか。

「え~、のべ8万人ですかあ」と、思わず感心(笑)。

そして、総閲覧数は、おいおい205,613PVって、20万超え?

いやあ、なんだかすごいです。

ありがとうございます。

って、誰にアタマを下げてるのか分かりませんが、下げちゃいます。

とにかく、8万人の皆さんに、感謝です。


写真は、8万人突破記念で買った(ウソ)、3Mのドーナツ型メンディング・テープ。

まいにちイノッチ!? 

2010年02月06日 | テレビ・ラジオ・メディア

こりゃ、驚いた。

『日刊スポーツ』に、こんな見出しが。

<イノッチがNHK朝の情報番組キャスター>

ホントですか?

で、記事によれば・・・


V6井ノ原快彦(33)がNHK朝の情報番組「あさイチ」(月~金曜午前8時15分)のキャスターを務めることになり4日、東京・渋谷のNHKで、有働由美子アナウンサー(40)柳沢秀夫解説委員(56)とともに会見した。

66年にスタートして45年目を迎えるNHKの朝の情報番組で、NHKの職員以外が司会を担当するのは初めて。

有働、柳沢の両キャスターからイノッチと愛称で呼ばれることが決まった井ノ原は「朝から元気になる番組にしたい。プレッシャーもありますが、それにも増して楽しみ。(キャスターの経験のある)嵐の櫻井(翔)君にアドバイスをもらいたい。メンバーが、朝早いときは僕が起こしますよ」と笑顔を見せた。
(日刊スポーツ 2010年2月4日)


・・・どうやら本気らしい。

しかし、これって、どうよ。

どうよ、って言っても、決まったなら仕方ないし、井ノ原くん自体は悪い奴じゃないと思うけど、NHKの「朝ワイド」がこういう“民放風設(しつら)え”をする必要があるんだろうか。

「新たな視聴者」の開拓ですか?

ならば、井ノ原くんを使って呼び込みたいのは、どういう層なんだろう。

30代主婦狙い?

確かに「紅白」もジャニーズ頼みだったが、4月からは、毎朝ジャニーズ、まいにちイノッチなのだ(笑)。

民放が、制作費削減のために、いろんな番組でタレント起用を控えるようになった昨今、“NHK価格”でジャニーズも使えちゃうのは、すごいアドバンテージのはず。

でも、だからって、「イノッチがNHK朝の情報番組キャスター」ですか?

なんだかなあ。

いいのかなあ。


といった煩悶(笑)とは関係ないけど、今日、赤羽橋あたりで見かけた東京タワーは美しかった(写真)。

中学受験 1次の結果発表

2010年02月05日 | 日々雑感

思えば、我が家の中学受験は、実に“変則的”だった。

2月1日から3日までの3連戦は、すべて同じ大学の付属校。

息子の希望とはいえ、ハードルは結構高く、「3つとも落ちたら、近所の公立中学に行く」という前提でのチャレンジだったのだ。

3年前の2月4日は、その中の1校の、1次試験の結果発表。

貼り出された番号表を、「自分で見てくる」と言って歩き出した息子の後ろ姿を、今でも覚えています。

で、まずは1次合格。

続いて、もう1校の1次の発表。

こちらも、何とか通過。

そして、今、思い出しても冷や汗モノの、あの「親子面接」が待っていたのでした。

今年受験の皆さんの参考になるかどうか、分かりませんが(笑)、この続きは、また。

入学試験の監督

2010年02月05日 | 大学

3日から6日まで、4日間連続で入試の監督だ。

担当の会場は、普段の八王子ではなく、蒲田キャンパス(写真)。

しかも昨日(4日)は、試験開始前に、京浜東北線が人身事故で一時不通となり、どきっとした。

蒲田は、比較的いろいろなルートで来ることが可能だが、不慣れな地方からの受験生が心配だったのだ。

それでも、ほとんど大きな影響もなく試験を実施できて、よかった。

試験会場である教室。

開始まで、あとわずかという時間。

教壇から見る受験生たちの、静かなる闘志、少し緊張した顔が、なんともいい。

「この大学、この学部で学びたい」と思っている彼らを、み~んな迎えてあげたくなってくる。

まあ、そうもいかないわけですが(笑)、心の中で応援しながら、監督しています。

がんばれ、受験生。